日本は中国からアメリカを守るために軍を配備するかもしれない

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。



2021-03-23 220204.jpg

1.日本は中国からアメリカを守るために軍を配備するかもしれない


3月20日、日米間で台湾海峡で不測の事態が起きかねないとの懸念を共有していたことが複数の日本政府関係者の話で明らかになりました。

これは、3月16日に行われた日米防衛省会談で議題になったと報じられています。

16日の日米防衛省会談については、防衛省の発表では、台湾について「両閣僚は、台湾海峡の平和と安定の重要性について認識を共有した」とだけしか記されていなかったのですけれども、実際はもっと突っ込んだ話がされていたということです。

これについて共同通信は、台湾有事を議題としたことが明らかになるのは異例としていますけれども、このタイミングでこの話が公になること自体、対中メッセージが多分に含まれていることは間違いないものと思われます。

日米防衛省会談については、アメリカの一部メディアでも報じられていて、One America News Network:OANNは、21日付の「Japan May Deploy Military To Protect U.S. From China, Tokyo Warns Of Taiwan Tensions, Seeks To Deploy Military Overseas For 1st Time Since 1945(日本は中国からアメリカを守るために軍を配備する可能性がある。東京は台湾の緊張を警告し、1945年以来初めて海外に軍を配備しようとしている)」という記事で次のように述べています。

防衛省は、中国が台湾に対して軍事的な侵略を行った場合、日本と協力することで合意した。日曜日の日本のメディアによると、ロイド・オースティン国防長官は、最近の日本の担当者との会談で、二国間の協力関係を深めることを提案したという。

報道によると、日本は台湾の主権を守るために、台湾に駐留するアメリカ軍艦船を守るために自国の軍隊を配備することができるという。日本は1945年以来、海外での軍事活動を禁じられている。

しかし、東京は世界情勢における日本の役割を回復しようと努力している。

"岸信夫防衛大臣は、「最近、中国沿岸警備隊の活動が活発化しており、軍との連携が強化されていることに強い懸念を示した」と述べた。"そして、これは4人の大臣全員の同意を得た。海保法が日本を含む関係国の正当な利益を損なうようなことがあってはならない。"

日本政府は、ジョー・バイデン氏が中国に譲歩することに反対している。東京はアメリカに対し、中国に対してより厳しい姿勢で臨み、その略奪的な政策に立ち向かうことを強く求めている。

日本のマスコミよりも全然はっきり書いています。日本政府は台湾有事に積極的に関わることを明言した訳です。しかも中国に譲歩するなとアメリカに釘を刺しています。東アジアの安全保障に関して、むしろ軍を持たない日本の方が主導権を握っている気配すら感じます。


2.アメリカ軍が中国に敗北する


実際、中国の軍拡は、とっくに座視できないところにまで来ています。

アメリカ軍筋は台湾や日本周辺有事を想定した紛争シミュレーションで、アメリカ軍が中国に敗北するケースが常態化しつつあると述べていると報じられています。

3月13日のエントリー「対等な外交関係では無くなった米中」で筆者は、アメリカ・インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官が3月9日の上院公聴会で、「中国が域内の軍事力を拡大させ、米国にとって不利な状況になるようにしている……そのため抑止力が弱まっている」と発言したことを取り上げましたけれども、予測では、2025年時点での米中両軍の戦力を比較すると、西太平洋に展開する空母はアメリカの1隻に対して中国は3隻。多機能戦闘艦は米国12隻、中国108隻になると見られているそうです。

これでは仮に、日本周辺で有事が起こった場合、アメリカがアラスカや西海岸から部隊を増派しても、防衛線として設定する第1列島線到着までの2~3週間の間に中国軍が優勢を確立してしまいます。

勿論、日米とて手をこまねいている訳ではありません。

先の日米防衛省会談後の防衛省発表では、「両閣僚は、同盟の抑止力・対処力を高めるためには、自衛隊と在日米軍の双方が、日米共同訓練を含む各種の高度な訓練の実施等を通じ、即応性を強化していくことが重要であることで一致した」となっていますけれども、岸防衛相とアメリカのオースティン国防長官は、尖閣有事に備え、自衛隊とアメリカ軍による共同演習を実施すると伝えられています。

日本側は陸海空の自衛隊、米側は海兵隊と陸海空軍が参加する予定で、尖閣諸島が侵略された場合の奪還や、上陸を想定した役割分担などを確認するとしています。

演習は尖閣で行われるのですけれども、侵略された場合の奪還や上陸を想定した役割分担を行うことは、イコール尖閣が日本領土であり日本の統治下にあることのアピールになりますし、その内容からみて、演習はそのまま台湾有事にも活かされるものと思われます。

岸防衛大臣は2+2会談後の共同記者会見で「米軍と自衛隊が共に行動する姿を示すことが抑止力の観点から重要だ」と語っていますけれども、その通りだと思います。


3.対中包囲網加速


アメリカは対中国の包囲網構築を急いでいます。

3月22日、アメリカ通商代表部(USTR)のタイ代表は、カナダ、イギリス、EUの通商担当閣僚らと初の電話会談を行いました。

カナダのエング国際貿易相とは、昨年発効した新貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCR)」の完全履行の重要性について協議。協定に関する閣僚級会合の開催を目指すことで一致したほか、武漢ウイルス禍からの回復や気候変更、環境問題などを優先課題とすることで合意しました。

そしてイギリスのトラス国際貿易相との会談では、強制労働などの問題を含め、中国を名指しして「中国などの非市場経済国の不公正な貿易慣行に対処するため、建設的に取り組む」ことで一致。EUのドムブロフスキス副委員長には、大西洋間の貿易と投資の重要性を強調するとともに「EUとの前向きで生産的な関係構築を強く希望する」と伝達し、航空機補助金問題や鉄鋼・アルミニウムの過剰生産能力への対応についても話し合ったようです。

現在、EUはトランプ前政権時に傷ついたアメリカとEUの関係改善を求めていると見られ、具体的な行動をとることでアメリカと足並みをそろえる姿勢をアピールした形です。

また、22~25日に掛けてアメリカのブリンケン国務長官がベルギーのブリュッセルを訪問し、北大西洋条約機構(NATO)外相理事会に出席。更にはEUののフォンデアライエン欧州委員長やボレル外交安全保障上級代表とも会談すると伝えられています。

ここでも中国が議題に上がるとみられています。


4.EUが対中制裁発動


実際、EUは22日に開いた外相理事会で、中国でウイグル人が不当に拘束されているほか、労働や不妊手術を強制されているのを問題視し、人権侵害にあたるとして、新疆ウイグル地区の幹部ら中国当局者4人と1団体を対象とする制裁を採択しました。

EUが中国に制裁するのは、EUの前身組織の時代を含めて、1989年の天安門事件以来30年ぶりのことで、EU内の資産凍結や域内への渡航を禁止するとのことです。

EUの外交に関する意思決定は原則として加盟27カ国の全会一致が必要であることから、中々意思決定が迅速にできないという問題を抱えています。

当初、EUは意思決定を全会一致から多数決方式に改めようと動いたのですけれども、意見集約が難しいと判断し、2020年12月に「グローバル人権制裁制度」というものを導入しました。

これは、深刻な人権侵害や乱用に責任を負う、もしくは関与した個人や団体のほか、これらの行為に関わりのある個人・団体・国家を対象に、問題行為を行った者とその関係者は、EUへの渡航禁止、EU域内の資産凍結、およびEU市民から彼らへの経済的資源提供を禁止させるものです。

EUはこのグローバル人権制裁制度に基づき、ロシアや北朝鮮、南スーダン、リビアの当局者への制裁を決め、ミャンマーの国軍クーデターに関連して国軍関係者11人にも制裁を科しました。

各国の利害が絡んで、意見集約が難しいEUでも「人権」に焦点を当てることで、制裁決議が行われたということは、いかに「人権」という世界観が共通の価値観として浸透していることが分かります。


5.中国と欧州の対立


このEUによる制裁に対し、中国政府は、欧州議会の対中関係代表団のラインハルト・ビュティコーファー議長、欧州議会・台湾友好グループのマイケル・ガーラー議長をはじめ、ドイツ、ベルギー、リトアニア、オランダなどEU加盟国の議会に所属する欧州議会議員の一部など10名を制裁しました。

また、ワシントンに拠点を置く「共産主義の犠牲者祈念財団」のアドリアン・ツェンツ上級研究員やいくつかのシンクタンクも制裁リストに入れています。

この中国の制裁について環球時報はそれが正当である旨の記事を出し、「ワシントンは、中国を西欧世界全体の敵として描くという陰謀と野心に囚われている。EUは、中国を封じ込めようとするワシントンの極端な政策から距離を置き、EUと中国の間に対立を引き起こそうとする悪意のある勢力に強く警戒することが望まれる」と述べ、更に「EUは、中国とロシアに対して人権問題での制裁を迫ることで、自分たちの政治的存在をアピールしたいと考えている……EUはワシントンほどの財政力や軍事力を持たないため、人権を安価な武器と考えている」と反論しています。

人権を安易な武器とはさすが人の命を"安易なもの"と考えているだけのことはあります。そういう中国とて、アメリカに対しインディアンを虐殺しただの、日本に対して、中国を侵略した、だの歴史を"安易な武器"として攻撃している訳です。

まぁ、安易だか高価だか知りませんけれども、それでも「人権」という概念が武器となって中国政府を攻撃しているのだという認識を持っていることは確かです。

果たして中国人権包囲網が構築できるのか。そして包囲網が実効力を持ち、中国を封じ込めるものになるのか。しばらくは激しい応酬が繰り広げられるのではないかと思います。


  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 12

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント

  • 一般人

    地理的に尖閣諸島と台湾の防衛は切り離せない。
    中国が台湾へ侵略する時、同時に尖閣諸島に中国軍が領海侵犯します。
    巻き込まれます。
    今、日本が意思表示して、釘を刺すことは大事。
    2021年03月25日 22:01