時代遅れの専守防衛とイージス・アショア

今日はこの話題です。
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1.想像を超える


北朝鮮の挑発が続いています。

6月18日、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は開城の南北共同連絡事務所を爆破したことについて、「始まりに過ぎない……連続する正義の爆音は、事態の推移をめぐって騒ぐ者の想像をはるかに上回るものとなるかもしれない」と述べ、より強力な追加措置を取る可能性があると警告しました。

そして更に、我々の軍隊の自制力は限界を超えた……具体的な軍事行動計画が検討されているという軍隊の発表に慎重に対応すべきだ」と強調しています。

この前日、朝鮮人民軍総参謀部は金剛山観光地区と開城工業地区への軍隊の展開、非武装地帯(DMZ)への監視所の再設置、南北軍事境界線付近での軍事訓練再開、韓国に向けた批判ビラの散布を予告。韓国の脱北者団体による北朝鮮批判ビラの散布を「事実上の宣戦布告」と表現し、信義と約束を破った韓国側が、自らが引き起こした事態の責任まで北朝鮮に押し付けようと傲慢に振る舞っていると主張しています。

南北緊張はどこまでエスカレートするか」のエントリーで、筆者は、北朝鮮の強硬姿勢は韓国に対し、アメリカを説得して経済制裁を解除させろと催促しているのではないかと述べましたけれども、果たして、17日、李度勲(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長が電撃訪米。翌18日ビーガン国務副長官ら米政府の関係者と会談しました。

会談について、日米韓の消息筋は「情勢が緊迫していると訴え、対北経済制裁の緩和を了解するよう説得する見通し」としています。まぁ、それ以外考えようがありません。

その意味では、アメリカとの協議の結果が出るまでは北朝鮮は韓国を批判はしても、挑発行動はせず様子見すると思われます。


2.米国とも非常に緊密に連携している


けれども、そうは言っても、北朝鮮の核廃棄も進まない中、アメリカが理由もなく経済制裁を緩和する理由などありません。韓国の懇願も虚しく突っぱねられるのがオチです。

となると、北朝鮮は「振り上げた拳」の落とし所が見えるまで挑発をエスカレートさせていく可能性は高いと思われます。

日本政府も半島が只ならぬ状況になっていることは当然掴んでいると思いますけれども、18日、安倍総理は記者会見でイギリスの軍事週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーから、在韓邦人の救出計画について問われ、「我々は在外の邦人の安全を確保するために、様々な出来事に対応できなければならないと、こう思っています。その中でも、同盟国の米国とも非常に緊密に連携しているところであります」と答えています。

もっとも、この発言は、外国メディアが質問させてくれないとクレームを入れて、最後の最後にようやく機会を得て出された質問であり、質問の機会がなければ出なかった答えです。

しかも、「今、どれぐらい進んでいるかということについては」と枕詞をつけたところをみると、既にそこそこ話は進んでいるということを示唆していると思います。

日本政府も半島有事はそれなりに想定しているということです。


3.白紙に戻したイージス・アショア


記者会見で安倍総理はイージス・アショアの配備計画を断念についても触れ、敵基地攻撃能力の保有も視野に安全保障戦略の見直しに取り組む考えを表明しましたけれども、元々、イージス・アショアに敵基地攻撃能力を持たせるという構想がありました。

2019年9月、アメリカのジョン・ルード政策担当国防次官は、アメリカ議会で開かれたミサイル防衛擁護連盟(MDAA)主催の行事で、「北朝鮮、中国、ロシア、イランのミサイルの脅威を防御すると同時に、攻撃者を扱うことが非常に重要だ……攻撃と防御を統合する作業を推進している……攻撃・防御性能の統合は、敵がミサイルを発射する前に原点を把握して脅威を解消する選択肢も提供する」と説明しました。

そして「潜在的敵国がより速く、射程距離が長く、より正確な攻撃ミサイルを開発し、海外の米軍と同盟国に対するミサイル脅威の種類と規模が拡大している……進化する挑戦に対抗し、我々も包括的な接近をする必要がある」とし、攻撃・防御体系の統合を強調しました。

つまり、ミサイルの性能が上がるにつれ、単純な迎撃だけでは限界があり、先に叩かなければ防ぎきれないということを白状したも同じではないかと思います。

ルード次官は2016年に北大西洋条約機構(NATO)のミサイル防衛の一環としてルーマニアに配備したイージス・アショアを挙げ「イージス・アショアの弾道およびクルーズミサイル防衛と攻撃作戦の統合のために性能のアップグレードをしている……脅威によっては攻撃と防御を統合してこそ次の段階に対処するうえで効率的である……ポーランドにも年内にイージス・アショアを追加で配備する予定だ……インド太平洋地域では日本がミサイル防衛協力の最高事例」と述べています。

日本政府がイージス・アショアの配備断念の理由としてブースターの落下の制御するソフトの改修のみならずミサイルや発射装置などハードウエアを改修する必要があることを挙げていますけれども、筆者は、やはりこれは口実で、実際はイージス・アショアに敵基地攻撃能力を持たせるためのアップグレード費用が余りにも高額になった為、とても導入できないと音をあげたのではないかと疑っています。


4.限界に達した専守防衛


イージス・アショアは元々、北朝鮮などのミサイルの脅威に対抗するために、計画を進めてきたものです。

なぜなら、現在のイージス艦を中心とした弾道ミサイル防衛では不十分だという現実があるからです。

6月16日、海自の山村浩海上幕僚長は記者会見で「乗組員の疲労や天候・気象などによって船が現場にいられないようなときもある……もう一つあったほうがミサイル防衛は万全を期せるとして、イージス・アショアの導入が決まったと思っている……海上自衛隊としてはイージス艦に代わる天候に左右されないものの導入を引き続き要望していく」とコメントしています。

日本政府はイージス艦は現在の八隻からさらに増やす方針でいますけれども、これについて、山村海上幕僚長は「船を増やすには、船に乗る人をリクルートしなければならず、募集をいかに工夫するかという問題にもつながる」と、簡単に出来る問題ではないと指摘しています。

また、2017年にイージス・アショア導入決定をした当時に統合幕僚長であった河野克俊氏は「2017年の当時、北朝鮮の弾道ミサイル発射が相次いだ。イージス艦と地対空誘導弾パトリオットミサイルの二段構えより重層的な防衛体制を構築する必要があるという議論があった……今も北朝鮮の脅威はなくなっておらず、むしろ技術は高度になっている……現時点でイージス・アショアに代わるシステムは見当たらない」と述べています。

確かに"専守防衛"という憲法に縛られた今の日本では、イージス・アショアの代わりはないかもしれません。けれども、その"専守防衛"のイージス・アショアが余りに高額になって導入できないとなれば、"専守防衛"の枠を外し、敵基地先制攻撃能力を保有するというのも一つのというか残された選択肢になります。

好い加減政府も、ソフトだのブースターだの言わずに、「今の防衛体制では日本は守れない。専守防衛はもはや限界に達した。憲法改正し敵基地先制攻撃能力を保有するしか道はない」とはっきり国民に言ってもよいのではないかと思いますね。


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