断根ジェノサイド

今日はこの話題です。
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1.ジェノサイドと認定したウイグル族弾圧


1月20日、アメリカのトランプ大統領は国民に向け、大統領1期目最後の演説を行いました。

その内容は、既に公開されていますけれども、愛国心に溢れた良い演説だったと思いますし、なにより4年間でここまでアメリカを立て直したことは近年比肩しうる者はなかったのではないかと思います。



そんなトランプ政権ですけれども、最後の最後まで仕事をしました。

19日、ポンペオ国務長官は、中国新疆ウイグル自治区のウイグル族や他の少数民族に対する中国政府の弾圧をジェノサイド(民族大量虐殺)と認定しました。

ポンペオ国務長官は声明で「ジェノサイドは進行中だと考えられ、中国共産党政権がウイグル族を破壊する組織的な試みをわれわれは目の当たりにしている……弱い立場にある民族的・宗教的少数派に対し同化政策と最終的な抹消に取り組んでいることを明白にしている」と断じ、その上で、新疆ウイグル自治区での強制不妊や無期限拘束、強制労働に言及し、「関連する司法組織」がその責任者を追及するよう求めました。

アメリカ国務省がジェノサイド認定するのは2004年のスーダン、2016年のISIS以来のことです。ようするに中国はISISと同類だと見做したということでもあり、かなり重みをもった認定です。


2.エイドリアン・ゼンツの報告書


昨年6月29日、ドイツ人研究者で共産主義犠牲者記念財団の中国研究上級フェローのエイドリアン・ゼンツ氏が新疆ウイグル自治区の状況についての報告書を、ワシントンを本拠とするシンクタンクであるジェームスタウン財団が公表しました。

報告書はゼンツ氏が現地の公式データや政策文書、少数民族の女性への聞き取り調査に基づいて纏めたもので、中国当局はウイグル人などの少数民族の女性に対し、既定の人数を超えた妊娠の中絶を拒否した場合、罰則として再教育施設への強制収容を科すと警告。さらに、子どもの数が中国で法的に許可されている2人に達していない女性に対しても子宮内避妊具(IUD)の装着を強制し、中には、不妊手術を強要された人もいたと報告しています。

報告書ではまた、新疆ウイグル自治区で公式に記録された不妊手術の施術率が2016年に急増し、全国水準を超えたと指摘。2017年から2018年にかけ、同自治区の少数民族が多数を占める県での人口増加が、漢民族が多数を占める県の人口増加の平均を下回ったとしています。

報告書の内容について、ポンペオ長官は、中国共産党の数十年間にわたる政策と一致しており、「命の神聖さと人間の基本的な尊厳を完全に無視するものだ……中国共産党は、こうした恐ろしい慣行を即時停止すべき」とし「非人間的な虐待行為の停止を米国とともに要求するよう全ての国に呼び掛ける」と憤りを隠しませんでした。

今回の中国政府によるジェノサイド認定はこれらを背景にしたものであり、報告から半年経ってもなんの改善も見られなかったということなのでしょう。


3.トランプ政権の置き土産


現在、中国では、省レベルで5つの民族自治区が、そして州以下のレベルにも30の民族自治州、120の民族自治県、1173の民族自治郷が設けられています。

元々、中国政府は民族自治区の範囲内において、代表権や自治権を付与し、少数民族には、少数民族幹部を養成する権利、首長や人民代表に少数民族を当てる権利、自らの文字や言語を使用する権利、民族教育を実施する権利などを与えるとしてきました。

けれども、少数民族がマジョリティである民族自治区は存在せず、新疆ウイグル自治区では、1949年に全区人口の約76%を占めていたウイグル族が、2015年には47%にまで減少する一方、1950年代には数%だった漢族は、2015年には36%にまで上昇しています。現在では漢族中心の経済開発が進められています。

また、改革開放期に推進されていた少数民族語と中国語のバイリンガル教育も、中国語を中心とした学校教育に転換。宗教活動も政府機関が厳格に管理し、共産党組織の「統一戦線工作」を通じた民族・宗教指導者への懐柔を積極的に行うようになっています。

特にウイグル族については、2017年頃から弾圧が激しさを増しており、日本ウイグル協会副会長のレテプ・アフメット氏は、「著名な大学教授や実業家、作家や大学の学長など、ウイグル人社会を支えてきた文化人や経済人が一斉に姿を消すという悪夢の様な事態が生じています。ウイグルに来たことがある人はご存知かと思いますが、文化がまったく違っているので、中国の一部とは思えないでしょう。だからこそ、近年、より強制的に"同化"させようとしているのでは」と、中国政府の同化政策の実態を訴えています。

更には、「外国に家族がいる」「パスポートを申請したことがある」「外国を訪れたことがある」という理由だけで、収容施設に送られることもあるそうで、これは同化どころか弾圧ではないかと思います。

イギリスBBCは、トルコに逃れたウイグル族などから証言から、親が収容所に送られた子供達は、子供専用の教育収容所に収容され、中国語以外の言葉を話すと処罰されると伝えています。

これについて、先に取り上げたエイドリアン・ゼンツ氏は、 「新疆ウイグル自治区政府は、新たな世代を民族のルーツや宗教、固有の言葉から引き離し、育成しようとしている」とコメントしています。

こうしたウイグル弾圧について、アメリカ・チュルク系民族弁護士協会会長のライハン・アサット氏、ラウル・ワレンバーグ人権センター法律顧問のヨナー・ダイアモンド氏は、「『彼らの血筋を断て、彼らのルーツを壊せ、彼らの人脈を断ち切り、起源を破壊せよ』といった号令の下で、中国政府が行う組織的なウイグル人弾圧は、中国政府も批准している『ジェノサイド(集団虐殺)条約』が規定するジェノサイドのすべての項目に当てはまる」と述べています。

アメリカが中国政府のウイグル族に対する弾圧をジェノサイドだと認定したのはこうした背景をもとにしている訳で、別に嫌がらせでもなんでもないということです。

果たして次期"バイデン"政権がいつまで続くか分かりませんけれども、第一期トランプ政権の大きな置き土産をどう扱うのか。最初から踏み絵だらけの道のりになるのではないかと思いますね。


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