船長釈放を指示した菅直人と内ゲバ

今日はこの話題です。
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1.俺がAPECの議長だ。言う通りにしろ。


国民民主の前原誠司元外相が産経のインタビューに答えた記事が話題になっています。

これは、9月8日付の「船長釈放『菅直人氏が指示』 前原元外相が証言 尖閣中国漁船衝突事件10年 主席来日中止を危惧」という記事で、まぁ、見出しだけでその内容が分かります。

これは、2010年9月、尖閣沖での中国漁船衝突事件で、中国人船長を釈放したことが当時の菅直人首相が指示したというものです。

前原氏は、2010年9月、国連総会に出席するため訪米出発直前、首相公邸に佐々江賢一郎外務事務次官ら外務省幹部とともに勉強会に参加していたのですけれども、その場で菅氏が公務執行妨害容疑で勾留中の船長について「かなり強い口調で『釈放しろ』と言った」そうです。

前原氏が理由を聞くと、菅元首相は、11月に横浜市でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に「胡錦濤が来なくなる」と主張。前原氏が「来なくてもいいではないか。中国が国益を損なうだけだ」と反対したのですけれども、菅元首相は「俺がAPECの議長だ。言う通りにしろ」と述べたとのことです。

産経によると、当時の外務省幹部も「菅首相の指示」を認めたとしています。


2.私が釈放を指示したという指摘はあたらない


これに対し、菅元首相は産経の取材に「記憶にない」と答えたのですけれども、産経の記事が出た9月8日にはツイッターで「尖閣諸島は我が国固有の領土であり、尖閣諸島をめぐり、解決すべき領有権の問題は存在していない。尖閣中国漁船衝突事案は、中国漁船による公務執行妨害事件として、我が国法令に基づき、厳正かつ粛々と対応したものである。指揮権を行使しておらず、私が釈放を指示したという指摘はあたらない」と投稿しています。

けれども、「釈放を指示したという指摘はあたらない」という遠回しな表現は、自身に対する指摘が該当しないといっているだけで、釈放した事実を自分が指示したのかどうかを否定している訳ではありません。

これは、産経の取材に答えた「記憶にない」と考えあわせると、「釈放を指示したか覚えていないので、釈放を指示したという指摘は筋違いだ」と言っているに過ぎません。

この件について8日、立憲民主の福山幹事長は記者会見で「指揮権を発動したわけではない。首相がどう言おうが、そこは司法手続きの問題だ。指揮権発動以外、介入しようがない」と、船長釈放に菅元首相の意向は反映されていなかったとの認識を示しました。

ここでも、「首相がどう言おうが」なんて発言が事実であったかどうかについての言及を避けています。

これでは、彼らの好きな言葉でいえば「疑惑は深まった」ということですし、また、彼らの論法でいえば、疑われた方がそうでないことを証明しなければ否定したことにはなりません。

まぁ、本人が否定したところで当事者である前原氏が指示されたと発言し、外務省幹部もそれを認めているのです。当時の那覇地検の担当者に聞いて裏でもとれば、言い逃れ出来なくなると思います。


3.違和感あった


9月8日、菅義偉官房長官は記者会見で、これについて「当時の政府による国内法にのっとった対応であるとの説明について、当時は強い違和感を持ったことは事実だ」と述べ、菅元首相の指示に関しては「承知はしていない。私の現在の立場で具体的なことを申し上げるのは差し控える」と語りました。

そして、当時の政策決定過程を検証する必要性については「まだ承知していないので、事実関係というのは対応していきたい」と述べていますから、少なくとも、政府官邸内では菅元首相が嘘をついているのかどうかははっきりするのではないかと思われます。

筆者も当時の日比野庵記事を確認してみたのですけれども、2010年9月25日のエントリー「那覇地検は何故『日中関係を考慮した』のか」で「地検が日中関係を考慮するなどと、政治判断をしている。いつから司法が政治判断をできるようになったのか。これでは、政府から圧力がありました、と言わんばかり」と政府からの圧力があったのではないかと述べています。当時の筆者もやはり「違和感」を覚えていました。


4.心残りか内ゲバか


それにしてもなぜ、今になって前原氏がこのことを語ったのか。

今年は、尖閣沖衝突事件から10年経ったとして産経が特集記事を組んだというタイミングもあるのでしょうけれども、前原氏本人はその理由について、次の様にツイートしています。

「官房長官は総理の女房役。しかし、尖閣の中国漁船衝突事案に対する仙谷由人官房長官に対する筋違いの批判は、実情を知っている者として、ずっと心に引っかかっていました → 今回、産経新聞の取材に応じたのは、仙谷先生に対する思いがあったからです。しかし、あの世に行った時、仙谷先生に叱られるかもしれません。『前原よ。墓場まで持っていかんかい』(誠)」


前原氏は産経新聞の取材に「泥をかぶったのが仙谷氏だった」と明かしており、仙谷氏の名誉回復をしたかったのかもしれません。

ネットでは「内ゲバはじまる」だとか「責任のなすりあい」などという声も上がっていますけれども、もしも「内ゲバ」的な要素があるとすれば、次の総選挙を念頭においたからということも考えられないこともありません。

先日、立憲民主党と国民民主党の一部が合流しました。けれども、前原氏は合流に参加していません。

立憲と国民の合流新党の名前が何になるのか分かりませんけれども、誰がどうみてもかつての民主党の復活にしか見えません。そして、立憲民主党に所属している菅直人元首相は、そのまま「返ってきた民主党」にスライドです。

つまり、このタイミングで、菅直人元首相の釈放指示を暴露したことで、「返ってきた民主党」のイメージダウンを図り、逆に暴露した自身および国民民主のイメージアップを図る狙いがあったのではないかということです。

もっとも、これは、近々解散総選挙があればの話であり、総選挙が先になればなるほど、人々の記憶から薄れ、その効果も見込めなくなってきます。

ですから、筆者としてはこの「内ゲバ」説は少々穿った見方であり、仙石氏の霊を弔いたかった前原氏の発言がたまたま今だったということではないかと思います。

ただ、今回の前原氏の発言がそれなりのインパクトを持っていたことは確かでありますし、もし次の総選挙に菅直人氏が立候補するとしても、やはりそれなりの風当りはあるのではないかと思いますね。


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