試されるバイデン外交

今日はこの話題です。
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1.外務次官、韓国大使に初対面で対策を要求


2月12日、秋葉剛男外務次官は、韓国の姜昌一(カン・チャンイル)新駐日韓国大使と外務省で会談しました。

姜氏は韓国大統領からの信任状の写しを外務省に提出する慣例に従い、秋葉次官を訪ねたのですけれども、秋葉次官は、前日に「いわゆる『徴用工(日本における強制徴用被害者の表現)』訴訟および日本政府が慰安婦らに賠償せよという裁判所の判決など、韓国側の相次ぐ国際法違反を受け入れることはできない」という日本側の立場を姜昌一大使に伝えていたそうです。

慣例とはいえ、それでも、姜氏は外務省に来たということは、形の上では、日本の立場を受け取ったということになります。

秋葉次官は面会でも「韓国政府が国際法違反を是正するために、適切な措置を講じてもらいたい」と韓国側の「適切な対応」を要求したとのことですから、そういう立場であることを韓国に認めさせてスタートすることになりました。どこまで計算してやったのかは分かりませんけれども、悪くない駆け引きだと思います。

面会後、記者団から日韓関係を議論したのかを問われた姜昌一大使は、「儀礼的に来た。全くそのような話をする雰囲気ではなかった」と答えたそうですけれども、姜昌一大使は秋葉次官の発言を「神妙に聞いていた」と伝えられています。


2.約束を守ることこそが大人の振舞い


まぁ、韓国の文政権のこれまでをみれば、本気でこれらの問題を解決する意思はないと思いますけれども、アメリカは今の日韓関係悪化は韓国が作り出したと認識しているそうです。

知日派、マイケル・グリーン戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長は、時事通信のインタビューで、日米韓の連携について問われ、「バイデン政権や米議会の大部分は、韓国が1965年の日韓基本条約や2015年の慰安婦合意の約束を破り、問題を作り出したと考えていると思う。一方で、バイデン政権は、日本側に大人になって雰囲気づくりをしてもらいたい。中国が日韓関係を米国のアジアでの地位を弱めるために利用することを懸念しているからだ。日米韓の結束が緩むことで北朝鮮に対する圧力も弱まることになる」と述べています。

グリーン氏は「日本側に大人になって雰囲気づくりを」なんて言っていますけれども、これまで何度も何度も日本が"大人"になって対応してきた結果がこれだということがまだ分かってないようです。

日本が"大人"になるのであれば、それこそ、「約束を守る」ことこそが国際社会での大人なのだと韓国に迫るべきだと思います。


3.韓国に期待することをあきらめる


2月11日、韓国・東亜日報は、バイデン政権の高官が、日韓関係について「韓国が過去にとどまって前に進まないなら、バイデン政権の人々はパートナーとして韓国に期待することをあきらめる可能性もある」と警告したと報じました。

これについて、韓国ウォッチャーのジャーナリストである鈴置高史氏は、同盟強化を図るバイデン政権は、歴史を言い訳に同盟を壊す茶番劇は辞めろと、就任早々から韓国を叱った述べていますけれども、それで文在寅政権が日韓関係を改善するかどうかについては、「韓国政府にとって改善とは、何らかの形で日本政府が元慰安婦判決と自称・徴用工判決に従うことであると」指摘し、改善はしないだろうと述べています。

では、どうするかというと、鈴置氏は、日韓関係改善に努力するフリをして誤魔化すつもりだと指摘しています。つまり「韓国は関係改善に向け、これだけ努力しているのに日本が応じない」とのアメリカに宣伝しているというのですね。

これはその通りでしょう。国際法違反の現状を棚に上げてツートラックで話し合おうというポーズをとっては、日本に跳ね除けられています。

もっとも、アメリカとてそんな小細工はお見通しのようで、クワッドにもG7拡大にも韓国抜きで始めようとしています。要するに、韓国などハナから当てにしていない。勘定に入れていないということです。

これについて鈴置氏は、「バイデン政権は従中・従北の文在寅政権を見限ったのです」と断じ、残り任期の少ない文政権など無視して次の「まともな政権」と「日米韓」の協力体制を作ればよいと述べています。


4.試されるバイデン外交


では、なぜバイデン政権は文政権を見限ったのに「パートナーとして韓国に期待することをあきらめる」などと脅してきたのかについて、鈴置氏は、文政権を脅すというよりも、韓国人を脅している、つまり「次もこんな反米政権を選ぶのなら、同盟を打ち切るぞ」と韓国人に言い聞かせているのだと指摘しています。

なるほど、文政権を見限ったからこそ、その次のためへの布石だというわけです。

先に取り上げた東亜日報は、1月2日にリサーチ・アンド・リサーチに依頼して新年世論調査を行ったのですけれども、その中で、「文在寅政府が至急推進しなければならない外交的課題」という質問に「米韓同盟強化」が50.2%で最も多く、南北関係の修復は17.5%という結果となっていました。

それを背景に今回の「韓国に期待することをあきらめる」発言です。

鈴置氏によると、東亜日報の件の記事の読者コメントの約7割が「文在寅のために米国との同盟を失う」と危機感を表明し、残り3割は「日本側に立った米国や東亜日報」への反発が中心だったということです。

けれども、鈴置氏に言わせれば、東亜日報は保守系紙で読者の多くが親米派です。韓国人の平均像ではなく、韓国という国は、左派だけでなく保守も「米国が怒っているようだけど、少々の甘えは許してくれるはず。韓国に兵を置いておきたいのだから」と考えがちで、口で脅すだけでは駄目で「痛い目」に遭わないと、言うことを聞かない人たちなのだと指摘しています。

その意味では、バイデン政権は協力だとか協調だとか口にしますけれども、果たして、それが本物なのかどうかを試されるということです。

もしこれがグダグダで何もできないとなったら、他の国だってバイデン政権を舐めて掛かってくることだってあり得ます。

とりわけ、中国は、尖閣よろしく、南シナ海への侵略だとか、香港民主化や台湾への圧力、ウイグル弾圧を進めて、バイデン政権がどこまで"何もしないか"を試してくる。いわゆる威力偵察を仕掛けてくるのではないかと思いますね。

バイデン政権が口だけなのかどうなのか。その答えは意外と早く分かるかもしれませんね。


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