
1.トランプ大統領弾劾訴追決議案
1月11日、アメリカの民主党がトランプ大統領に対して弾劾訴追決議案を連邦議会に提出しました。
決議案では「トランプ大統領は政府への暴力をあおる重罪に関与した。大統領は国家安全保障と民主主義への脅威であり続ける」と述べ、先般、連邦議会にトランプ大統領の支持者らが乱入した事件を受け、トランプ大統領が騒乱を煽ったことが原因としています。
決議案は近く議会下院で採決が行われ、民主党議員などの賛成多数で可決されてトランプ大統領は弾劾訴追される見通しですけれども、次に議会上院で弾劾裁判が行われることになります。ただ、罷免には3分の2以上の賛成が必要なことから罷免される可能性は低いと見られています。
トランプ大統領はおととしにも、ウクライナ疑惑をめぐって弾劾訴追されていて、決議案が可決されれば、任期中に2度にわたって弾劾訴追された初めての大統領とのことです。
また、大統領の残りの任期が10日を切るなかで罷免を求めるのは異例のことで、単なる弾劾が狙いだけでないという見方もあります。
というのは、アメリカの法律では、弾劾裁判で有罪になれば、その後、上院の過半数の賛成を得た上で選挙への立候補資格を剥奪できるとされているのですけれども、弾劾をめぐる手続きが退任までに終わらなかった場合、過去に閣僚が退任後、弾劾訴追されたケースがあることから、民主党は。トランプ大統領の今後の政治活動を阻止する狙いがあるのではないかという見方も広がっています。
こちらの場合は、下院でまず弾劾決議を可決してから、20日のバイデン氏大統領就任まで寝かせ、上院でも民主党過半数を握った後に上院で可決する手でくるのではないかと予想されます。
なぜ、トランプ大統領をそこまで嫌い、恐れるのか分かりませんけれども、完全に政治的生命の息の根を止めに掛かっているように見えます。
2.ポンペオ演説と握りつぶされたラトクリフ報告書
1月11日、ポンペオ国務長官はボイス・オブ・アメリカ本社で「Reclaiming America's Voice for Freedom」と題した講演を行いました。
ポンペオ国務長官はこの中で「あなた方の使命は、世界中で民主主義、自由、そしてアメリカの価値観を促進することだ」と民主主義の価値観を広げていくよう促しました。
そして、講演後の司会との対話で何度も中国の脅威とその侵略の手口を説明し、警鐘を鳴らしました。
ただこの中で筆者がちょっと気になったのは、ポンペオ国務長官がトランプ政権で行ってきた外交政策を述べ、「次の政権」にもそれを引き継いでほしいと述べたことです。
もちろん、次の政権はバイデン政権だと明言した訳ではありません。けれども、わざわざ"次の政権"と述べたのは、トランプ政権は一期で終わり、次はバイデン政権だと示唆してようにも受け取れ、いよいよ観念したのかとも感じました。
さらに、一般社団法人JCUは1月12日のネット放送によると、ラトクリフ報告書は既に昨年末頃に上院情報委員会に提出されていたのですけれども、上院情報委員会はラトクリフ報告書は客観性がなく、インテリジェンスの政治利用であって、取るに足らないものとして握り潰されていたようなのですね。
ラトクリフ報告書が闇に葬られていたとするならば、外国勢力の大統領選への介入根拠が薄らいでしまいます。
それでも、ネットでは、アメリカの選挙指定における外国の干渉に関する大統領令(EO13848)が発令されたとかいろんな情報が飛び交っており、混沌とした状況です。
明日未明(日本時間)にはトランプ大統領が声明を出すようなので、まずはそちらに注目してみたいと思います。
この記事へのコメント
インド辛え~
また、「U-tube」でアメリカ議会への暴徒乱入の真実?に関しての動画配信が、規制強化されております。
つまりは、ワシントンの現地レポートしている、日本人の「U-tuber達」の番組も「ban.」される危険性大でしょうね…。
また、在米邦人(居住)の一部プログ内容に関しても(cf. 楽園ハワイと私様)、「検閲」して規制強化の話がございますね…(怒)。