文在寅が北朝鮮ファーストを捨てる日

今日はこの話題です。
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1.アメリカの外交政策の中心には人権がある


5月17日、アメリカ国務省の報道官室の関係者が、アメリカ政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に「アメリカの外交政策の中心には人権がある……考えが同じ協力国と人権侵害問題を提起することを共にしている……北朝鮮政権は自国民から搾取し、核と弾道武器プログラムを強化するため、住民に使うべき資源を転用することに対して責任がある」と述べました。

また、この国務省関係者は「我々の制裁プログラムは人道主義に関連する貿易、支援、活動を目標にしていない……むしろ多くの状況で先制的にこうした類型の活動を制裁で排除する」と話しました。

これは、5月17日、韓国の元統一外交安保特別補佐官で世宗研究所理事長の文正仁氏が、崇実平和統一研究院と李洛淵(イ・ナギョン)前共に民主党代表が共同で主催したセミナーの基調演説で「北は人権問題を持ち出せば敵対視政策だと考える……その瞬間、対話ムードに向かうのは難しくなる……こうした懸念が可視的になっているのが、バイデン政権が対北特別代表ではなく人権大使を先に任命すると述べた点」とし、「北核問題に関連し、ワシントンには価値を強調する方々、『先に非核化・後に補償』を主張する強硬派が多く布陣したようだ」と述べたことを受けての反論です。

これについて、アメリカ国務省報道官室の関係者が韓国の専門家の発言に対し、即刻かつ具体的に反論したのは異例という指摘や5月21日に予定されている米韓首脳会談を控え、米朝対話の再開に傍点を打つ韓国政府の立場を意識したのではないかという見方もあるようです。

なにせ、アメリカの外交政策の中心に人権があって、考えが同じ協力国と人権侵害問題を提起する、ですからね。裏を返せば人権問題を提起しない国は「協力国」ではないということになります。


2.北朝鮮の代弁者


文在寅大統領のブレーンでもあった文正仁氏はずっと北朝鮮寄りの発言を続けています。

2月9日、文正仁氏は、香港メディアのアジアタイムズの単独インタビューで、「バイデン政権は北朝鮮との交渉でボトムアップ方式を好むはず……この場合、アメリカは十分な権限が委任されない北朝鮮側のカウンターパートと向き合うことになり、交渉でいかなる成果も出せなくなるかもしれない……議会とも緊密に意思疎通できる高官級調整官が出て北朝鮮との意思疎通を主導すべき……この場合、北朝鮮の金正恩国務委員長もアメリカと会う意思を見せるはず」と述べ、「北朝鮮問題を担当する高官級政策調整官を選任すべき」と主張しています。

文正仁氏は更に「6ヶ国首脳会談または6ヶ国北東アジア安保首脳会談の稼働」も提案しつつも、過去2009年に6ヶ国協議が成果なく終わったことを考慮し、「さらに大きな役割ができるよう過去とは違う水準で会談が始まらなければいけない」とし、「北核問題解決のための6ヶ国首脳会談が始まり、ここに中国が参加すれば、米中関係改善のための機会になる」という見方も示しました。

そして、「トランプ大統領当時と同じくバイデン政権でも『首脳外交』は北核問題解決のための立派な手段になる可能性がある……私が聞いたところ、トランプ大統領は金正恩委員長に会うことを引き止める参謀に向かって『そのような官僚主義的な思考のために過去の大統領は失敗した』と叱ったようだ」と述べ、2019年に決裂したハノイ米朝首脳会談について「貴重な機会を逃した……米朝両国が初期の信頼構築過程で小さな成功でも得られなければ、その後の非核化進展は難しいことをアメリカが理解しなければいけない」とし、金正恩委員長が非核化に対して「十分に誠意を持っている」と評価してみせています。

なんか、随分と上から目線というか北朝鮮の代弁者に見えなくもありません。アメリカに妥協を求めるばかりで北朝鮮に対しての要求が見受けられませんからね。これでは、北朝鮮に偏っているという印象を持たれても仕方ないと思います。

実は、この後、解任か辞任かは分からないのですけれども、文正仁氏は大統領統一・外交・安保特別補佐官を辞め、世宗研究所理事長になっています。

あるいは、バイデン政権となって初の米韓首脳会談を控え、文大統領の側近としてあり続けることにリスクがあるとの判断があったのかもしれません。


3.中国の影響力を排除しない限り進展しない


アメリカの対北朝鮮政策については、先日サキ報道官が「我々の政策は、大規模な交渉を実現することに重点を置くものではなく、戦略的忍耐に頼るものでもない……調整された実用的なアプローチを求める」と述べているように「戦略的忍耐」を掲げたオバマ元大統領のアプローチの一部を破棄し、北朝鮮が交渉の場で譲歩する準備が整うまで、経済的・軍事的圧力を慎重に調整するというアプローチになると見られています。

先日、アメリカ国務省は「世界で最も抑圧的で全体主義的な国家のひとつである北朝鮮によって、その尊厳と人権を侵害され続けている何百万人もの北朝鮮人」に言及する声明を発表していますけれども、これに対し、北朝鮮の外務省関係者は「我々は、アメリカが我々を挑発すれば痛い目に遭うことを理解するのに十分な警告を発している。アメリカは、我々の警告に反して軽々しく行動したことを必ず、そして確実に後悔するだろう」と、対応する措置を取らざるを得なくなると警告しました。

これらについて、トランプ前大統領の国家安全保障顧問を務めたジョン・ボルトン氏は、「制裁措置の緩和と引き換えに核兵器計画を放棄することを約束する金正恩との合意を追求するならば、それは失敗するだろう……政権は核兵器の開発と維持に取り組んでいると思う。彼らはそれが彼らの生存に不可欠であると考えていると思う……中国は、半島が独自の目的のために分割されて以来、北朝鮮を使用してきた」と述べ、中国の影響力を排除しない限り進展しないとの見通しを述べています。


4.文在寅が北朝鮮ファーストを捨てる日


こうした状況下で、韓国の文在寅政権はコウモリ外交を続け、アメリカの不信感を増幅させ続けています。

ただ、それでも、韓国・中央日報は、その文政権のアプローチに危惧を覚えたのか、文政権に批判を加えています。

4月23日の社説「韓米首脳会談を控えて同盟を揺るがす発言をする時か」では、バイデン政権が対中政策について党派を超越した国家的な決断を行ってトランプ前政権の政策を継承しているにも関わらず、同盟の韓国の大統領が他人事のように「中国とは争うべきでない」と言うのは同盟を疑われても当然だと批判しました。

そして、今度行われる米韓首脳会談では、アメリカは「米中戦争でアメリカ側に立つこと」「北朝鮮非核化に協調すること」「日韓関係を改善すること」という3つの核心を要求する筈だとして、文大統領に対し、今からでも「綱渡り外交」をやめて同盟中心路線に戻らなければならないと警告しています。

更に5月19日の社説「<韓米首脳会談に望む>同盟強化し、北核・クアッドで協力を強固に」では、バイデン政権は、トランプとは違って、同盟との協力を重視し、今すぐ北朝鮮の非核化は難しいとみて、北核を断固として抑止し、漸進的・実用的にアプローチする政策を策定した。そんな中での文正仁氏の「人権問題を持ち出せば北朝鮮は核を放棄しにくいだろう」という発言が米韓同盟に対して全く役に立たない発言だと指弾。

今や半島は上からは北朝鮮の核脅威、下からは東・南シナ海の内海化を狙う中国の脅威が迫っているとして、現時点で最も重要なのは同盟強化であり、韓国もクアッドに協力すべきだと警鐘を鳴らしています。

普通に国際情勢をみれば、その通りなのですけれども、文政権にそんな判断が出来るのなら、もとからこんな状況にはなっていない筈です。

文在寅大統領が「北朝鮮ファースト」を捨て、アメリカの同盟国としての普通の判断が出来るのか。米韓首脳会談の成り行きを見てみたいと思います。



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