地方議会に忍び寄る中共のサイレントインベージョン

今日はこの話題です。
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1.中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書


中国の人権侵害問題について、日本国内でも徐々に関心が高まっています。

3月22日、沖縄県那覇市市議会は「中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書」が提出・採択され、6月15日には、東京都中野区区議会でほぼ同じ意見書が採択されています。

そして、7月2日には埼玉県議会でも「中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議等を求める意見書」が採択されました。

その意見書を次に引用します。
中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議等を求める意見書

 新疆ウイグル自治区で、大規模な恣意的勾留、人権弾圧が中国当局によって行われていることを国際社会は深く憂慮している。
 国連の人種差別撤廃委員会は、平成30年9月、中国に関する総括所見を発表し、多数のウイグル人やムスリム系住民が法的手続きなしに長期にわたって強制収容され「再教育」が行われていることなどについて、「切実な懸念」を表明した。
 我が国は、大使館員が現地に出張した際などの実態調査をはじめ各方面からの情報把握に努めてきた。また、令和2年11月に王毅国務委員兼外交部長が来日した際も含め、中国政府が透明性のある説明をするようあらゆるレベルで働きかけている。さらに、本年1月、外務大臣が国連人権理事会において、深刻な懸念を表明するとともに、中国に対して具体的行動を強く求めた。
一方、米国は、本年1月に、新疆ウイグル自治区における人権状況を「ジェノサイド(集団殺害)」と判断し、続いて、3月には、米国、EU、英国、カナダは新疆ウイグル自治区の人権侵害を理由に制裁措置を発表した。
G7(先進7か国首脳会議)構成国の中では日本だけが中国の人権侵害に対する対応に問題を残すこととなる。
 よって、国においては、更なる徹底調査を実施し、各種問題があった場合は、抗議や即時是正等を求めることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和3年7月2日

埼玉県議会議長 木下 高志


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
外務大臣
もっとも、意見書の内容は既に知られていることばかりで、特に目新しいものは見当たりませんけれども、地方議会であってもこうした意見書が提出され可決されるのは意味あることだと思います。

ちなみに、採択については、こちらにその時の評決一覧がありますけれども、公明党が反対以外は全会派が賛成し可決しています。

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2.公明党と中国共産党の関係


埼玉県議会で、この対中批判意見書が採択されたことについて、議会議員の鈴木正人氏は、当初、県議会の会派として推進していこうというコンセンサスはあった会派もあったそうなのですけれども、外交問題は意見書になじまないという理由で、一時は却下されたのだそうです。

ところが、その後、様々な報道が出てきて、ただ事ではないという雰囲気になり、3月定例会で内容とタイトルを変更し、緊急動議をかけたところ、これも却下。そこで、人権侵害者に対して制裁措置を取る法律、いわゆるマグニツキー法では合意を取り付けることが難しいことが分かり、人権問題の非難に焦点をあてることに切り替えた結果ようやく可決に漕ぎつけたのだそうです。

採決は約80名の賛成に対し、反対は9名だったのですけれども、その9名は、先に示したとおり公明党です。一方、日本共産党は賛成に回りました。

反対意見があったことから、議会では討論が行われ、意見書を提出した鈴木正人議員(無所属県民会議)は、賛成討論として「新疆ウイグル自治区において、大規模な恣意的勾留、人権弾圧が中国当局によって行われていることを我が国の多くの国民並びに国際社会は憂慮している」と述べ、、在日ウイグル人のハリマトローズさんが、兄を人質に取られてスパイ活動を強要された事案を取り上げ、中国共産党による人権侵害の「確かな証拠や証言」は多くあると指摘しました。

公明党の反対について、鈴木正人議員は、同じような主旨の意見書は、那覇市議会では全会一致で可決したので、絶対に反対というわけではないとした上で、中野区議会でも公明党は反対していたことを挙げ、公明党と中共の関係は深いものがあり、それが理由ではないかと推測しています。


3.中国共産党政府の干渉


けれども、これについて、公明党の反対なんかよりもっと深刻なことが起こっていたことが明らかになっています。

中国共産党政府の干渉です。

対中批判意見書が採択された翌月曜日、中国大使館から議会事務局から電話が入りました。

その内容は「意見書の中身は事実無根であり、一方的なものである。新疆ウイグル自治区は、中国の領土の一部である。地方議会であっても、核心的利益に関わる内政干渉に当たると考える」というもので、更に、意見書はだれが作成したのか、賛成討論をした鈴木正人議員は何期か、など恫喝に近い近い質問をぶつけて来たのだそうです。

これに対し、鈴木議員は「新疆ウイグル自治区は、中国の領土の一部である。地方議会であっても、核心的利益に関わる内政干渉に当たると考える」との主張があった。私に言わせれば、一地方議会の意見書に対して、いちいち調べて電話を掛けてきて、「それはおかしい」と指摘する中国大使館こそ内政干渉だと思う……中国大使館が「日中友好」を掲げるなら、地方議会への圧力ではなく、中国政府が新疆ウイグル自治区への規制なしの現地調査の受け入れなどを認めて、疑いを晴らすような行動を促してはどうか」と反論しています。もっともです。

鈴木議員はこの出来事をツイッターに乗せたのですけれども、なんと1万6千を超える「いいね」がつき、そのコメントのほとんどは応援のメッセージで、否定的なものは見当たらなかったのだそうです。

これについて鈴木議員は、「色々な意味で変わりつつあると思う。いままでは目に見える人々の票で当落が決まっていたが、都市部では普段声を出さないが静かに応援してくださる方も多い。そして、民衆が人権問題に興味を持っていることが分かれば、最初冷ややかに見ていた政治家も人権問題に取り組むようになり、各地で意見書が出されるかもしれない。最終的には国会で決議案が可決されれば、人権問題に興味がないと発言する人もいなくなるだろう」と語っていますけれども、SNSなどでサイレントマジョリティーの意見が可視化されてくるにつれ、地方か国政へと段々と流れが出来ていくのかもしれません。


4.オープンな民主主義で対抗する


鈴木議員は中国の"恫喝"が領事館ではなく、大使館から来たことについて「中国共産党がすごく神経質になっていることの証拠だと思う。以前、同様の意見書を採択した他の議会にも大使館から連絡があったようだ」と述べていますけれども、中国政府のこうした恫喝は以前から行われています。

地政学者の奥山真司氏によると、2019年9月8日に、神戸市の市議会議員の自民党の方が、「ウイグル人の安定と平和を返せ」ということをツイッターで書いたら、中華人民共和国駐日本国大使館から「いまの発言は個人を代表して出したものですか、それとも神戸市議会を代表して出したものですか」という、圧力を掛けるような問い合わせがあったのだそうです。

今回、埼玉県議会の鈴木議員が中国政府の恫喝をツイッターで曝露した訳ですけれども、これに対して、桜井たかし千葉市議会議員が「中国大使館から恫喝がありました」と述べたり、鎌倉市議会議長の中沢克之が「鎌倉市議会でも同じようなことがありましたが、議会事務局に回答させませんでした」などという書き込みがされるなど、他の市議会や議員さんが「うちにもあった」ということを語っています。

これについて奥山真司氏は、この手の話を日本は隠しがちだが、『サイレント・インベージョン』という本などにも、この手の地方議会に対して圧力をかけるという話があり、中国共産党は世界規模でやっているようだと指摘しています。

奥山氏によると、こうした『サイレント・インベージョン』について、中国はあまりバリエーションを変えずに、全世界共通のやり方でやっているそうで、日本でもやっているということが、SNSで可視化されることはとても重要だと述べています。

筆者も全く同意見です。

武漢ウイルスの起源調査でもそうですけれども、中国政府は隠蔽ばかりで情報を出しません。これは、隠蔽するのは明らかになってしまうと都合が悪いということを自ら自覚しているということを意味します。

目に見えぬ侵略は、全て目に見えるようにすることで対抗できるようになります。すくなくとも、どうすべきかを議論の俎上に載せることが出来るようになります。

全体主義にはオープンな民主主義で対抗する。地味なようで非常に大事なことではないかと思いますね。




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この記事へのコメント

  • 重要な指摘である。
    2021年07月20日 06:47