袋小路に嵌まった文在寅

今日はこの話題です。
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1.日韓外相電話会談はまだ未定


2月23日、韓国の外交部のチェ・ヨンサム報道官は定例ブリーフィングで「鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相就任後、日韓外相間の電話会談が行われていない理由は何か」という趣旨の質問に「双方間で疎通はしているが、まだ決まっていない……政府は、特に外交部は、今後適切な時期に疎通できると期待している」と答えました。

鄭義溶外相は今月9日に就任後、アメリカ、ロシア、UAE、中国、カナダの外相と電話会談を行ないましたけれども、日本の茂木外相とは行なっていません。

カン・ギョンファ前外相やユン・ビョンセ元外相が早々に日本と電話会談を行なっていたのとは実に対象的です。

もちろん、これは、昨今の悪化した日韓関係が反映していることは言うまでもありません。


2.必要あればアメリカの助力を得られる


その鄭義溶外相ですけれども、18日、国会外交統一委員会の全体会議で、日韓関係が改善しなければ米韓関係にも支障が生じるとの声がワシントンで上がっているとの指摘に対し、「そのように見ていない……韓日の問題は必要があればアメリカの助力を得られる」という印象をブリンケン国務長官との電話会談で得たと説明しています。

必要あれば助力得られるという"印象"を得たとは随分と持って回した言い方です。要するにそのような言質を得られなかったということでしょう。あるいは、そのような要請すら口にできなかった可能性もあります。

鄭義溶外相は日韓の軋轢について「両国政府が対話を緊密にすれば十分に解消できると信じており、日本側をそのような方向で説得している」と述べ、茂木外相との電話会談開催が遅れていることについては、「私もできるだけ早期に茂木外相と電話会談する意思がある」と会談実現を期待していると述べています。

もうこの受け答えだけで、日韓関係改善のために、アメリカに仲裁、あるいは日本に圧力を掛けてほしいという考えがあることが分かります。

これは、韓国マスコミでも同様で、先のチェ・ヨンサム外交部報道官の定例ブリーフィングでも、「日韓関係改善のために、米国の仲裁要請が行われているか」という質問が飛びました。

この質問に対し、チェ・ヨンサム報道官は、「日米韓の協力がいかに重要であるかについて双方または3ヶ国が共感している」とだけ答え、19日にあった日米韓3ヶ国の北朝鮮核交渉代表者間のテレビ協議に言及し「協議の際、日米韓は、朝鮮半島と北東アジア地域の平和・安全に関する3ヶ国協力の有用性があることに共感した……今後、このような協力のために続けて努力していく予定」と付け加えています。

日韓関係改善のために、アメリカに仲裁をお願いしているのか、という質問しているのに「日米韓の協力が重要であることに共感している」という回答では、答えになっていません。


3.プライス報道官の回答


実は同じ質問が、アメリカ国務省に対しても行われています。

2月19日、アメリカ国務省の記者会見で、VOAKoreanの記者がネット・プライス報道官に質問したやり取りを次に引用します。(機械翻訳+筆者補足) 
VOAkorea:OK。VOA韓国語放送のジハ・ハムです。韓国と日本についてお聞きしたいと思います。キム・ソン次官補がこの二人と会談した際に、現在進行中の韓国と日本の間の二国間の問題や緊張について、次官補から何か懸念の声が上がっていたのではないかと思っていました。この二国間の緊張を和らげようとする米国の努力のようなものはあったのでしょうか。それとも、残っている困難を調停する計画はありますか。

また、韓国、日本、米国の3カ国は、北朝鮮に対する考え方が一致しているかどうか、例えば、意見の相違はないかどうか、お聞きしたいと思います。ありがとうございました

プライス報道官:はい。ご質問ありがとうございます。私が言いたいのは、我々は日本と韓国との強固で生産的な三国間関係を大切にしており、インド太平洋地域や世界中で自由、人権、民主主義、法の支配に対する我々の共通のコミットメントを促進するために協力しているということです。

ご指摘のように、この件についてはメディアにも発表したと思いますが、キム・ソン次官補代理は、この件に関する日韓両国のパートナーとの三国間会議に参加しました。これまで北朝鮮へのアプローチや、現在行っている見直しについてお話してきましたが、そのアプローチを見直す際にも、同盟国やパートナーとの緊密な連携が中心的な考え方の一つとなります。

もちろん、インド太平洋地域で最も親密なパートナーであり、条約上の同盟国である韓国と日本があります。私たちが計画しているような非核化を中心とした北朝鮮へのアプローチは、日本と韓国のパートナーと連携しなければ効果的ではないことを私たちは知っています。
こちらも、アメリカが日韓関係緩和に介入しているか、その積りはあるか、という質問に対し、日米間の三ヶ国の関係は大事だというばかりで直接に回答はしていません。

これらについて、ハンギョレ新聞は、韓国外交部が米韓外相会談の事実を伝える報道資料で「両長官はできるだけ早いうちに両国間の懸案を論議するための高官級協議を開催」することとし、「韓米日協力が続くことが重要だという共通認識を得た」と発表しているのに対し、アメリカ国務省が発表した資料では、ブリンケン国務長官が「持続的な米韓日協力の重要性を強調」したという表現を使い、米国が韓国に「日本との関係回復を急ぐように」と説得するような形になっていてニュアンスが微妙に異なっている点を指摘しています。

これらを見る限り、韓国政府がアメリカに仲裁して欲しいという思惑は期待外れになっているのではないかと思われます。


4.当事者が認めなければならない


結局、日本が原則を曲げず、韓国が国際法違反状態を是正すべきだという立場を放棄しない限り、韓国は従軍慰安婦問題なり、徴用工問題なりを韓国の国内問題として処理するしかないのですけれども、文在寅大統領は日本に責任をなすりつけています。

2月19日、文大統領は、与党「共に民主党」の李洛淵代表らと懇談した際、元徴用工や旧日本軍の元従軍慰安婦らの勝訴が確定した韓国での損害賠償請求訴訟について「当事者の意見を排除し、政府同士で合意するには困難がある……単純な金の問題ではなく、当事者が認めなければならない。政府が金を肩代わりすれば解決するというなら、すでに解決したのではないか……当事者がそうした方式を解決として納得することだ」と述べたと伝えられています。

文大統領のいう"当事者"がどこまでを指しているのか分かりませんけれども、いわゆる元従軍慰安婦、元徴用工を含めて政府が肩代わりして解決したのが日韓基本条約、日韓請求権協定です。

事実、補償問題は1965年の日韓国交正常化の際に日本政府から受け取った「対日請求権資金」ですべて終わっていることを韓国政府自身が認めています。

あるいは2015年の慰安婦合意もそれに入るかもしれませんけれども、それらを悉くひっくり返し、解決しない問題にしたのは文在寅大統領の方です。

もしも、「お金の問題だけでなく、当事者が認めなければならない」というのなら、日韓基本条約、日韓請求権協定、慰安婦合意を結んだ当事者である韓国も認めなければなりません。日本は既にこれらを受け入れ、条約にしたがい合意内容を果たしています。

これについて、コリア・レポート編集長の辺真一氏は、懇談で与党に協力を求める趣旨、文脈からみて、与党執行部に対して「我々が検討している解決案を元慰安婦や元徴用工ら当事者が納得して、受け入れるように今後説得にあたってもらいたい」と言っているのではないかと指摘しています。

文政権は「韓国政府が賠償金を立て替え、元徴用工らの賠償権利(債権)を購入することで日本企業の資産現金化を防ぎ、その後については日本側と協議する案」と「日本企業が一旦、賠償に応じれば、後に韓国政府が(賠償金)全額を埋める案」の二つをたたき台にして日本と折衝することを最終的として検討していたと伝えられています。

けれども、肩代わりだろうがなんだろうが、既に解決した問題を蒸し返し、慰安婦被害者への賠償を韓国裁判所が日本政府に命じるという国際法違反が是正されない限り、ナンセンスです。


5.慰安婦問題ICJ回付推進委員会


2月16日、「慰安婦問題ICJ回付推進委員会」なる団体が記者会見を行い、代表を務める元"慰安婦"被害者の李容洙さんが、「日本軍"慰安婦"に関する両国間の全ての紛争」を日韓政府が国際司法裁判所(ICJ)に付託し、国際法に則った判決を受けるよう訴えました。

李容洙さんは、会見の冒頭で「私がやろうと言った」と述べ、「お金が欲しい訳ではない、完全な認定と謝罪を受けなければならない。これ以上は方法がないので、韓国政府が国際法で日本の罪を明かして欲しい。日本政府が過ちを悟り反省するように国際司法裁判所の判断を仰いでほしい」と述べました。

この「慰安婦問題ICJ回付推進委員会」は、韓国内外の市民団体と国際法専門家が中心となった組織で、旧挺対協とは異なる団体だそうなのですけれども、委員会はICJに付託することで国際司法の場で次の点について提起できるとしています。
・「平和の少女像」が領事機関の安寧を規定するウィーン領事関係条約を違反するのか、それとも表現の自由なのか
・1965年の日韓請求権協定により個人請求権が放棄されたのか
・韓国の裁判所が日本政府の裁判管轄権(主権免除)を違反したのか
・日本軍"慰安婦"制度がILO(国際労働機関)の強制労働協約や人身売買禁止協約、戦争法などの国際法を違反したのか、
・1905年の「日韓保護条約」などを通じた韓国(大韓帝国)の主権侵奪が当時の国際法を違反していたのか
これまで韓国政府は、当事者の意見を排除した合意は意味がないといっては、慰安婦問題を蒸し返していましたけれども、その当事者がICJに付託せよと言った訳です。

この李容洙さんの訴えに韓国外交部の当局者は「被害者おばあさんらの意見をもう少し聴取したい」と慎重に検討する方針を明らかにしていますけれども、日本はもともとICJへの付託を求めていたのに応じなかったのは韓国の方です。

これまで韓国政府が当事者である元慰安婦が納得していないと屁理屈を捏ねて、ゴールポストを動かしてきたのが、もう動かせなくなった訳です。

完全に袋小路に嵌まった形の文政権ですけれども、これをどう打開するのか。あるいは、このままどうにもできず、放置したまま任期が終わるという結末もあるかもしれませんね。


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