G20に向けてロシアを味方にする中国

 
今日はこの話題です。
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6月7日、ロシアを訪問した中国の習近平主席は、サンクトペテルブルクで開かれた経済フォーラムでの演説で、「中国とアメリカを完全に切り離すことは想像しにくい。中国はそれに関心がないし、アメリカも関心はない。トランプ大統領は私の友人で、彼も関心はないと確信している」とアメリカのトランプ大統領を「友人」と呼び、関係の断絶を望まない姿勢を示しました。

前日の6日、トランプ大統領が、アイルランドのシャノン空港で大統領専用機に搭乗する前に記者団に対し、「中国との協議については多くの興味深いことが起きている。次に何が起きるか。少なくとも3000億ドルを上乗せする可能性がある。適切な時期に行う……中国は合意を結びたがっていると思う。メキシコも合意を切実に望んでいると思う……決定はG20首脳会議後2週間以内に行う。習主席と会談するが、どうなるか見てみよう」と発言。

対中関税措置については、今月28~29日に大阪で開催されるG20首脳会議後に決定するとしていることから、マスコミは、それを牽制する狙いがあると報じています。

また、習主席の友人発言にネットの一部では「習近平はへたった」などという声も上がっているようです。

筆者としては、習主席が兜を脱いだというよりは、トランプ大統領の追加の制裁関税はG20後だとした発言を受けて、取引しようと応じただけのようにも思えます。

というのも、この発言がロシアでのものであり、その前日に、習主席はロシアのプーチン大統領との首脳会談を行い、ロシアの協力を取り付けているからです。

中露首脳会談の共同声明ではアメリカによる対イラン制裁を「一方的」と糾弾し、イランとの貿易関係の維持を訴えました。更に、米ロ間の中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄するとのアメリカの決定についても軍拡競争を招くと批判しました。

更に会談後の記者会見でも習主席は「保護主義が高まり、力による政治が激化している……中ロは大国として国際体制を守り、多国間貿易システムを保護する」とロシアとの共闘を匂わせる発言をしています。

中露は、経済協力も強化し、貿易やエネルギーなどで約30の協力文書に署名。ファーウェイとロシアの通信会社が次世代通信規格「5G」技術の開発における協力で合意しています。

その上で習近平主席はトランプ大統領を「友人」と呼んだということは、自身の後ろにロシアがついているということを見せつけ、G20での米中首脳会談でのプレッシャーにしようということだと思いますね。

実際、中国はアメリカの禁輸措置に絡んで、海外大手IT企業に圧力を掛けています。

先週、中国政府はアメリカのデルやマイクロソフト、韓国のサムスンなどIT大手の幹部らを呼び集め、「中国企業をアメリカの技術から切り離そうとするトランプ政権の措置は、世界のサプライチェーンを混乱させた……政策に従った企業は永続的な影響に直面する」と中国事業を縮小するいかなる動きも報復措置につながり得ると警告する一方、アメリカ以外の企業には、これまで通りの事業を維持すれば罰せられることはないとしました。

これまでどおり、技術を寄越さないと報復するぞと恫喝。最早盗人であることさえ隠そうともしません。

ただ、イランについては、12日から安倍総理が訪問し、ロウハニ大統領と首脳会談する予定になっています。イラン側はトランプ政権による原油禁輸制裁の停止を「イランの最も重要な要求」とし、「アメリカとの対話に向けた第一歩になる」とトランプ大統領に伝えて貰うよう安倍総理に依頼するとしています。

こちらがどうなるか分からないですけれども、もしもイランとアメリカとの間で何等かの妥協なり合意の道筋ができるのなら、G20での米中会談にも影響する可能性もあります。

色んなパラメータが重なりあいながらも世界情勢が動いています。G20に向けての各国の動きが重要になるような気がしますね。
 

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