米韓防衛費分担金交渉と問われる同盟の価値

今日はこの話題です。
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1.米韓防衛費分担金交渉

12月5日、韓国外交部は、アメリカ・ワシントンで3日から2日間の日程で米韓防衛費分担金特別交渉協議が開かれた、と発表しました。

外交部は「今回の会議を通じて我々は、防衛費分担金特別協定(SMA)の枠組み内で協議が進められるべき……米韓同盟と連合防衛態勢強化の方向で公平かつ合理的、お互い受け入れ可能という点を強調した」と述べ、「両国は今後も緊密に協議していくことにした……次の会議は12月中に韓国で開かれる予定であり、具体的な日程は外交経路を通じて協議していく」と明らかにしています。

交渉は場所さえも非公開で行われ足掛け16時間にも及んだそうです。

交渉については、アメリカ側は47億ドルの要求を引き下げていないのですけれども、消息筋によると、アメリカ側は今回の交渉で在韓米軍の対北朝鮮対応態勢費用という「準備態勢」項目を新設すべきだと要求したようです。

その詳細は明らかにはなっていませんけれども、アメリカ側はこの「準備態勢」項目を説明する際に、戦時作戦統帥権問題に言及したとしています。

米韓国防部は2018年に戦時作戦統帥権の返還で基本合意していますけれども、その具体的な時期は決まっていません。また、アメリカは、返還の条件として韓国軍が北朝鮮有事の際、指揮能力を証明することを要求しています。

実際に返還される為には何回か訓練を行うだけでなく、これまでアメリカが主導していた対北朝鮮監視・偵察資産およびパトリオットなどのミサイル防衛・打撃戦力と指揮統制自動化体系などについて、今度は韓国軍が面倒を見れなければなりません。

どうやら今回の防衛費負担交渉でアメリカはそれらの運用・維持費用についても、韓国側に要求したようなのですね。

韓国政府当局者は「現在、交渉は総額単位の合意が最も大きな問題……細部論理をどう構成しようと総額で差を減らすのが先だ」と述べていますけれども、今回のアメリカが防衛費交渉に戦時作戦統帥権返還問題を絡めたことは重要な点を示唆していると思います。

それは国防そのものの在り方を問いかけたということです。


2.韓国の国防は韓国が行え

戦時作戦統帥権が韓国に渡るということは、韓国の国防は韓国が行えということです。

一部には、1978年に米韓連合司令部を創設する際に盛り込まれた「国連司令官が米韓連合司令部を指揮することができる」という一文をアメリカが持ち出し、韓国が要求する「戦時作戦統制権」返還を有名無実化してしまった、という主張もあるようなのですけれども、仮に、そうであったとしても朝鮮戦争が終結し国連軍が解体されれば国連司令官も必要なくなります。戦争終結ですから、在韓米軍もいなくなるでしょう。

そうなったときの韓国は自国の国防をどうするかという問題に直面します。

戦争が終結したからといって、それで国防をゼロにしていいかというのは別の話です。その時も韓国が北朝鮮を"潜在的敵国"と位置づけるならば、今の在韓米軍が保持している防衛力並のものを揃えて置く必要がある。

つまり、今回の防衛費交渉でアメリカは、その為の費用を明示したと捉えることも出来るのではないかと思うのですね。

韓国がそれを受け入れるかどうかは別として、文在寅政権が望む朝鮮戦争終結後にはそういう現実が待っていると思うのですね。


3.同盟の価値と中国という侵略者

国防における同盟の価値は軽視してよいものではありません。とりわけ世界最強の軍事力を持つアメリカとの同盟となれば猶更です。

12月5日、ワシントンで米韓経済研究所(KEI)が開いた防衛費分担金関連のセミナーに出席したウォルター・シャープ元在韓米軍司令官は、防衛費分担金交渉と関連して「数ドルのために同盟を放棄してはならないと固く信じている……同盟を最優先に考えるべきだ。同盟にどれだけ価値を置くかが、この全体協議に含まれなければならない……韓国は2020年の防衛費予算が国内総生産(GDP)のうち2.7~2.8%水準で、他のどの同盟よりも防衛費支出が高い……2倍や3倍、4倍、5倍など、増額が発生すれば、結局それは国防費から支出されるだろう……その金は韓国が自国防衛にどれだけ支出しており、兵器の購買においてアメリカのものを買うのにどれほど使うかと直接関連がある。こうした部分も見極めなければならない」とコメントしています。

要するに、同盟そのものに価値があると認めた上で、国防にどう金を使うのかをしっかり見定めよと言っているわけです。

昨日のエントリー「韓国が中国の核の傘に入るとき」で、文正仁特別補佐官の「中国の核の傘」発言を取り上げましたけれども、これなども米韓同盟破棄が念頭になければ発言できるものではないと思います。

「中国の核の傘」に入りたいと望むのは勝手ですけれども、だからといって中国が本当にそうしてくれるのかは別の問題です。

文正仁特別補佐官の「中国の核の傘」発言は、アメリカでは現実離れしたものと受け止められているようです。

12月5日、アメリカのリック・スコットアメリカ上院議員は自由アジア放送のインタビューで、文正仁特別補佐官の「中国の核の傘」発言について「面白い発言だと思う……中国の行動を見てください。香港が良い例だ。中国共産党は、香港が中国に返還される前に英国が香港の市民に保証していた基本権を認めていない。中国は中国共産党が治めていることを覚えておいてください……韓国は中国が核の傘を提供することを信じているようだが、共産国中国が防御してくれた国がどこにあるのか」と、香港と台湾を例に取り上げ、「中国は侵略者」と指摘しました。

まぁ、その通りです。

中国も北朝鮮も西側はありません。韓国が中国や北朝鮮の傘下に入るのを望むのならどうしようもありませんけれども、その結果については日本やアメリカのせいにすることなく、自国で全て負っていただきたいですね。

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この記事へのコメント

  • アメリカから北爆で圧迫されてGSOMIAを呑んだので、中国に事大して「核の傘」で守って欲しいと
    擦り寄った様に思いますね。アメリカを脅威に感じるから、中国に助けて欲しいという脊椎反射です。
    まだ韓国はレッドチームになるという自覚は無いでしょう。
    永遠の二股志向、理想実現のために、現在利用できる側にウェイトを置いているだけです。
    なぜ中立・二股を好むのか、根本的な哲学の解明なくして、民族の行動原理の把握は困難です。
    自分中心の絶対思考の中で、どう利用するかだけを考えるので、全体を捉えて引くことはありません。
    防衛費分担交渉が紛糾するほど、中国を利用しようとする傾斜、アメリカを間接的に嫌がらせる反日に
    拍車がかかるだろうことは容易に想像がつきます。
    2019年12月08日 06:23