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zoom RSS 北朝鮮が核開発を止めても日本に対する脅威はなくならない

<<   作成日時 : 2019/02/09 10:00   >>

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昨日の続きです。

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画像「妖印刻みし勇者よ、滅びゆく多元宇宙を救え」連載中!


昨日のエントリーでは、北朝鮮に米軍が駐留する可能性について述べましたけれども、巷ではその逆に在韓米軍が撤退するのでは、との見方が出ています。

確かに、朝鮮戦争が正式に終戦したら、国連軍としての在韓米軍は居る意味を失います。

昨日のエントリーで取り上げた、ビーガン北朝鮮政策特別代表のスタンフォード大学での演説でも、在韓米軍撤退問題について質問を受け、「このようなトレードオフを提案する如何なる外交的議論にも関与しない……それは全く議論されていない」と答えています。

ただ、この回答を読む限りではビーガン氏は、関与していない、議論されていない、と言っているだけで、撤退しないとは言っていないのですね。

2月3日、トランプ大統領はCBC放送のインタビューで「在韓米軍を継続して維持するのか」と質問され「そうだ。我々は違う話をしたことがない……もしかしたらいずれは……誰にも分からない。……そこにアメリカ軍を駐留するのに非常に大きな費用がかかるということを知っているのではないか……私たちは4万人の軍隊を韓国に置いているため多くの費用がかかる」と含みを持たせた発言をしています。

そして、翌4日、国務省は在韓米軍駐留経費負担に関して韓国と基本合意に達したと発表しています。

マスコミは、今回の合意で韓国側の負担は10億ドル近くまで引き上げられ、従来の5年ごとの協定から、新たな合意の有効期間は1年になると伝え、米朝首脳会談を前に米韓双方が歩み寄ったと関係者は見ているとしていますけれども、絶妙な合意だと筆者は見ています。

なぜなら、新合意で在韓米軍は今まで通り駐留するとしたことで、北朝鮮への抑止力の維持をアピールする一方、更新期限を1年としたことで、米朝首脳会談の行方次第では、すぐに撤退できると解釈することもできるからです。

その意味では、やはりトランプ大統領は在韓米軍撤退も交渉カードの一枚としてカウントしている可能性はあると思いますね。

また、トランプ大統領は、「金委員長も今経験している事に疲弊している。金委員長は北朝鮮をとてつもない経済大国にする良い機会を持っているが、核兵器を持っていてはできず、現在の道からは行くことはできない……北朝鮮はロシアと中国、韓国の間に位置している……不動産業界にいる私から見ると非常に良い立地条件だから北朝鮮は経済強国になる可能性が高い」とも話しています。

まぁ、北朝鮮が「経済強国になる」などと、一体、どこまで本気の発言なのかは分かりませんけれども、在韓米軍云々は脇に置いたとしても、第二回米朝首脳会談では、やはり、経済協力、投資を交渉材料と考えていると思われます。

今年の元旦、金正恩委員長が2019年の新年の辞を発表し、「朝鮮中央放送」がその内容を報じました。

新年の辞では毎年、北朝鮮の国家指針が示されるのですけれども、金正恩委員長は、いつもの人民服ではなくスーツにネクタイ姿で登場し、例年行っていた壇上の演説を止め、ソファーに腰かけて新年の辞を朗読しました。

コラムニストの金香清氏によると、これらは例年と異なる点が多く、北朝鮮ウォッチャーらを驚かせているそうです。

新年の辞では、2018年を振り返り「並進路線の偉大な勝利にもとづいて、私たちの革命を新たに上昇させた」と軍事と経済を同時に進展させる「並進路線」の成功を強調しました。

それに対し、2019年については、その課題として経済部門に多くの分量を割き、その次に、「党内の意識向上」、「社会主義文明建設」、そして「国防」と続いたのですね。

2018年は、軍事と経済で進んでいたのが、2019年は軍事の優先順位を下げ、経済を全面に押し出した。

これは見ようによっては、トランプ大統領がちらつかせている経済協力のカードを受け取る用意があるとも解釈できます。

けれども、だからといって、実際にそんなにうまくいくかどうかは分かりません。なぜなら、これらは北朝鮮の核兵器廃棄が前提の話であるからです。

ビーガン北朝鮮政策特別代表のスタンフォード大学での演説で「金委員長が寧辺だけでなくプルトニウム・ウラニウム濃縮施設全体の廃棄を約束した」と述べていますけれども、情報機関の高官らは「金委員長が核兵器をあきらめる可能性が依然として非常に低い」とコメントしています。

金正恩委員長も先の新年の辞で、核開発について、2018年6月の米朝合同声明で完全な非核化に向かう立場を表明したのは、北朝鮮政府と党の確固たる意志であるとし「我々は核兵器を作ることも実験することも使うことも伝播することもしないと内外に宣布した」と述べています。

けれども、これは核兵器の開発をしないというだけで、今持っている核ミサイルを廃棄するとは一言も言っていません。

金正恩委員長の新年の辞については、岡崎研究所が注目すべき点として次の6点を挙げています。
(1)「外部勢力との合同軍事演習をこれ以上許容してはならず、外部からの戦略資産をはじめとする戦争装備搬入も完全に中止」すべき。
(2)停戦協定当事者(注:中国のことか)との緊密な連携の下に朝鮮半島の現停戦体制を平和体制に転換するための多国間協商も積極的に推進していく。
(3)全同胞は「朝鮮半島平和の主は我が民族」という自覚を持って一致団結していくべき(注:文在寅の考えと同じ)。
(4)開城に進出した南側企業人の困難な事情と民族の名山を訪れたいとする南側同胞の願いを察し何の前提条件や対価なしに開城工業地区と金剛山観光を再開する用意がある。
(5)北と南が協力するなら「あらゆる制裁と圧迫」も我々の行く手を妨げることはできない。
(6)我々は「すでにこれ以上、 核兵器を作りも試験もしないし、使用も伝播もしない」(注:現水準は維持すると取れる)。
(7)米国が約束を守らず、一方的に強要し、制裁と圧力に進むのであれば、「新たな道」を模索せざるを得なくなる。
やはり、岡崎研究所も核兵器については「現水準は維持すると取れる」と注をつけています。

それ以外にも、1)で米韓合同軍事演習を嫌っていることが伺えますし、5)に至っては、いわゆる「瀬取り」をこれからも続けていくぞという宣言にも聞こえます。

筆者には、現状維持と軍事的圧力を止めさせる為の牽制発言をしつつ、アメリカとの平和条約を希望するという実に「本音」の漏れた内容のように見えます。

ただ、先ほども述べたように、今持っている核兵器を捨てるとは言っていませんし、核以外のミサイルについての言及もありません。

岡崎研究所は「懸念されることは、北の非核化について、米本土に到達し得るようなICBMの廃棄を優先させ、日本を射程とするような中短距離の弾道ミサイルが後回しにされることだ」と警鐘を鳴らしていますけれども、その恐れは十二分にあります。

その意味では、米朝首脳会談でよほどのことが起こらない限り、日本にとって、まだまだ予断を許さない状況は続くと思いますね。
 

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内 容 ニックネーム/日時
 【 北朝鮮の核に対抗するには 】

 日本の現状では、核武装が難しいのですけれど、日本が北朝鮮の核ミサイルで壊滅して、北朝鮮が無傷と云う事態は、絶対認められません!

 核ミサイルで無くても、通常ミサイルで、北朝鮮に報復する体制を整えるべきです。

 また、現段階で、北朝鮮のミサイルは、発射後7分〜8分で到達するそうです。
 自国民に危険が及ぶ場合、「Jアラート」というサイレンが鳴るのですが、そのサイレンが鳴ってから、3〜4分後に日本に着弾すると言われています。

 「Jアラート」が鳴って、3〜4分と云う短い時間でどの様に、国民の命を護れば良いのか?

 それには、対ミサイル用・防空壕を造るべきです。

 ビルや、住宅の地下に、対ミサイル用・防空壕を造るのです。
 これから、新築するビルや住宅に対ミサイル用防空壕を造るのを義務化します。

 そうすると、北朝鮮のミサイルが日本列島に着弾しても、「Jアラート」が鳴って、3〜4分と云う短い時間内でも、地下の対ミサイル用・防空壕に避難する事は充分可能と思われます。

 核武装が出来ないのなら、対ミサイル用・防空壕を整備するのは、当然の対策です!
三角四角
2019/02/09 22:26
北の軍事力に直接対峙しているのは韓国軍以外に二つある。

中国東北の中国軍と沿海州のロシア軍である。
彼らが何時も北の味方ではない。
北がいくら軍事力を誇示しようと中国東北の中国軍が北に対してどう動くかは未知数だ。
彼らは必ずしも中国共産党の軍隊ではない、中国東北の中国軍である。

金正恩が何を言おうが北を作り上げたのはソビエトの軍である。
ロシアが北に持っている権益を金正恩が無視することをプーチンは許さない。

それが金正恩がトランプの話し合いに固執する大きな理由だ。
やらしてみればいい。
トランプもプーチンも北に存在する多くの収容所を容認していない。

南のムンジェインは何も理解していない。
長くはないだろうが悲惨な結末を迎えるだろう。
南に必要なのは韓国軍が韓国の政治とは独自の動きをすることだ。
金 国鎮
2019/02/09 23:29

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