徴用工判決のブーメランが刺さる文在寅と報復する北朝鮮

今日はこの話題です。
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1.金正恩に対する賠償判決


7月7日、韓国のソウル中央地方裁判所は金正恩に対する賠償責任を認める判決を初めて下しました。

これは、朝鮮戦争で北朝鮮の捕虜となったノ・サホンさん(91)とハン・ジェボクさん(86)で、2000年以降に北朝鮮から脱出。2016年10月に「休戦協定後も韓国に送還されず、北朝鮮内務省建設隊に配属されて強制労働をさせられたのは国際法違反」として、1人当たり1億6800万ウォン(約1510万円)を請求する裁判に対する判決です。

裁判所は北朝鮮に1人当たり2100万ウォン(約190万円)の支払いを命じました。

韓国の裁判所が北朝鮮や金委員長に賠償命令を出したのは初めてのことです。国際法には、国家やそれに類する存在は他国の裁判権に服さないとの「主権免除」原則があります。

けれども、裁判所は政治性の極めて高い問題を司法判断から外すという「統治行為論」の立場を退け、原告側が主張する「韓国の憲法上、北朝鮮は外国ではなく地方政府に似た政治団体であり、主権免除は適用されない」を支持した形です。


2.狙いは著作権使用料


とはいえ、北朝鮮が今回の判決の賠償金を支払うとはとても考えられません。

では、単なる形式だけのものなのかというとそうでもありません。

韓国には南北経済文化協力財団という社団法人があるのですけれども、この財団は、2005年に北朝鮮の著作権事務局と協約を結び、韓国メディアなどが北朝鮮の著作物を使用する度に著作権使用料を集めていたのですね。

ところが、2008年に南北共同で観光事業が行われていた北朝鮮の金剛山で韓国人旅行者が北朝鮮の軍人に射殺される事件が発生。韓国から北朝鮮への送金が禁じられ、著作権使用料を支払うことが出来なくなりました。

原告側によると、財団は支払えなくなった著作権使用料を裁判所に供託していて、その総額は20億ウォン(約1億8000万円)に上るそうです。原告団はこの供託金について差押え手続きに入ると宣言しています。

北朝鮮を訴えるという動きの背景には、2016年1月に北朝鮮に拘束されていたアメリカ人のオットー・ウォームビア氏が、帰国後に死亡した事件で、ウォームビア氏の遺族が北朝鮮を相手取って約10億ドルの損害賠償を求める裁判をアメリカ国内で起こしたことが指摘されています。

この訴訟に対し、アメリカの連邦地裁は約5億ドルの支払いを命じました。北朝鮮側は拒否したのですけれども、遺族はアメリカ・政界・ユダヤ人ネットワークを使い、北朝鮮の国外資産約2379万ドルを差し押さえることに成功しました。

この成功例が今回の訴訟に影響を与えたのではないかと言われています。


3.徴用工判決のブーメラン


この判決について韓国の「中央日報」は「日本との徴用工判決と類似している……日本に対して『司法の判断に政府は介入できない』と言っている以上、今回の判決に介入するようなダブルスタンダードを取るのは難しい……こういった事情から近頃、南北関係で北朝鮮が問題視する”対北ビラ”とは比較にならないほどの"台風の目"に成りうるという分析もある」と指摘。その上で「南北関係に大きな波紋を呼ぶ可能性がある」と報じています。

確かに韓国政府は徴用工判決について「三権分立だ」だの「司法に介入しない」だのと言って突っぱねていましたからね。これで今回の賠償判決に介入したら、誰の目にもダブスタであることが明らかになってしまいます。

実際、韓国統一省は「司法の判断を尊重します」との立場を取り、定例会見で「6月に爆破された南北連絡事務所について、北朝鮮に損害賠償を求める訴訟を韓国の裁判所に提訴する道が開けたが、検討しているのか」との質問に、「実効性のある方案を多角的に検討中だ……判決は一般化されるものではなく、連絡事務所の爆破が持つ意味はまた違う」と言葉を濁しました。因果応報。ブーメランがぶっ刺さっています。

朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授は、この判決について「金正恩政権に対する裁判の管轄権が韓国国内にあることが示されたことに加え、金正恩に対して初めて民事責任を問うたことになる」と歴史的な判決だと述べ、文在寅政権に「かなりの打撃になる」と指摘しつつも、「ただ、まだ一審の判決のため予断は許さない。最高裁判長は文が任命し、文と思想が近い人物だ。一審の判決がひっくり返される可能性はある」とも指摘しています。


4.北の報復は不可避


今回の判決に対し、11日現在、北朝鮮は沈黙を守っていますけれども、北朝鮮にとっては自国の最高権威である金正恩委員長に賠償命令など、看過できるものではありません。なんらかの報復があるものと考えるのが自然です。

なにせ、脱北団体が対北ビラを撒いただけで、南北連絡所を爆破したくらいです。とくにそれを指揮することで北朝鮮国内での権威づけに成功したとされる金与正氏にしてみれば、この判決に何もしなければ、折角爆破してまで作り上げた"権威"が崩れることになります。

或いは「全く余計な事をしてくれた」と思っているのかもしれませんけれども、やはり報復なしは考えられません。

一方、既に北朝鮮は韓国に報復したのだという見方もあります。

7月10日、朴元淳ソウル市長がソウル山中で遺体となって発見される事件がありましたけれども、時事サイト「NEWS U.S.」は、これこそが賠償判決に対する北朝鮮の答えだという見方を示しています。

朴元淳氏は、件の判決を出したソウル地裁があるソウル市長ですし、与党「共に民主党」所属で次期大統領選の候補にも名前が挙がっていた人物です。北朝鮮の最高権威への賠償命令に対する報復としては少し軽いところがあるかもしれませんけれども、北朝鮮が手を下したのだとすれば、「警告」という意味では十分かもしれません。

もしも、北朝鮮がソウル市長という立場の人をあっさりと始末できるのだとしたら、文大統領に対しても同じようにできるのだという脅しになりますからね。

その意味では、今現在、北朝鮮が沈黙しているのは、韓国政府はこの判決に介入して引っ繰り返してくるのかどうか、あるいはそれに準ずる何かをするのかを待っているのかもしれません。

何れにしても、南北が更なる緊張に晒されるのは間違いないと思いますけれども、文政権は、日米を敵に回し、経済的にも、安全保障的にも孤立しつつあります。

特大ブーメランを食らった文在寅大統領は自分の政策によって身動きできなくなっている。自縄自縛と因果応報によって、やがて何等かの形で責任を取らされることになるのではないかと思いますね。


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