ミサイル発射は中国の宣戦布告か

今日はこの話題です。
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1.誤って撃墜される危険性があった



8月25日、中国国防省は、人民解放軍の北部戦区が設定した実弾演習のための飛行禁止区域にアメリカ軍のU2偵察機が同日侵入したとして、非難声明を出しました。

北部戦区が演習区域として設定していたのは渤海と山東省沖の黄海なのですけれども、中国海軍の張召忠退役少将は黄海だとSNSで明かしています。

声明ではアメリカ軍機が侵入によって「中国側の正常な演習を深刻に妨害」し、米中間の「海空安全行動ルール」や国際慣例に違反すると主張しています。

また、環球時報アメリカ軍機が「誤って撃墜される危険性があった……アメリカ側は中国軍が自制心を働かせたことを理解すべきだ」とする軍事専門家のコメントを掲載しています。

北京の中国人軍事研究者は、U2偵察機について「韓国・ソウル南方の烏山・米空軍基地所属で主に北朝鮮の核施設や基地を監視している……今回は演習だけではなく中国の陸上ミサイル基地などの状況も探っていたのではないか」と分析した上で、「中国側は高高度偵察機のU2を発見、阻止する能力があるとアメリカ側に誇示したかった」と解説しています。

けれども、他国の軍事演習に接近して情報収集を行うのは「各国の暗黙の了解」となっていますし、中国だって同じことは沢山やっている筈です。

それなのに中国が態々、抗議声明を出した理由について、笹川平和財団の小原凡司上席研究員は「中国軍が作戦能力や作戦内容などに関して情報を収集されることを非常に嫌がっているためだろう。統合作戦の能力などが高くないために実態を知られたくなかった可能性もある」と指摘しています。


2.ミサイル四発発射


中国の威圧はそれだけにとどまりません。

翌26日、アメリカ軍高官は中国軍が中国本土から南シナ海に向けて中距離弾道ミサイル4発を発射したと明らかにしました。

弾道ミサイルは南シナ海の西沙諸島と海南島に挟まれた海域に着弾した模様で、ミサイルの種類については現在分析中としています。

これについて、香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、中国軍が内陸部の青海省から「東風26」、沿岸部の浙江省から「東風21D」を南シナ海に向けて、それぞれ1発ずつ発射し、中国軍筋は「アメリカ軍が頻繁に軍用機や艦艇を南シナ海に派遣し、潜在的危機を高めていることに対する中国の返答だ」と警告したと伝えています。

ただ、香港紙がミサイルを2発発射したとしたのに対し、アメリカは4発だと食い違いがあるのですけれども、あるいは中国は、4発のところをわざと2発だと言って、アメリカがちゃんと4発補足していたのか、情報収集能力を探る意図もあったのかもしれません。

中国軍は25日から台湾周辺、南シナ海、黄海、渤海の4つの海域での同時演習という異例の演習を行っていますけれども、今回発射したミサイルとサウス・チャイナ・モーニング・ポストが報じたうちの一つである「東風26」は、最大射程が4000キロ、移動する大型艦艇に対する攻撃が可能とされ、「空母キラー」とも呼ばれています。

4つの海域で同時軍事演習を行い、更にミサイルを発射した。

ミサイルが着弾したとされる、西沙諸島と海南島に挟まれた海域は、例の中国の人工島がある南沙諸島に比較的に近い海域です。

報道では、7月から、西太平洋と南シナ海で軍事演習を行っているアメリカ軍に対する警告だと報じていますけれども、筆者は、中でも、人工島へ介入するなというメッセージが込めらえているのではないかと見ます。

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3.人工島関連企業に制裁


南シナ海の中国人工島は、今現在、米中間のホットイシューになりつつあります。

8月26日、アメリカ商務省は、中国による南シナ海で紛争中の拠点を巡る埋め立てと軍事化に関わったとして、24の中国企業を制裁対象に加えると発表しました。

制裁対象となったのは、「一帯一路」の建設で大規模プロジェクトを担う国有企業、中国交通建設の傘下部門や、デジタル通信機器や全地球測位システム(GPS)関連機器を手掛ける広州海格通信集団などです。

アメリカ商務省は、対象となった企業について、中国が2013年以降、南シナ海で1200ヘクタール余りの人工島を造成するにあたって重要な役割を果たしたとしています。対象となったこれら中国企業は、アメリカ企業との取り引きが事実上禁止となります。

アメリカのロス商務長官は「アメリカと、中国の近隣国、そして国際社会は、中国共産党が主張する南シナ海の領有権を認めず、軍事目的の人工島建設を強く非難してきた……今回制裁対象となった企業は、それら人工島の建設という挑発行為において重要な役割を担っており、責任を問われなければならない」と述べています。

またポンペオ国務長官は別の声明で、「南シナ海で紛争中の拠点を巡る大規模な埋め立てや建設、軍事化、または東南アジア諸国による海洋資源へのアクセス阻止を狙った中国政府のどう喝行為のどちらかに責任を負う、ないし関与した中国の個人に対し、査証制限措置を講じる」と表明しています。

アメリカ商務省の発表と、中国のミサイル発射のどちらが先だったのかは分かりませんけれども、もしも商務省の発表の後にミサイル発射が行われたとすると、ミサイル発射には商務省の制裁への抗議の意味合いも込められているのかもしれません。



4.ミサイル発射は中国の宣戦布告か


ただ、今回のミサイル発射について、アメリカの受け止め方によっては、一気に武力衝突にまでエスカレートする危険があると思います。

つまり、アメリカが、ミサイル発射を中国の宣戦布告だと受け止める可能性があるということです。

米中開戦と放置できないスパイ」のエントリーで、中国は水面下で、日米当局に「尖閣諸島の奪取はしない」「南シナ海で先制攻撃はしない。全面衝突は望まない」と伝えてきたことを紹介しましたけれども、ミサイル発射を"先制攻撃"と受け止めたとしたら、「中国は、先に手を出さないといいながら出したじゃないか、やっぱり裏切ったのか」となりますからね。

特に香港紙が発表していない2発については、対艦ミサイルではないかとも言われていますし、もし、ミサイルが着弾した海域に米軍の艦船がいたのだとしたら、もう言い訳も出来ないでしょう。

経済評論家の渡邊哲也氏は「対艦巡航ミサイル2発とグアムが射程に入る弾道弾ミサイル2発発射 これは戦線布告とみなされるかとおもいます。威嚇とはいえ、先に手を出してしまった」とツイートしています。

いずれにせよ米中対立が更に激化するのは間違いなく、アメリカによる人工島の爆撃も絵空事では無くなってきたように思います。更なる警戒が必要です。


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