日韓首脳電話会談と文在寅の負債

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。


2021-10-18 201701.jpg


1.日韓首脳電話会談


10月15日、岸田総理は韓国の文在寅大統領と初の電話首脳会談を行いました。

両者の電話会談は岸田総理が就任後11日目。岸田総理は既にアメリカのバイデン大統領、オーストラリアのモリソン首相、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席、インドのモディ首相、イギリスのジョンソン首相と電話会談をしており、文大統領は順番では7番目となり、韓国側は随分と気を揉んでいたようです。

外務省の発表によると会談の内容は次の通り。

日韓首脳電話会談 
令和3年10月15日

 10月15日、午後6時40分から約35分間、岸田文雄内閣総理大臣は、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭、岸田総理大臣から、内閣総理大臣就任の挨拶と共に、就任直後に祝意の書簡を頂いたことに謝意を伝達したのに対し、文大統領から、内閣総理大臣就任への祝意が示されました。

2 岸田総理大臣から、旧朝鮮半島出身労働者問題や慰安婦問題等により日韓関係は引き続き非常に厳しい状況にある旨述べた上で、これらの問題に関する日本の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めました。

3 岸田総理大臣から、地域の厳しい安全保障環境の下では、北朝鮮への対応を始め、日韓・日米韓の連携を一層深めていくことが不可欠である旨述べるとともに、拉致問題について、引き続きの支持と協力を求めました。これに対し、文大統領から、拉致問題についての日本の立場への支持が示された上で、両首脳は、日韓・日米韓の連携の重要性について改めて一致しました。

4 両首脳は、新型コロナ対策等の課題に共に取り組んでいくことで一致しました。
随分と素気ない内容です。しかも、岸田総理からの発言ばかりで、文大統領からどういう要請や発言があったのか今一つ見えてきません。

ただ、岸田総理は会談後の会見で、文大統領との首脳会談の有無について問われ、日韓の意思疎通は続けていくが、対面での首脳会談については今のところ何も決まっていない」と答えています。

また、岸田総理が外相当時に結んだ「日韓慰安婦合意」から6年間の評価と、健全な関係構築に必要なことについて聞かれると「私としては国際的な約束、国と国との約束、あるいは条約、国際法、これはしっかり守られなければならないと思っている。その観点から、韓国側にしっかりとした対応をお願いしたいと思っている」と述べています。

もう、文大統領から何を要求されたかについて口にする必要も認めないかのような感じです。


2.もう終わった話


これに対し、コリア・レポート編集長の辺真一氏は、韓国大統領府の発表では、もっと詳しい内容が記されていると述べています。それは次の通りです。
 1)文大統領は「民主主義と市場経済という価値を共有している最も近い隣国として、(日本を)東北アジア地域を越え世界平和と繁栄のためにも共に協力しなければならないパートナーと考えている」と発言した上で「韓半島(朝鮮半島)問題以外にもコロナ危機や気候変動への対応、グローバル供給網の問題など新たな挑戦と課題に両国が共に対応し、ポストコロナ時代を希望のある未来に導くために両国間の協力を一層強固なものにしなければならない」と述べた。(これに対して)岸田首相は「暖かい祝賀の言葉に感謝する。厳しい安保状況下にあって日韓、日米韓の協調が重要である」と返し、「日韓両国が未来志向の関係に発展させようとする文大統領の言葉に共感する」と述べた。

 2) 文大統領は「両国関係が幾つかの懸案で困難を来しているが、意志を持って互いに努力すれば克服できると思う」と述べ、「1965年の韓日請求権協定の適用範囲を巡る法的解釈で隔たりがある」と説明し、「両国が外交的解決を模索することが望ましく、外交当局間の協議と疎通を加速化させよう」と語った。また、慰安婦問題との関連では「被害者らが納得し、外交関係にも支障を招かない解決策を模索することが何よりも重要であると思う」と発言した。

 3) 強制徴用被害者の訴訟問題について文大統領は「1965年の韓日請求権協定の適用範囲を巡る法的解釈で隔たりがある」とした上で、「両国が外交的解決を模索することが望ましい」との認識を示した。また、慰安婦問題では「被害者らが納得し、外交関係にも支障を招かない解決策を模索することが何よりも重要であると思う」と述べ、「生存している被害者お婆さんらが高齢であるので解決する時間が残されていない」と強調した。(これに対して)岸田首相は強制徴用問題と慰安婦問題に対する日本の立場を説明し、首脳間の率直な意見交換を評価し、外交当局間の疎通と協議の加速化を督励すると語った。

 4) 文大統領は「北朝鮮の核・ミサイル能力の増強を防ぎ、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和定着を達成するため北朝鮮との対話、外交を早く再開させる必要がある」と述べ、「金正恩委員長と無条件に直接会うとの岸田総理の意志を高く評価する」と発言した。これに対して岸田首相は「北朝鮮の核・ミサイル活動が地域と国際社会の平和、安全に脅威なっていることから外交的努力が重要であり、米朝対話が早期に再開されることを期待しており、同時に国連安保理決議の完全な履行と地域の抑止力強化が重要である」と語った。

 5) 文大統領は日本人拉致問題に関連してはこれまでと同様に韓国政府は引き続き関心を持って協力していくと述べ、(これに対して)岸田首相から謝意が表明された。

 6) 文大統領は両国国民間の緊密な交流は両国関係の発展の基盤でもあり、堅い心張りであることを強調し、特別入国手続きの再開など可能な措置を速やかに取り、両国の人的交流活性化と再開の重要性を披露した。岸田首相はコロナ対応と両国間の往来回復のため共に努力しようと述べた。

 7) 文大統領は岸田首相との頻繁な疎通を期待し、直接会って両国関係発展に向けて虚心坦懐意見交換ができることを期待し、(これに対して)岸田首相も両国首脳間の虚心坦懐な疎通が非常に重要である点で共感を示した。
こちらでは両首脳のやりとりが記されていますけれども、日本側の発表で、岸田総理が、旧朝鮮半島出身労働者問題や慰安婦問題等の韓国側の適切な対応を強く求めたとなっている部分について、触れられていません。その代わりに、文大統領の「1965年の韓日請求権協定の適用範囲を巡る法的解釈で隔たりがある……両国が外交的解決を模索することが望ましい」といった文言が並んでいます。

けれども、既に日韓請求権協定が結ばれ、両国間では解決したのです。法的解釈云々をいうのは勝手ですけれども、それは所詮韓国の国内問題に過ぎません。それを今更と「両国間で外交的解決を模索するのが望ましい」といったところで、それは韓国が締結した条約を無視する国だと自己紹介しているも同じです。


3.日本から積極的に動く理由はない


今回の日韓首脳電話会談について、ジャーナリストの室谷克実氏は「元々、安倍晋三、菅義偉両政権が韓国に厳しい立場だったため、パイプはそれほど機能していなかったが、河村氏が引退し、二階氏が幹事長から離れたことで韓国はより厳しい状況に陥った」と分析しています。

また、愛知淑徳大ビジネス学部の真田幸光教授は「韓国には、日本とのスワップ協定再開をはじめ経済的な協力をしたいという下心がうかがえるが、日本にとって韓国と経済協力をするメリットはないに等しい。岸田政権は大人の対応をすればよいだけ。"丁寧な無視"が現状では最善の外交姿勢であろう」と日本から積極的に動く理由はないと指摘しています。

更に、韓国経済について「家計債務が膨れ、借り入れをしてまで投機している国民が多く、金利が上がれば逆ザヤになる可能性もある。韓銀は、ウォン安を回避し米ドル建て債務のデフォルトを防ぐには利上げ、金利上昇による国内金融市場の混乱を回避するには金利据え置きというジレンマを抱え、為替と国内金融市場のどちらを守るのか選択を迫られている。自国だけでは為替を防衛できないため、韓銀は為替を守る方が最重要と考えているはずだ」と述べています。

既に韓国市場に対する懸念は外国人投資家の間で高まっているとみられ、真田氏は「1ドル=1200ウォンの水準は危険水域といわれるが、現状はじわじわとウォン安になっているため韓銀がまだ、対応できる範囲内だろう。ただ、米中がそれぞれ抱える問題が今後顕在化してくれば、市場が自由化されているタイバーツに連鎖するかたちで、タイバーツとともに一気にウォンが売られることも想定される」との見通しを示しています。


4.大きな負債を残す文在寅


現在、天然ガスや石炭、原油などエネルギー価格の上昇で世界的にインフレ懸念が高まっています。

外国為替市場での韓国のウォンは、アメリカ・ドルに対し6月後半から下落し、10月になると、一時1ドル=1200ウォン台まで下落するなどウォン安になっています。

ウォン安の主な要因として、アメリカの金利上昇による米韓金利差の縮小と、韓国経済の減速懸念の高まりが指摘されています。

前者について、現在アメリカでは、経済活動の再開に伴う人手不足や物流の逼迫、供給制約などを背景とした世界的なエネルギー資源価格の高騰などによって、連邦準備制度理事会(FRB)の想定以上に物価が上昇。2022年にはFRBの利上げが実施される可能性が囁かれています。

それに伴い、米韓の金利差が縮小することで、ドルが戻ってウォン安に向かう可能性があるという訳です。

後者については、6月最終週あたりから韓国での武漢ウイルスの感染再拡大が深刻化し、動線の寸断によって飲食、宿泊などの内需が圧迫されているのに加え、韓国の最大の輸出先である中国経済の減速やエネルギー資源価格の上昇などを背景とする韓国国内でのインフレ懸念の上昇も景気を冷やすのではないかと言われています。

ウォン安が続くと韓国の輸入物価は上昇することになり、エネルギー資源の輸入価格も上がり、インフレにつながります。そもそも、ドルがないと、石油、天然ガスなどの輸入取引からしてできませんからね。ドルの枯渇だけはなんとしても避けなくてはなりません。

過去を振り返ると韓国は、アジア通貨危機、リーマンショック、そして今の武漢ウイルスショックといずれのケースでも、急速な資金流出に直面し、日米などからの資金融通によってドル不足の難を逃れてきました。

現在、韓国はアメリカとの600億ドルの通貨スワップを結んでいますけれども、今年の12月31日が期限です。まずこれの延長が目下の課題でしょうし、本音では日本との通貨スワップもやりたい筈だと思われます。

ところが、ご存じのとおり、もはや文政権では日本との通貨スワップ再締結の望みは殆どありません。先に解決すべき問題が山積みであるからです。

任期も残り少なくなった文大統領ですけれども、やはり大きな負債と次期政権に残していきそうですね。


  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 22

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い 面白い 面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント