日台交流基本法の制定を急げ

昨日の続きの後編です。
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3.日米台安全保障協力の方向性

5月29日、一般社団法人の日米台関係研究所が国際シンポジウム「日米台安全保障協力の方向性─台湾有事に備えた日米台の連携」を開催しました。

日米台関係研究所は、台湾の李登輝元総統からのアドバイスを受けて2018年4月に設立された団体で、日本、アメリカ、台湾についての研究やその発表等を通じてアジア太平洋の平和と安定に資することを目的としています。

今回の国際シンポジウムは、台湾有事に際して日本はどのように対応するのかをテーマに、昨年12月に開催したシンポジウム「台湾有事と日本の対応」に続くものです。シンポジウムは、日本、アメリカ、台湾の持ち回りで開き、次回は台湾で開催するとしています。

シンポジウムのパネリストには、アメリカから、元国防次官補で退役海兵隊中将のウォレス・グレグソン氏、ヴァンダービルト大学名誉教授のジェームス・アワー氏、プロジェクト2049研究所事務局長のマーク・ストークス氏らが登壇。台湾からは、台湾シンクタンク副執行長の頼怡忠氏と国防部国家安全研究院研究員の林彦宏氏。日本からは、川村研究所代表の川村純彦氏や岡崎研究所理事の金田秀昭氏、平成国際大学教授の浅野和生氏などが参加しました。

シンポジウムでは、台湾の頼怡忠氏が、「台湾のあるテレビ局が、中国のプロパガンダばかりを流しているところがあります。視聴率がほぼ0%なのに生き残っているのは、中国から支援を受けているためです。そのテレビ局には、さまざまな形で資金が届けられていると言われています……また、中国の工作員が、地方にある食堂に行き、そこに設置されたテレビのチャンネルをそのテレビ局に変えて、視聴率を上げようとしています」と中国から発信されるフェイクニュースが台湾の世論に影響を与えていると懸念を示しました。

頼怡忠氏は「多くのフェイクニュースは、SNSで生まれています。そこでこそ、日本とアメリカが我々を助けられるのではないでしょうか。なぜならフェイクニュースは、フェイスブックやLINEなどのSNSを通じて流されているので、各社が拠点を置くアメリカと日本の協力が必要なのです」と、日米台の協力を訴えました。

日米台関係研究所は共同声明をまとめ、次の6つの提言を行っています。
1. 日米共催の人道的な地域海洋安全保障訓練への台湾の参加を認めよ。
2. 日台間の公的な「安全保障対話」を開始せよ。
3. 上記2.の実現を前提とした日米台の公的な「安全保障対話」を開始せよ。
4. 日本における「日台交流基本法」を制定せよ。
5. 台湾における対日、対米間の協定、覚書を法制化せよ。
6. 中国による、日米の安全保障同盟や台湾の民主主義と自由の弱体化を目的とし、これらに好ましくない影響を与えるために行われる一連の工作活動に適切に対処するための、政策、メカニズムならびに手段・方策を確立せよ。
シンポジウムのパネリストを務めた平成国際大学の浅野和生教授は、日台の法的基礎となる日台交流基本法について、「このような法律が存在しない異常状態が長く続いている。外部的な要因から言えば、立法の必要性が高まっています。……本当に立法ができるなら、ただちにできます」と述べ、早期に法整備を行う必要性を指摘しています。


4.日台交流基本法

「日台交流基本法」については、2016年5月11日に自民党の山崎正昭参院議員が、日台関係及び「日台関係基本法」の制定に関する質問主意書を提出。20日に政府が答弁しています。

その質問と政府答弁をQ&Aで並べ直すと次のとおり。
質問1.我が国と台湾との関係及び我が国の台湾に対するスタンスについて、現在の政府の見解を明らかにされたい。
答弁1.台湾との関係に関する我が国の基本的立場は、昭和四十七年の日中共同声明第三項を踏まえ、非政府間の実務関係として維持するというものである。政府としては、このような基本的立場に基づき、我が国との間で緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナーである台湾との間においてこのような実務関係が着実に発展していくことを期待している。


質問2.本年一月十六日の台湾の総統選挙及び立法院選挙の結果について、政府の認識を示されたい。また、我が国と台湾との関係、台湾と中国との関係、ひいては我が国と中国との関係への両選挙の影響についてどのような分析を行っているか、明らかにされたい。
答弁2.本年一月十六日の台湾総統選挙及び立法院選挙が円滑に実施されたことは、台湾において民主主義が深く根付いていることを示すものとして評価しているが、お尋ねのような分析については、相手国・地域との関係もあることから、お答えを差し控えたい。


質問3.台湾からは、東日本大震災当日に支援の申入れをいただき、翌日には馬英九総統が「日本政府の要請に応じ早急に救援隊を派遣する」と表明された。また、政府民間合わせて六十三名の救援隊、世界で二番目に多い百億円を超える義援金、五百トン以上の支援物資など多くの支援をいただいた。また、今般の平成二十八年(二〇一六年)熊本地震に際しても、最初の震度七の地震の翌日には馬英九総統から安倍総理宛に見舞い状が届き、熊本県に対し、台湾当局から一千万円の義援金が、台湾民進党から約三百四十万円の義援金が、それぞれ寄附されたほか、多くの支援の申出があったという。
 政府は、こうした台湾からの支援にどのように謝意を伝え、今後もこのような友好関係が維持されるよう、どのようなメッセージを送ったのか。

答弁3.東日本大震災に際しては、内閣総理大臣の感謝メッセージを、財団法人交流協会(当時)のホームページ上で発信し、台湾からの支援等に対して謝意を表明した。また、平成二十八年熊本地震に際しては、公益財団法人交流協会を通じ、台湾側に対して日本政府からの謝意を伝達した。


質問4.台湾では我が国のアニメ、アイドル、ファッションなどが絶大な人気を博すなど文化・音楽の交流が盛んである。また、観光による人の往来や貿易も盛んなことから、我が国と台湾との関係は益々強くなっていくものと考えるが、政府の今後の日台関係に関する方針を示されたい。また、安倍外交における台湾の位置づけを明らかにされたい。
答弁4.答弁1に同じ


質問5.平成二十五年に、「日本李登輝友の会」が、我が国が外交交渉相手として台湾の地位を法的に明確に規定する必要性を踏まえ、平等互恵を原則とする日台関係の発展を目的とする「日台関係基本法」の早期制定を求める「政策提言」をとりまとめ、安倍総理はじめ関係大臣等に提出したと聞いている。
質問5-1.政府がそうした政策提言を受け取った事実はあるか。

答弁5-1.御指摘のような政策提言は受け取ったが、その概要については、政府としてお答えする立場にない。

質問5-2.前記五の1について、政策提言を受け取った事実があるのであれば、その概要を明らかにされたい。
答弁5-2.答弁5-1に同じ

質問5-3.前述の日台関係基本法のような台湾との外交の法的根拠となる法律の制定の必要性について、政府の見解を明らかにされたい。
答弁5-3.答弁1に同じ

質問5-4.前記五の3で示した法律の制定につき、これまでに検討したことがあるか、ある場合にはその内容を含め示されたい。
答弁5-4.政府として、御指摘のような法律の制定を、これまでに検討したことはない。
このように山崎議員が、台湾に対する現在の外交スタンスと「日台関係基本法」の制定を求めたのに対し、政府は「日中共同声明第三項を踏まえ、非政府間の実務関係として維持する」とし、「日台関係基本法の制定を検討したことはない」と答弁しています。

日中共同声明第三項は「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」というものですから、日本政府は「一つの中国を尊重し、台湾とは非公式に付き合う」という立場を堅持している訳です。


5.断交ドミノに対抗する日米台連携

昨年3月、アメリカは「台湾旅行法」を制定。米台高官が自由に往来できるようにし、台湾を国として扱う準備を進めています。

日米台関係研究所は今年5月の共同声明で、日台間および日米台の公的な「安全保障対話」と日本における「日台交流基本法」を制定を改めて求めた形ですけれども、アメリカの台湾政策と歩調を合わせるには必要不可欠なものになると思われます。

3月12日のエントリー「台湾の実効的独立を固める蔡英文総統」で取り上げたことがありますけれども、台湾の蔡英文総統は産経新聞のインタビューで、日本に安全保障対話を呼びかけ、「日本側には法律上の障害を克服してほしい」と日本側の対応を求めています。既に、台湾からも求められているのですね。

中国は中台統一への野望を増々あらわにしています。

「断交ドミノ」です。

「一つの中国」原則を認めない蔡政権に対し、中国政府は圧力を強化。巨額の経済支援を武器に、台湾と外交関係を持つ国に対し切り崩し工作を仕掛け、今年9月に南太平洋のソロモン諸島とキリバスが台湾との外交関係を断ち、中国と国交を結びました。

勿論、蔡英文政権を国際的に孤立させる為です。

この中国の動きに危機感を覚えたアメリカ上院外交委員会は、9月25日、台湾の国際的地位を維持する通称「台北法案」を可決しています。これは、台湾に不利となる行動をとった国に外交制裁を加えることができるというものです。

今、台湾を巡って米中が激しい綱引きが行われている訳です。

GSOMIA破棄を巡って韓国がフラフラとレッドチームに入ろうとしていますけれども、韓国がレッドチームに入ったら、中国の東アジアへの影響力が更に増すことになります。

それに対抗する事を考えると、今まで以上に日米台の連携は重要になるであろうことはいうまでもありません。

国際政治学者の藤井厳喜氏は、台湾が中国の軍事基地化してしまえば、尖閣諸島から沖縄へ、日本侵略の拠点となり、日米連携を分断する軍事作戦も可能となると指摘し、安倍政権は一歩踏み込んで、台湾擁護の姿勢を明確にすると同時に、香港の民主化運動にもモラル・サポートを送る必要があると述べています。その通りだと思います。

国際情勢は目まぐるしく動いています。日本はこれからの激動の世界を乗り切るためにも、アメリカと連携して台湾との関係を今一層強化していくべきではないかと思いますね。

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この記事へのコメント

  • 何で朗報なの?管理人。
    馬鹿なの?鈍感なの?間抜けなの?
    70年以上居続けてんだぜくっそア~メン公軍が。
    これ以上くっそア~メン公軍が居続ける口実を与えて良いと思ってる訳?お宅は。
    俺は絶対、いや、じぇっ体嫌だね、くっそア~メン公軍が日本に居続ける事は。
    自分の国の防衛をさ、日本人を二発の原爆で皆殺しにしようとした国に任せる馬鹿な今の現状を変えるべきだって思えよ。
    くっそア~メン公は反省なんか一ミクロンだってしてないぜ。
    同盟同盟とか云って、内心日本人を馬鹿にしてんだよ糞アメ公は。
    普通謝罪するべ、戦時国際法違反なんだから、日本への度重なる一般市民を狙った空爆や二発の原爆攻撃をさ。
    その戦時国際法違反行為の数々をよ、糞アメ公はよ、戦争を早期終結する為とか言って正当化してんだぜ、呆れるべ。
    死ねよ糞アメ公って思わね?
    戦時国際法では、民間人の殺害・虐殺は戦争犯罪に当たるんだよ。
    戦争を早期終結させる為だったら、一般市民を大量虐殺しても構わないなんて戦時国際法の何処にも書いてねえだろ?
    糞アメ公っていう野郎共とは一刻も早く手を切るべきだぜ。
    2019年11月17日 01:34