
1.就任式には行かない
1月8日、アメリカのトランプ大統領は、20日に行われるアメリカ大統領就任式に式典に出席しない考えを明らかにしました。
アメリカの大統領の就任式は、任期を終える大統領が同席して新大統領の就任を祝福するのが慣例で、4年前のトランプ大統領の就任の際もオバマ前大統領が「考え方に大きな違いがある」と公言しながらも、その就任を祝いました。
このように、新旧大統領が顔をそろえることは平和的な権力の移行の象徴ともなっていて、欠席は極めて異例であることは間違いありません。
これについて、バイデン氏は記者会見で「彼が来ないのはいいことだ。彼はこの国にとって恥ずべき存在であり、世界中でわれわれに恥をかかせた」とする一方、ペンス副大統領に関しては出席を「歓迎する」と述べています。
トランプ大統領就任式欠席は、慣例からみれば、1月20日には「権力移行されない」を意味することになります。
2.言論封殺
1月8日、アメリカのツイッター社は、トランプ大統領のアカウントを永久に停止したと発表しました。
トランプ大統領による最新の投稿内容を詳しく検討した結果、さらなる暴力をあおる危険があると判断したとしています。
ツイッター社は、トランプ大統領のアカウントについて、6日にアメリカの連邦議会に暴徒らが乱入して議事堂を占拠し死者が出た事態を巡り、大統領の投稿に重大な規定違反があったとして一時停止していました。
ツイッター社は声明で、アメリカ国内で緊張が続いていることを踏まえて投稿を詳しく検討した結果、「愛国者」という呼びかけは議事堂の占拠への支持を表明しているとも解釈されるほか、就任式の欠席は「トランプ氏の不在は就任式での暴力行為を企てている者を後押ししかねない」と結論づけました。
これは、トランプ大統領がアカウント一時停止が解除された後、トランプ大統領が「この私、アメリカ・ファースト、メイク・アメリカ・グレート・アゲインに投票した7500万人もの偉大なアメリカの愛国者は、将来も長きにわたり大きな声をあげ続けるでしょう。彼らはいかなる形であれ軽蔑されたり、不当に扱われることはない!」、「私は1月20日の就任式に行くつもりはない」との2件のツイートに対してのものです。
これの何処をどう読めば"犯罪行為を助長する"のかさっぱり分かりません。
また、トランプ大統領だけでなく、リンウッド弁護士、パウエル弁護士 フリン退役中将のアカウントも凍結されたようです。
こうした動きに、トランプ大統領らは、パーラー(Parler)などの別のSNSへの移動を開始したのですけれども、今度はグーグルが8日、米連邦議会議事堂で起きた暴動などを扇動する恐れがある「言語道断のコンテンツ」が含まれているとして、パーラー(Parler)をアプリストアから削除したと発表しました。
グーグルは「パーラーのアプリ上で、アメリカで続発している暴力行為を扇動しようとする投稿が相次いでいることは認識している……治安が脅かされる緊急事態が今なお続いていることを踏まえ」、こうした問題にアプリ側が対処するまでグーグルプレイ(Google Play)から削除したと述べています。
また、アップルも「24時間以内に運用ポリシーを整備しないならば、アプリストアから排除する」とパーラーに警告を出したようです。
一体、24時間でなんの整備が出来るというのでしょう。24時間で対応したソフトを作れる訳がありません。それとも、五毛党よろしく、何万人も人を雇って、目視で検閲しろというのでしょうか。
事実上の弾圧ですし、中国共産党がやる手口にそっくりです。
3.焦るペロシ
トランプ大統領は、ツイッターの個人アカウント停止に対し、大統領公式アカウント(@POTUS)で「前から述べているように、Twitterはますます露骨に言論の自由を禁じている。そして今夜は、Twitterの社員が民主党員および極左と協調して私のアカウントを彼らのプラットフォームから削除し、私を黙らせようとしている。そしてあなたがた、私に投票した7500万人の偉大なる愛国者を黙らせようとしている」、「我々は他の様々なサイトと交渉しており、近い将来に私たち自身のプラットフォームを構築する可能性を検討し、近々大きな発表を行う予定だ」とツイートしたのですけれども、ツイッター社はこのアカウントも即時停止しました。
ツイッター社は一体何様のつもりなのでしょう。まるでトランプ大統領が爆弾魔か何かのような扱いです。やり過ぎにも程がある。
連邦議会ではペロシ下院議長が狂ったように、トランプ大統領の即時辞任を求め、辞任しないのなら、弾劾手続きを進めるとして、11日にも民主党は、大統領が「反乱を扇動」したとする弾劾条項を含む訴追決議案を連邦下院に提出するようです。
これに対し、何もしなくても後2週間で任期が終わるというのになぜ待てないのか、何か疚しいことでもあるのかと逆に批判する声さえ上がっています。
無論これは、戒厳令ないしは反乱法発動によるトランプ大統領の反撃を恐れてのことだと思われます。
筆者は昨日のエントリーで、トランプ大統領は戒厳令は出さないのではないかと述べましたけれども、既に大統領令は出ていて、軍の手に委ねられているという噂もあるようです。
いずれにしても、すんなりとはいかないかもしれないことは頭の片隅においておいてもよいかもしれませんね。
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