不確実な韓国政府の見識

 
今日はこの話題です。

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1.不確実な韓国政府の見識

8月8日、世耕弘成経済産業相は8、韓国向け輸出で個別審査を求めている半導体材料など3品目について、審査の結果、一部の輸出を許可したと明らかにしました。許可されたのは半導体製造などに使うレジストで、世耕経産相は「韓国政府から『禁輸措置』との批判があり例外的に公表した……恣意的な運用はせずに、審査を踏まえて許可していく」と述べる一方で、不適切な事例などが出てくれば輸出管理をさらに厳格化する考えを示しました。

同じく8日、菅官房長官も記者会見で「禁輸措置ではなく、正当な取引については恣意的な運用をせず許可を出していることを示したものだ」と述べていますから、公表は、禁輸ではないことを示すのが大きな理由の一つだったということです。

これを受け、韓国の文在寅大統領は、同じく8日、大統領府で国民経済諮問会を開き、「日本が3品目を個別許可品目に変えた時から、私たちの政府は最悪の状況を想定して、短期対策から長期対策まで準備して発表してきた……日本がこの事態をどこまで引っ張っていくかは、もう少し見守らなければならない……もちろん、日本が輸出規制をしていないことも、そうすれば、実際の被害がないこともある。それにも変わらないのは、『不確実性』がまだ生きているという点」と対応策を要請した上で「政府は、外交的努力を続けていく」と述べました。

文大統領の「様子を見よう」発言に、韓国政府は即座に反応しました。

韓国は、対抗措置として日本をホワイト国から除外しようと検討していて、この日それを発表するのではないかとも見られていたのですけれども、政府関係者は「首相室が日本のホワイト国除外に関連する実効性および論理などについてもう少し補完するよう指示したと聞いている……きょう日本をホワイト国から除外する案は発表しないはず」と見送りを示唆しています。

同じく、8日、李洛淵・国務総理は政府ソウル庁舎で開かれた国政懸案点検会議で「日本が輸出規制3品目の中の1つ。極紫外線(EUV)フォトレジストの韓国輸出を初めて許可した」と述べながらも「日本の韓国に対する経済攻撃は、世界の指導国にふさわしくない不当な仕打ちであり、自由貿易の最大受恵国として自己矛盾だ。……我々は日本の経済攻撃が原状回復されるように外交的な努力を強化する」と改めて批判しています。

それでも、文大統領の「実害が出ないかもしれない」という発言はインパクトがあったのか、韓国マスコミは食いつきました。

韓国大統領府報道官は、記者から「文大統領が被害がないかもしれないと判断したのだろうか」と問われ「それが重要なのではなく、その後の文章がより重要である」と答えています。その後の文章というのは、「不確実性がまだ生きている」という部分のことです。

これについては、先に述べた李洛淵・国務総理も「夜道が怖いのはよく見えないから……経済の最大の負担は不確実性」と述べています。疑心暗鬼になっていますね。

日本は優遇措置を止めて通常の審査に切り替えただけです。書類が整っていて問題がなければ、許可は普通に出ます。先般の経産省の5時間にもおよぶ「輸出管理に関する説明会」で韓国担当者は一体、何を聞いていたのでしょうか。

日本は通常の輸出管理にすると明言しており、不確実なものは何一つありません。それを経済侵略だの、報復だの勝手に騒いでいたのは韓国の方です。あれほど大騒ぎしておきながら、一部許可されると、今度は一転「様子を見よう」と右往左往しています。不確実なのは韓国政府の見識です。


2.ものづくりは甘くない

今回の半導体品目輸出管理強化とホワイト国除外を受け、韓国政府は慌てて国産化を進めようとしていますけれども、政府が号令をかけて直ぐに国産化できるほど、モノづくりは甘くはありません。

8月7日、韓国の文在寅大統領は韓国・金浦市にある機械メーカー・SBBテックの工場を視察し、「製造業の競争力が高まれば経済も成長する」と、支援を約束しました。

SBBテックは産業用ロボットやその部品などを製造する機械メーカーで、これらに使用するベアリングが、日本による輸出管理強化の対象になっているとしています。

文在寅大統領は「ピンチをチャンスに変えて、韓国の経済と産業をさらに発展させる」と述べ、先に政府として打ち出している素材や部品などの分野で安定的な供給を目指す“競争力強化策”に関連して「主要な部品の国産化を急ぐ」と改めて強調しました。

"競争力強化策"とは、5日に韓国・産業通商資源省が発表した「素材・部品・装備競争力強化対策」のことで、主要な部品・素材の国産化へ向け研究開発投資に7年間で7兆8000億ウォン(約6800億円)をあてるとし、半導体、ディスプレー、自動車、電機・電子、機械・金属、基礎化学の6大分野から100品目を戦略品目に指定しました。

このうち日本が輸出管理を厳格化した半導体材料3品目を含む20品目は1年以内に「脱日本依存」を達成するとしています。

政府は、サムスン電子など大手の需要家と国内の部品メーカーの共同開発を促し、国産化率を引き上げ、通関の24時間運用などによる手続き迅速化や税率引き下げなどで企業に行動を促すようですけれども、そんなのでうまくいくのなら、とうに国産化が行われていてもよさそうなものです。

この韓国政府の計画について、韓国半導体ディスプレイ技術学会のパク・ジェグン会長は「既に提起されている『国産化』という概念は現実的ではない……韓国の半導体・ディスプレイ分野の大企業は、国産製品が世界最高ではない場合、使用できないのが現実だ」とあっさり否定。

国内半導体・ディスプレイ大企業が、最高レベルの部品・素材を見つけてサプライチェーンの多様化を着実に推進したものの、肝心のその企業の国籍が日本に集中しているという点を見落としてきたと指摘しています。

では、遅きに失したながら、これから国産品に切り替えるかというと、そうもいきそうもないのが実情で、中小ベンチャー企業部のパク・ヨンソン長官によると、例えば、日本が輸出管理を見直したフッ化水素について、韓国の中小企業が「大企業が買ってくれない」と零していると、チェ・テウォンSKグループ会長にぶつけたところ、「純度がいくらなのかが重要だ」と品質が足りてないと反論されたと述べています。

中小ベンチャー企業部は、文在寅政権が、2017年11月に中小企業庁を格上げする形で新たに設置された組織で、文政権の主な経済政策「四輪の経済成長論(雇用、所得主導の成長、革新成長、公正経済)」の中核を担うとして設置されました。

当時、文大統領は中小ベンチャー企業部の発足式で「人中心の経済の両翼である所得主導の成長と革新成長はいずれも中小企業の活性化を通じてこそ達成できる……政府は中小企業を韓国経済の中心に置く」と述べ、大企業の不公正行為を根絶し、中小・ベンチャー企業の支援強化に総力を挙げる方針を掲げていました。

けれども、大手から品質に問題があるといわれる現状を見る限り、あまりその効果は上がっていないようです。

文在寅政権は中小ベンチャー企業部を立ち上げ「大企業の不公正行為を根絶する」などと息巻いていましたけれども、結局大企業に頼らざるをえない状況に追い込まれつつあります。

では、大手は独自に国産化を進めるのかというとそうでもなく、サムスン電子は、部品サプライヤーの分散化に取り組んでいるものの、日本製の半導体材料を全て入れ替えることは目指していないと完全国産化は否定。白旗を上げています。

韓国は、日本から部品や素材を輸入し、韓国国内で組み立て、完成品にして世界に販売するビジネスモデルでやってきましたけれども、韓国企業はこうした構造を変えるのは、コストや時間がかかることから、やりたくないのが本音。それがビジネスの現実です。

これらを考えると、韓国は、輸出管理をきっちりとやって日本に素材・部品を輸出してもらうのは一番の答えの筈なのですけれども、文在寅政権は頑なまでにそうしません。

8月7日、韓国外務省は、日本政府が輸出管理上の最優遇国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外する政令を公布したことに対し、「韓国政府の度重なる撤回要請と国際社会の懸念、批判にもかかわらず、日本政府がホワイト国からの韓国除外措置を強行した……日本政府は一方的かつ不当な措置を速やかに取り消し、対話を通じて問題解決へ知恵を集めようというわれわれの提案に応じるべきだ」と述べ、改めて撤回するよう求めています。

けれども、日本は別に禁輸している訳ではありません。書類を耳を揃えて出せば、輸出するとしているのですからそうればよいだけの話です。

けれども、韓国はやるべきこともやらず、日本が手続きに従って審査した結果一部物品の輸出が認められると、途端にアタフタする。

この一ヶ月韓国政府がやったことといえば、WTOに提訴するとか、アメリカに仲裁させるとか、GSOMIAを破棄するとか、告げ口外交とリスカ瀬戸際外交が殆どで、まともな政策といえば、主要な部品・素材の国産化へ向け研究開発投資を決めたくらい。これとて即効性はありません。

どっちにせよ、日本は粛々と決まりに従って輸出審査を行うだけです。日本政府はただ、韓国の"声闘"にはきっちり反論し、「韓国は国際秩序を破壊しているのだ」という世界観から楔を打ち込んでいかなければならないと思いますね。
 

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