菅総理総裁選不出馬を表明

今日はこの話題です。
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1.菅総理総裁選不出馬を表明


9月3日、菅総理は自民党臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に専念したいので総裁選に出馬しない。任期は全うする」と述べ今月に予定されていた自民党総裁選に立候補しないことを表明しました。

菅総理は、9月末の総裁任期いっぱいで総理を退任する意向で、後継指名はなかったようです。

二階幹事長はこの日の朝に辞任の意向を聞いたといい、「正直びっくりしております……総裁のご発言でございますから、考えに考えたすえご決断されたのであろうと思いますから、いろいろわれわれがその場で押し問答してね、これは適切ではないと考えた……総裁のお考えをみんなで受け入れて、今後の党運営に対処していきたいと、こう思っています」と語りました。

菅政権は昨年9月の発足以降、大型選挙で「敗北」が続き、8月には地元の横浜市長選で、自らが支援した候補が野党系候補に大差で敗れ、8月の朝日新聞の世論調査でも、内閣支持率が28%と昨年9月の発足以降、初めて3割を切っていました。これらから衆院選では「総理では戦えない」との不満も与党内で渦巻いていました。




2.できる状況ではない


それでも、前日までは菅総理は続投の意向を示していました。

なぜ、急にこうなったのか。ちょっと振り返ってみたいと思います。

9月1日、菅総理はぶら下がり会見で解散について「今の状況ではできないということです……まず『新型コロナ対策』最優先ですから。そういったことを考えた時、そんな状況にはない。ここは明快に申し上げております……総裁選挙をやるわけでありますから、総裁選挙の先送りも考えてませんし、そういうなかで日程は決まってくるだろうと思います」と述べ、総裁選前の解散を否定しました。

解散日程を巡って、菅総理の姿勢は二転三転しています。

8月25日、菅総理は早期解散見送りを党に伝えたのですけれども、総裁再選を危ぶむ見方が広がると、一転して総裁選前の解散もあり得ると周辺に漏らし始めました。

これは、森山国対委員長が衆院議員の任期満了となる10月21日までの衆院選実施が「憲政の常道」であり、それを外せば、強い批判を浴びかねないと懸念し、菅首相に助言した結果、任期内に選挙を行う方向で検討に入っていたことが背景にあります。

公職選挙法では任期満了日前の30日以内に投開票を行うと規定しており、今回の場合は9月21日~10月20日がその期間になります。そこで、任期内で最後の日曜が投票日となる「10月5日公示、17日投開票」という日程が有力視されました。

ただ、衆院議員任期満了に伴う衆院選には、閣議決定が必要で、その準備期間を含めると9月中に閣議決定していないと厳しくなります。

ところが、総裁選が9月29日であることから、党内から「総裁選に勝利するかどうかわからない首相が選挙日程を決めるべきでない」との声が相次ぎました。

そこで、9月中旬に解散・総選挙を打って、総裁選を先送りするという案が出てきたという訳です。

8月31日、国会内であった自民、公明両党の幹事長らによる幹部会合で、公明側が「自民党総裁選をやって、任期満了ですかね」と水を向けると、自民側が「総裁選前に解散ですよ」と応じたとの話が漏れ、関係者の間で、菅総理が、9月17日告示の総裁選前の衆院解散を視野に入れているとの受け止めが広がりました。

けれども、このシナリオにも、党内で強い反発がありました。

9月1日、中谷元・元防衛相はグループの会合で「衆院の解散とか、自民党の役員人事とかいう話があった、勝手な個人の都合で変更すれば自民党の信頼を失う。自民党が新しい総裁のもと、政策を実行していくべきだ」と発言。菅総理を支持する別の自民党中堅議員も「総裁選回避のために解散ってあり得るか?敵前逃亡の烙印を押されるよ」と批難しました。

この総裁選前の解散案に対し、安倍前総理と小泉環境相は「総裁選を先送りして衆院解散したら、自民党に決定的な傷がつく」という内容で翻意を迫りました。

これらを受けた結果、菅総理の「解散できる状況にない」発言になった訳です。


3.菅総理を応援しない


この菅総理の「解散できる状況にない」発言について、ジャーナリストの後藤謙次氏は「今回の解散戦略が、二階幹事長と菅総理の間で進められた。二階さんを快く思っていなかった安倍前総理、麻生副総理が、この路線に異論を唱えた。二階サイドに言わせると『安倍さんたちに引っかき回された』と言う幹部もいるんですね。菅政権は安倍・麻生・二階という、3人の実力者のパワーバランスの上に成立している政権。3者の意見が食い違うことになって、菅さん自身は恐らく思考停止状態になった。この混乱を一度鎮めるためには、自分自身の口で世の中に発言しなければならないと。そういう動機が背景にあったと思う」と述べています。

そして「任期満了まで2カ月を切った今の段階で、この発言が出てくることは、事実上、解散権の放棄と等しい発言。一方で、二階さんたちは、解散権を行使しない衆院選は迫力がないという考えは今も変わっていない。両者のせめぎ合いの中に、菅総理は身を置いている状況」と指摘。今後の展開について「これから新聞・テレビの世論調査が始まると思う。この調査で岸田さんが菅総理に大差をつける状況になった時、また次の化学変化が起きてくる。……相撲で言えば"徳俵"。……そこに今、両足の親指がかかった状況まで来ていると思う」と菅総理が苦境にあるとコメントしています。

実際、総選挙において、菅総理は厳しい状況にありました。

9月2日、自民党神奈川県連の土井隆典幹事長は、総裁選に向けた会合後、記者団の取材に対し、菅総理について、「何とか支えたい気持ちもあるが、目の前の衆院選を勝つにはどうするか考えないといけない。総裁選が行われる中で党員の声をしっかりと受け止めたい。県連としては特に、菅さんを頼むという応援をするつもりは一切ない……これだけ内閣支持率が落ち込んでいる中で、開かれた自民党としてアピールするには、総裁選に多くの方が立候補して、多くの党員が誰に入れるかという『フルスペック』を望んでいたので、そういう形になってもらえればありがたい」と述べました。

菅総理の地元神奈川の県連幹事長からこの発言です。下手をすれば菅総理は総選挙で落選するのではないかと危ぶんでしまう程です。


4.選ばれた人が衆院選を決めるべき


9月2日午後4時、菅総理は二階幹事長と党本部で会談し、総裁選挙に出馬する意向を正式に伝達しています。

政府与党関係者によると、会談では、菅総理が二階幹事長に対し、6日に党四役の人事を行い、閣僚人事については正式な「内閣改造」ではなく小規模な異動としての「補充人事」に留める方針を示したということです。

総裁選前の解散案が潰れた菅総理ですけれども、総裁選出馬の正式表明によって、今度はその総裁選の日程を前倒ししようとする案が浮上していたようです。

これは、現状の日程で新総裁が選ばれた場合、10月4日までに臨時国会を召集して首班指名する必要があり、そこで選ばれた総理が解散するにしても任期満了選挙をするにしても、総選挙は任期満了である10月21日以降にずれ込む可能性があるからです。

冒頭で触れたように任期満了となる10月21日までの衆院選実施が「憲政の常道」だという意見も根強くあり、それを満たすためには総裁選を前倒ししないと日程が組めないということです。

9月2日午前、菅総理は小泉環境相と首相官邸で会談し、総裁選や衆院選の日程について意見を交わし「国対目線ではなく、国民目線で考えてください。総裁選で勝った人が選挙日程を決めるべきです」と重ねて進言。小泉環境相は会談後に「首相は、総裁選で選ばれた人が衆院選を決めるべきだと考えている」と記者団に明かしていますから、今のところは総裁選をやってから衆院選の順番は変わっていないものと思われます。

けれども、出馬すると言った手前、総裁選を前倒しすると、負けると思っているのかとも勘繰られ、総裁選そのものにも影響が及ぶ可能性があります。

それを考えると、総裁選の日程前倒し案が出ても、簡単には手を付けられなかったのではないかと思われます。

こうした背景があった上で、菅総理は総裁選不出馬と総理辞任を決めた。あるいは再選できる見込みがないと悟ったのか、総選挙での与党敗北を感じ取ったからかもしれません。

菅総理の不出馬宣言で、総裁選は一旦リセットとなりました。早くも河野担当相が出馬の意向を固めたと報じられています。早速新しい動きが始まりました。


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