総裁選と世論とリスク

今日はこの話題です。
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1.こんなに流れるとは思わなかった


9月14日。自民党総裁選で敗れた岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長は都内でそれぞれ記者団の取材に応じました。

89票を獲得し2位につけた岸田氏は「最後まで政策等を訴えることによって、派閥の枠組みを超えて多くの方々に支持を頂いた……首相・総裁を目指すべく努力を続けていきたい」と、来年の総裁選への意欲を示す一方、10票しか獲得できなかった地方票に関しては「絶えず努力を続ける」と語りました。

今回の総裁選で岸田陣営は、岸田派の47票と、谷垣グループの4票を中心に、議員票は60票程度とはじき、2位争いは「石破氏と数票差の接戦」になるとみていたそうです。ところが蓋を開けてみれば、地方票の10票を含めて89票を獲得。議員票は79票獲得した計算になります。

60票の目算から19票の上積み。細田派や麻生派、無派閥などから票が流れてきたことになります。

これについて、14日、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」に出演したフジテレビ上席解説委員の平井文夫氏は「随分いきましたね。こんなに流れるとは思わなかった。意外でした……どちらかというと石破さんにしたくない、あるいは岸田さんを温存したいという票があったのか」と述べています。

細田派幹部は岸田氏が議員票を伸ばした理由について「いろいろある」と語り、細田派所属議員も「石破氏を2位にしないという執念だね」と述べていることから、菅陣営が岸田氏に票を回したのではないかとも言われています。

総裁選で最下位になるならないで次期総裁の目も分からなくなるとまで見られていましたから、岸田氏も、2位という結果にほっとしているのかもしれません。


2.石破さんを選択することは無理です


自民の青山繁晴参院議員は総裁選について無記名投票だったと明かし、岸田氏に投票したと明かしています。

青山議員はその理由について自身のブログで次のように述べています。
 総理には、3人の中では菅義偉候補がいちばん適任でいらっしゃると考えました。
 しかし総裁選の大勢はとっくに決しています。
 同時に、2位と3位の争いは拮抗 ( きっこう ) していました。
 今回の総裁選で3位になると、わずか1年後の来年9月にすでに予定されている総裁選に向けて候補として残ることはかなり厳しいでしょう。実際に立つかどうかとは別に、政治的存在感がぐっと薄れるということです。

 石破さんは、皇位継承という日本の根幹について、女性・母系天皇へ転換することを容認されると明言されています。わずか1年後に、この根本政策を変更されることは無いでしょう。
 ぼくは、父系一系による皇位継承の安定を第一の政策に掲げる護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の代表です。
 したがって、石破さんを選択することは、無理です。

 岸田さんは、総理総裁と言うよりも、最高権力者に助言をする立場の方が、現時点では、適任だと思います。
 一方で、政調会長としては、外交部会の習近平国家主席の国賓来日をめぐる決議で、「中止」の二文字を最後まで守られました。
 また決断力を欠くという党内評がありますが、ここは変わられる余地はまだあると考えます。
 したがって、岸田さんという存在が残った方が、自由民主党と国家のためになると考え、1票を投じました。
明快な理由だと思います。

まぁ、1位は決まっているから、2位にさせるための投票というのは、あまり健全な投票行動とはいえないかもしれないですけれども、最善よりも最悪を阻止するという考え方は別に悪いものだとは思いません。

悪夢の民主党政権を振り返れば明らかなように、国の指導者の選択を間違えれば国民は大変な苦しみに遭うからです。


3.結論がなかなか出てこない


一方、最下位に沈み、来年の総裁選に向けて厳しい立場に立たされた石破氏ですけれども、68票にとどまった結果について「厳しい中で『石破』と書いていただけることはありがたい」と語る一方、「きちんとした選挙期間、党員全てに投票権があってほしかった」と恨み節を漏らしています。

ただフルスペックではなくとも、殆どの都道府県連で予備投票をやった上でのこの結果ですからね。ちょっと負け惜しみチックに聞こえてしまいます。

それに、石破氏の何時まで経っても結論を言わない「石破構文」は既に有権者に見破られている可能性もあります。

12日、石破氏は国会内に陣営幹部らを集め、選挙戦終盤の討論会に向けて演説の改善点をめぐり意見を募ったのですけれども、出席者からは「話が長い」とか「結論がなかなか出てこない」とか「意気込みをスパッと言って」などの意見が寄せられたそうです。

普段から石破氏に接している筈の自派閥議員でさえ、「石破構文」に駄目だしするのですから、一般の有権者だと猶更、「石破構文」は分からないと思います。

石破陣営の会合は最後に側近の鴨下一郎元環境相が「殊更構える必要はない。お茶の間は受け止めてくれる。政治がどうリーダーシップをとるか気迫をみせてもらいたい」と議論をまとめ、石破氏は「有り難い指摘だった。誰に言われるまでもなく気迫だ」と記者団に語ったそうですけれども、筆者は石破氏が「石破構文」を止められるとは思いませんし、お茶の間が「石破構文」を受け止めることはもっとないと思います。

それ以前に、筆者としては、気迫を込めた「石破構文」など、勘弁願いたいところです。

た。石破氏は12日午後に日本記者クラブ主催の公開討論会などに臨む。


4.首相公選制のリスク


今回の総裁選で少し感じたことは、特に石破氏に対する世論とマスコミと自民党員での人気の乖離です。

マスコミはずっと石破氏を推す一方、石破氏と側で接している自民党議員の間では頗る評判はよろしくない。さらに、世論は世論で、自民党員は石破氏の人気は左程ない一方、自民党以外の層では未だそこそこの人気がある。要するにバラバラな訳です。

けれども、大きく二分すれば、石破推しのマスコミとその影響を受けた自民党員と、石破氏の演説を聞いて駄目だと判断する自民党員と自民党議員とに分かれると思います。

今回の総裁選は議員票394、地方票141と議員票にウェートが置かれていましたから、党内議員の人気がない石破氏が議員票を獲得できず敗北したのはある意味必然といえます。

ところが、来年フルスペックで行われると思われる総裁選は議員票と地方票が394票と同数となりますから、今回と比べて自民党員の声がより大きなものになります。

万が一、先に述べた石破推しのマスコミとその影響を受けた自民党員が圧倒的に石破氏を支持し、地方票を総取りに近いくらいとってしまった場合、議員票も地滑りを起こさない保証はありません。

実際、2001年の総裁選では小泉純一郎元総理が地方票で123票を獲得し、圧倒的優位とされた橋本龍太郎元総理の15票を大きく上回って「小泉旋風」を起こし、勝利しました。

おそらく石破氏も、来年の総裁選に出馬するのなら、その再現を狙うものと思われます。

要するに、党員票のウェートを上げれば上げるほど、党員の声がそのままストレートに総裁選に反映されるということです。

昨今、首相公選制が叫ばれていますけれども、もしも首相公選となれば、個々の議員を側でみて、その人となりを良く知っている議員や支持者の声は相対的に小さくなり、逆にマスコミを中心として形成される世論が大きくその動向を左右することになります。

無論、そのときマスコミが今回の石破推しのように、特定の候補者だけを長々と映して応援するようなことをせず、公平に扱うなら未だしも、そうでない場合は、マスコミによって作られた人気の候補が首相になってしまうことだって有り得ます。

国民の声を直接届けるという意味では、首相公選制は悪くないとは思いますけれども、その前提としてマスメディアの健全性が担保されるまでは、その危険性について一定の留意は必要ではないかと思いますね。


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この記事へのコメント

  • ken

    総裁選において、党員票のウエイを上げてきたのですから下げることも可能と思います。特に外国勢力の干渉が疑われる昨今、考えてみてもいいと思いますね。
    2020年09月16日 16:41