総裁選と中の人と安倍フォン

今日はこの話題です。
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1.自民党総裁選での党員党友動向


9月18~19日の両日、読売新聞は、自民党総裁選について党員・党友を対象に電話調査を行いました。

調査は、全国47都道府県で実施し、総裁選の投票権を持つ党員・党友だと確認できた1514人から回答を得たそうです。

その結果、投票先は、河野太郎行政・規制改革相が41%でトップで、岸田文雄・前政調会長が22%、高市早苗・前総務相が20%、野田聖子幹事長代行は6%となりました。

この調査結果を基に、党員・党友票である全382票を試算すると、河野氏177票、岸田氏94票、高市氏86票、野田氏25票となるそうです。ここには投票先を明らかにしなかった11%含まれていません。

一方、同じく読売新聞が行った党所属国会議員の支持動向調査では、岸田氏が94人(25%)、河野氏83人(22%)、高市氏71人(19%)と三氏が競い、野田氏は16人(4%)となっています。調査時点では「未定」「答えない」が約3割あります。

余談ですけれども、推薦人20人集めて出馬に漕ぎつけた筈の野田氏を支持する議員が16名とは、なんとも微妙な感じです。

党員票と議員票の合計では、トップの河野氏でも4割に届いていないことから、1回目の投票で誰も過半数に届かず、上位2人の決選投票となる可能性が高いと見られています。


2.世論調査の「中の人」


一方、ネットでは高市氏の人気は抜群です。

同じく読売新聞は、インターネット検索ワードからユーザーの関心の強さを比較する「グーグルトレンド」を使って、自民党総裁選の立候補予定者らの氏名を分析し、高市氏への関心が高まっていることを明らかにしています。

ネットと世論調査のズレについては、これまでも幾度となく指摘されてきたのですけれども、嘉悦大学教授の高橋洋一氏は、今回の読売の世論調査については少し怪しいところがあると述べています。

というのも、読売の世論調査は党員・党友だと確認できた1514人から回答を得たとなっていますけれども、自民党員100万人は人口比でいえば100人に1人の割合です。つまり自民党員1000人から回答を得ようとすると100倍の10万人調査せねばならず、しかもこの手の調査では電話されたうちの半分は答えないから、更に倍の20万人電話調査しなければならない点を指摘しています。

更に、高橋氏が自民党員名簿は外部に出るものかと自民党に確認したところ、門外不出だと言われたことから、自民党員名簿なしで20万人の調査をやるのは難しいのではないかというのですね。

今回の読売の調査では党員・党友だと確認できた1514人を対象にしたとのことですから、高橋氏の理論に従えば都合30万人に電話調査しなければならなくなります。

世論調査を行う「中の人」については、過去新聞で何度か記事になったことがあります。

例えば、朝日新聞が電話世論調査を委託する民間調査会社のコールセンターの例では、最大24人のオペレーターが、1人あたり、2日間で数百回の電話をかけると紹介しています。

また、選挙の世論調査のアルバイトの体験談では、時給2000円弱で行っていたそうです。

ここから1500人の自民党員の回答を得るために、30万件(非回答含)の世論調査をしようとした場合、オペレーター1人あたり2日間で600回かけたと仮定すると、都合500人のオペレーターが必要になります。

時給2000円×10時間とみて一人頭2万円。一つの民間調査会社で50人のオペレーターがいるとすると、人件費で100万円。その他経費、電話代で倍かかるとすると、一つの民間会社への世論調査発注で200万円。オペレーターを都合500人用意するとして、民間調査会社10社に発注すると仮定すると、費用は10倍の2000万円。

つまり今回の世論調査でいえば、党員名簿がなければ、2000万円の費用をかけて、民間の調査会社10社に同時発注してようやく集まるかどうかということになります。

確かに気軽に行える調査ではなさそうです。

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3.安倍フォン


では、現時点での総裁選の行方はどうなのか。

大方の見方では、第一回投票で河野氏が一位になるも過半は取れず、二位との決選投票になるとの見方のようです。

ジャーナリストの歳川隆雄氏は、党員・党友票の地方票は、事実上の「人気投票」であり、選挙地盤が脆弱な若手議員は「選挙の顔」を求め世論に弱いが故に、河野氏が先頭に立っているが、決選投票になるようなことがあれば、党内力学から、岸田氏が差し切る可能性がにわかに高まったと述べています。

歳川氏は河野氏について、10日の出馬会見で原発再稼働を容認したかと思えば、15日のテレビ番組では原発建て替えを否定するなどといった対応が、これまで「改革派」と崇めてきた支持者の離反を招くのかどうかがポイントになると指摘しています。

一方、高市氏の支持を表明した安倍前総理は猛烈に高市氏を応援しています。

なんでも、党内や地元の県議にまで電話しては高市氏への支持を訴え、自民党議員の間で「安倍フォン」とまで呼ばれるようになっているそうです。

ある自民党幹部は「1回目の投票は、河野の勝ち抜けは間違いないと大方は予想している。最大注目なのは2位。岸田なのか、追い上げる高市なのか。当初は泡沫候補とまでみなされていた高市が、まさかの猛追をしているんです……遺族会、エネルギー業界、医師会の一部、各宗教団体が、高市支持に回りそうなのです。そしてなにより、全国各県連の支部代表のうち細田派が11支部を占めていることです。他派閥はせいぜい2~5支部代表をもっているだけなのに、細田派の影響は絶大だということがわかるでしょう」とのことで、安倍前総理の影響力はかなりのもののようです。


4.政治活動に影響全くない


では、その一回目の投票で一位になると目されている河野氏は、逃げ切りをはかり票の積み増しに躍起です。

けれども、20日夜あたりから、河野氏の親族企業と中国企業との関係性を危ぶむ投稿がツイッターに上がりました。

河野氏の親族企業というのは、太陽光発電システムの端子製造を主要事業のひとつとしている日本端子です。

日本端子は、河野氏の父で元外相・衆議院議長の河野洋平氏が大株主で、河野氏の実弟・二郎氏が代表取締役を務めています。また、河野氏自身も4000株を保有していることが確認されています。

この日本端子の中国子会社に『北京日端电子有限公司』というのがあり、これは日本端子が60%、京东方科技集团股份有限公司が40%出資している合弁企業です。

この京东方科技集团股份有限公司の董事長である陳炎順氏がエリート共産党員であることから、総理に就任した場合の中国政策への影響に懸念が上がっているというのですね。



これについて、河野氏は21日の記者会見で、「私の政治活動に影響を与えるということは全くない」と述べ、日本端子社株の保有についても「資産報告を毎回しっかりやっており、何の問題もない」と答えています。

けれども、ネットでは、海外子会社が人質になったらどうするのかという声があがり、ジャーナリストの門田隆将氏は「米では太陽光発電パネルに関しウイグル人強制労働が浮上。この問題が最大ネックに」と指摘しています。要するに、懸念されているのは、利益誘導云々だけではないのですね。

確かに、反原発だったのが、出馬会見で原発再稼働を容認し、その5日後には原発建て替えを否定するなど、コロコロ発言が代わる人に「政治活動に影響を与えるということは全くない」と言われても、どこまで信用してよいものやらと不安視されても仕方ない面はあると思います。

まぁ、この件について、違法行為をしている訳でもありませんから、これ以上あれこれ穿っても仕方ありませんけれども、これが世論へどう影響してくるのか。場合によっては総裁選に微妙な影を落とすかもしれませんね。




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