武漢ウイルス感染症重症化リスクの早期判定と治療薬

今日はこの話題です。
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1.武漢ウイルスに対する薬剤の緊急使用を提言した東京都医師会


武漢ウイルス感染拡大を受け、今後、自宅療養を余儀なくされることを考えると、如何に自宅で適切な対応が出来るかどうかが重要になってくると思われます。

そのための方策について、既に3月の段階で東京都医師会が提言をしています。

3月9日、東京都医師会の尾崎治夫会長は定例記者会見で、武漢ウイルスの感染拡大に対応するため、主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで薬剤の緊急使用を提言しました。

尾崎会長は、この日の会見で、地域医療構想・地域包括ケアシステムをコロナ診療へ活用することを提言。次の3点を挙げています。
・既存の急性期のコロナ診療体制維持
・感染の恐れのない患者さんのスムーズな転院
・自宅療養者に対する見守り体制強化:重症化予防のための検査、治療、急変時の対応
ここで挙げられている自宅療養者に対する見守り体制強化の方策として、重症化予防のための検査には「インターフェロンλ3」、治療として「イベルメクチン」を挙げています。




2.インターフェロン-λ3


2月3日、厚生労働省は2月3日に通知「検査料の点数の取扱いについて」にて、重症化リスクの判定補助として「インターフェロン-λ3」の保険適用を認めました。通知の該当部分は次の通りです。
1 別添1第2章第3部第1節第1款D013に次を加える。
(10) インターフェロン-λ3(IFN-λ3)
ア COVID-19 と診断された患者(呼吸不全管理を要する中等症以上の患者を除く。)の重症化リスクの判定補助を目的として、2ステップサンドイッチ法を用いた化学発光酵素免疫測定法により、インターフェロン-λ3(IFN-λ3)を測定した場合は、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「14」HBVジェノタイプ判定の所定点数を準用して算定する。

イ 本検査を2回以上算定する場合は、前回の検査結果が基準値未満であることを確認すること。

ウ 本検査の実施に際し、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「14」HBVジェノタイプ判定の所定点数を準用して算定する場合は、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「注」に定める規定は適用しない。
武漢ウイルス感染症患者では、重症化するにつれて酸素を吸入する能力が低下し、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)による管理が必要になります。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第5版)」の重症度分類によると中等症には2種類あり、呼吸不全がないものを中等症Ⅰ、呼吸不全があるものを中等症Ⅱと定義しています。

このうち、中等症Ⅱは酸素投与が必要としており、これは自宅療養の範疇を超えています。

つまり、政府のいう医療逼迫を回避するための自宅療養では、この中等症Ⅱに至る患者の早期発見および抑制がポイントになるということです。

武漢ウイルス感染症患者では、酸素吸入能力が低下する前に「血液中のインターフェロン-λ3(IFN-λ3)という物質の濃度が高まる」という知見が得られており、ここに着目した新しい検査方法がインターフェロン-λ3検査法です。

昨年12月22日、医療機器メーカー「シスメックス」は、全自動免疫測定装置 HISCLTM-5000/HISCLTM-800を用いて血清中のインターフェロン-λ3を17分で検査するキットを開発。1時間当たり200テストを実現しています。

まぁ、実際にこのインターフェロン-λ3検査法を自宅療養に使う場合は、おそらく毎日血液採取を行って、都度測定する体制を整えないといけなくなりますから、簡単ではないと思いますけれども、それでも今のように容体が急変しても入院先が見つからないといった事態はかなり避けられるのではないかと思います。

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3.身体の免疫に働きかけて免疫力を活性化する作用がある


イベルメクチンについては、これまで本ブログで何度も取り上げていますから、繰り返しませんけれども、イベルメクチンの開発者である大村智博士はある対談で、イベルメクチンがなぜウイルスに効くのかについて次のように述べています。
それで、このイベルメクチンがなぜウィルスに効くんだという話ですけど、ウィルスに直接作用するということもあるけれども、かなり早くからオンコセルカ症の色んなデータが集まっているのを分析して、これは直接寄生虫を殺すということもあるけれど、むしろ身体の免疫に働きかけて免疫力を活性化する作用があるという風に私は見ているんです。

オーストラリアの前澤先生が昨年3月ですよ、コロナが流行ったら大変だと私に手紙をくれましてね。

大村さん、早く製薬会社に知らせてやれと、この薬はコロナに効くよと、なぜかというとこれはリリースキナーゼといわれる、キナーゼとはタンパク質をリン酸化する酵素のことをキナーゼと言うんですが、特にこういう感染症になったりすると、体の中に出てきて免疫系を阻害してしまう。

だから、ウィルスに感染するとそのキナーゼが出てきて、免疫系を破壊しようとするのをイベルメクチンがあるとそのキナーゼの働きを阻害する、だから免疫系が働いて抗体ができる。こういう理論を教えてくれたんです。

私はそういう内容を感覚的に思っていましたからね。

なぜかというと、オンコセルカ症の撲滅には年に一回飲むだけなんです。寄生虫は体の中に常時いて、ミクロフィラリアなんて一日に千匹も産んでいるんです。

それを一年に一回しか飲まなくて済む。ジェチルカルバマジンなんか、飲むのを止めると、すぐ元に戻る。ところが、イベルメクチンの場合は、一旦下がっても元には戻らない訳です。だから、これはもう絶対に抗体が体の中にできているから、親虫が子供を産んでもその子供は死んでしまうわけだ。

そういうのが私なりの良いということのロジックですね。

ですから、色んな薬と使い分けることによってウィルスを殺すのと免疫を活性化させるのと一緒に飲めば良いのかと私は思いますけどね。

【中略】

この薬は体の中で多く長く壊れないから抗体を上げている。

それを証明してくれた私のグループが新型コロナウィルスを小動物に感染させてイベルメクチンを飲ませる、飲ませない方と比較し、イベルメクチンを飲ませたマウスは10倍も抗体が上がり10日間に10倍も中和抗体ができたのです。

ということは、これで次の感染にかかりにくくなる。

抗体だって1日で消えるわけないですから、せめて抗体ができる少なくとも一、二ヶ月はキープできるわけでしょ。

だから、ウィルスの感染をコントロールできるようになると。

この間、感染症学会と化学療法学会の合同の学会があったでしょ、私が特別講演をしたのですが、このデータを学会で紹介しています。

【中略】

さっき皮膚の線虫が薬を飲むとがーっと下がってくる、赤いほうがイベルメクチンで3ヶ月はずっとゼロというデータがちゃんとある。

これは1985年のことで、私はこれは免疫に当たっていると思った。

アメリカの科学者たちは親虫が産むところを抑えていると言っていたが、私はそうではなくて、それもあるかもしれないけど、むしろ産まれてきたやつを殺していると考えた、これが今、生きてきたと思います。
このように大村博士は、イベルメクチンは、ウイルスが免疫系を破壊するのを食い止め、中和抗体を作るのだという見解を示しています。


4.イベルメクチン認可の動きを加速させたい


また、先述した東京都医師会の尾崎会長は3月10日にラジオ番組で次のように述べています。
「ノーベル賞を受賞された大村智先生が発見した、土壌の微生物から合成して作ったもので、もともとは抗寄生虫薬です。アフリカや南米などではオンコセルカ症という感染症があり、これが原因で失明されている方がとても多かったのですが、このイベルメクチンができてからそういった方がどんどん減り、何百万人も救われています……実はこの薬は、27カ国で世界的に治験が行われており、コロナの薬としてもかなりよい報告があります」
東京都医師会はイベルメクチンの緊急使用を国に求めているのですけれども、3月9日の会見では、東京都医師会の角田徹副会長が次のように述べています。
「現状、エビデンス不足が指摘されるイベルメクチン認可の動きを加速させたい。そのために北里大学で行われている治験、北里プロジェクトを後押しします。治験ではイベルメクチンとプラセボ(偽薬)のデータを120例ずつ揃える必要があるのに、まだ40例ほどしか集まっていません。医師会も、治験に協力してくれる方を集めるのに尽力します。ただ、順調に治験が進んでも厚労省に申請するまでに1年はかかってしまう。現状でも使えますが、保険適用外になってしまうので、緊急で使用できる環境を作りたい。すでに海外でも多く使われデータも集まっているので、医師の裁量で使ってもいい、という政治的判断をしていただくよう働きかけています。3月には自民党の新型コロナ対策医療系議員団本部の勉強会に、北里の先生と一緒にお邪魔し、イベルメクチンの現状と課題を議論しました……現状では自宅療養者への手立てがありませんが、経口薬のイベルメクチンは自宅療養で使いやすい。さらには変異ウイルスにも有効だと考えています。たとえばワクチンは、ウイルスの突起に対する抗体を作るのに対し、イベルメクチンには、ウイルス自体が細胞に取り込まれるのを防ぐ効果などがあるからです。その意味で、変異株によって起こされる第4波への防波堤になると期待されます」
このように東京都医師会は、軽症や無症状の多い自宅療養者の容体急変にどう対応するかを課題としていて、尾崎会長は3月の時点で都内の1日当たり新規感染者数について「100人ぐらいまでに抑えることが4~6月の状況を良くする道だ」と述べていました。

ところが8月の今、新規感染者は2000人~4000人台で推移しています。


5.多くの医師はエビデンスレベルを注視している


このような状況下でもなぜ、イベルメクチンその他の薬が承認されないのか。

これについて、埼玉医科大学総合医療センターで、重症患者を中心に200人を超える武漢ウイルス患者を治療してきた岡秀昭教授が次のように述べています。
最近、イベルメクチンも話題になっていますが、この薬もほとんど使用していません。これにも理由があります。

イベルメクチンの海外で行われた臨床試験の論文は、エビデンスレベルが低いものばかりで、ほかの治療薬を併用していたり、サンプルサイズ(対象の患者数)が小さかったり、投与量がバラバラであったりなど、まだ結果を鵜呑みにできない状況です。最新の比較的規模が大きい臨床試験では有効性が証明されませんでしたし、日本はもちろん、アメリカの主要なガイドラインでもまだ推奨されていません。

3月22日、EMA(欧州医薬品庁)は、イベルメクチンの新型コロナ治療での使用は、副作用の懸念を理由に臨床試験以外は支持しないと公表しています。つまり現時点でイベルメクチンは効くのか、効かないのか、ハッキリしていないのです。

【中略】

そもそも8割は軽症で自然に治る感染症ですので、軽症患者への投薬は慎重であるべきです。仮に副作用がなくても広く処方されると、イベルメクチンが有効な寄生虫治療に足りなくなる事態にもなりかねません。

重症化した場合、コロナの治療薬は、ステロイド剤のデキサメタゾンとレムデシビルが、すでに承認されています。現代医療の基本であるEBM(evidence based medicine:科学的根拠に基づく医療)では、質の高い臨床試験の結果が出てから使用するか判断するべき。もっと冷静に対応してほしいですね
また、自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長の讃井將満教授も次のように述べています。
医師は第一に、「標準治療かつ保険診療として承認された治療」を考えます(もちろん、さまざまな検討の下に患者の同意を得て、標準治療だけれども保険診療ではない治療、あるいは標準治療ではないけれども保険診療として承認された治療を行うこともあります)。その上で、「標準治療集」である診療ガイドラインを細部までよく読み、たとえば「高齢者への安全性は不明で十分に注意して用いる必要がある」などの情報を参考に、個々の患者の状態を見ながら最善の選択を探し、決めていきます。

【中略】

寄生虫疾患の薬として承認されているイベルメクチンについては、新型コロナ感染症への有効性を示す研究報告が複数あり、非常に注目されています(一方で、否定的な論文もあります)。ただし、これらの研究報告はエビデンスレベルとしては低い観察研究が多く、大規模なRCTによって有効性を示す結果はまだ出ていません。したがって、科学的・客観的に考えれば、現時点でイベルメクチンが標準治療にならず、保険診療としても承認されないのは妥当だと思います。

実際、臨床の現場でイベルメクチンを使用している医師は現在も少数派のようです。厚労省ではかなり早い時期(昨年5月)にイベルメクチンの適応外使用を認めたので、診療報酬を「切られる」心配がないにもかかわらずです。極論すると、医師の中には、目の前の患者を救うためにいい意味でも悪い意味でもあらゆる方法を使いたいタイプと、あくまで科学的データで得られた標準治療に則って最善の治療を目指すタイプがいるのですが、やはり多くの医師はエビデンスレベルを注視しているのだと思います。
要するに、イベルメクチンについては、エビデンスが足らず、また標準治療として承認されていないが故に、多くの医師は使わないというのですね。

ただ、一個人の医師としてではなく、東京都医師会という組織が、治療薬候補としてイベルメクチンを推すのは現場の肌感覚として、武漢ウイルスに効果があると認めている証左だと思います。


6.骨粗鬆症に感染抑制効果


一方、イベルメクチン以外の新しい治療薬の開発も進んでいます。

4月9日、京都大学iPS細胞研究所と長崎大学の研究グループは、骨粗鬆症薬の「ラロキシフェン」に、武漢ウイルスの感染を阻害する働きがあることを公表しています。

研究陣は新興感染症に備え、武漢ウイルスを含むRNAウイルスに共通して抗ウイルス作用を示す医薬品を探しています。

研究陣はヒトiPS細胞とRNAウイルスの一種であるセンダイウイルスを用いて感染症モデルを構築し、アメリカや日本の承認薬500個に対して、抗RNAウイルスを示すものの調査しました。その結果、効果があり、かつ心血管循環や中枢神経系への影響が少ない薬剤を5つ抽出しました。

次に、擬似的な武漢ウイルスに感染させたそれぞれの細胞に薬をまいたところ、骨粗鬆症薬の「ラロキシフェン」を投与した細胞は、細胞数は減らずにウイルス量のみが減少する効果があることを確認しました。

研究陣は、宿主細胞にウイルスが侵入するのをラロキシフェンが阻害しているとしていますけれども、京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授によると、武漢ウイルス薬に転用するには、骨粗鬆症の承認用量よりも多い用量の投薬が必要だということです。

また、この他にも糖尿病薬「ピオグリタゾン」も武漢ウイルスの感染抑制効果を見込めることを確認したとのことで、日本では一部の製薬会社が武漢ウイルス薬として開発する準備を始めているそうです。

まだまだ現時点では細胞実験レベルで、薬での治験にはまだまだ時間が掛かると思いますけれども、一刻も早い治療薬の開発・承認を望みます。
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