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zoom RSS ファーウェイ孟晩舟副会長引き渡しと環太平洋圏としてのカナダ

<<   作成日時 : 2019/01/31 10:00   >>

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今日はこの話題です。

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1月28日、アメリカ司法省は中国の通信機器大手「ファーウェイ」を起訴したと発表しました。

起訴内容は、企業秘密窃盗の共同謀議、企業秘密窃盗未遂、7件の通信詐欺、および複数の証人候補を中国に帰国させたとする司法妨害です。

ファーウェイは、企業の機密情報を盗んだ社員にボーナスを出していたとも指摘されていて、こちらも次第に明らかになるでしょうね。

また、カナダで逮捕された孟晩舟副会長も同じく銀行詐欺、通信詐欺、銀行および通信詐欺の共同謀議で起訴。身柄をアメリカに引き渡すよう要請しています。

起訴に対し、中国外務省は「アメリカは国家権力を使って特定の中国企業を攻撃し、経営を抹殺しようとたくらんでいる」と非難していますけれども、こんな言い方ではまるで自分が黒幕だと言っているようにも聞こえますね。

孟晩舟副会長の身柄引き渡しを要請されたカナダですけれども、中国に及び腰であったのが、少し様子が変わってきたようです。

26日、カナダのトルドー首相は声明を発表し、マッカラム駐中国大使を25日夜に解任したことを明らかにしました。

マッカラム氏は22日、中国系メディアとの会見で、アメリカへの身柄引き渡しについて、米中貿易交渉に絡めトランプ大統領は政治的思惑でカナダに孟氏の逮捕を求めた、と主張すれば送還に強力な抵抗ができると発言。

ファーウェイ問題で「司法の独立」を強調してきたカナダ政府にあって、大使自ら司法に介入しているかのような発言をしたと物議を醸していました。

24日になってマッカラム氏は自分の発言は「失言だった」と認めました。トルドー首相はその時は解任の必要はないとしていたのですけれども、26日の声明では「昨夜、マッカラム氏に中国大使の辞任を求め、辞表を受理した」と説明しています。

外部の圧力なのか、それとも国内の批判に耐えられないと見たのか、詳細は分かりませんけれども、結果として駐中大使更迭は、孟晩舟副会長を身柄引き渡しするなという中国の要求を撥ねつけたことになります。

そんな中、カナダの公共放送局であるCBCは石兼公博駐カナダ日本大使にインタビューを行っています。

その様子は26日付の「It's "high time" Canada shifted its Asia focus away from China: Japanese ambassador」という記事です。

"high time"とは、「もうやるべき時刻」だとか「もう頃合いだ」という意味ですから、要するに、「カナダは中国からアジアにフォーカスを移すのは『頃合いだ』」というタイトルです。ある意味、中国に対する決別宣言にも見えなくもないですね。

石兼駐カナダ大使はインタビューで「アジア太平洋地域は最も経済的に活気のある地域の一つです……日本から見ると、カナダは、ウラン、石炭、天然ガスや石油などの天然資源の国です。現時点では、石油と天然ガスは日本に輸出されていませんが、他にも多くの潜在的な分野があります」と述べ、「カナダにとってはもちろん、アメリカはより大きなパートナーであり、日本にとっては中国とアメリカです。両方の側で、私達はレーダースクリーンの中心にいなかったと思います」とカナダにスコープを当てる必要性を強調。

更に、カナダと中国との外交紛争についても「我々はカナダの人々の懸念を共有しています。この問題に対するアプローチの仕方は国によって違うでしょう。通常このような外交問題に対する日本の向き合い方は、友好国と懸念を共有し、慎重に話し合うというものです」と述べ、中国について「大きな力に対して必要とされるものは、彼らがその力をどのように使用し、どのような目的のために使用されるかです。彼らは彼らがプレイするゲームのルールを明確にする必要があります」と中国の新たな責任について言及。

更に「中国の優位性はたった10年か15年という非常に短い期間で起こったので、彼ら自身が国際的な舞台でやるべきことに本当に苦労していると思います」と中国が国際社会での振る舞いを十分に身に着けていないと指摘しています。

このインタビューについて現地では「日本がカナダと本気で取引をしたいと思ってくれてるのはグッドニュース」だとか「ついに友人の日本が動いてくれたことを嬉しく思う」だとか、1日で1000近いコメントが寄せられるなど反響を呼んでいるようです。

日本がカナダと距離を縮め、環太平洋諸国圏に引き込むというのは悪い話ではありません。カナダが資源国であれば猶更です。特に、量はともかくとして、東シナ海からインド洋へと続くシーレーン以外の石油・ガスの輸入ルートを確保できるのは大事なことだと思いますね。

中国は、ファーウェイ問題について、カナダが日本との距離を縮めてくるのが気にいらないのか牽制しています。

28日、環球時報は、「ファーウェイ幹部逮捕問題で中国との関係が悪化する中」などとしたCBCの記事について、「注目を集めるためにセンセーショナルな見出しを付けただけの可能性が高い」と、石兼大使が中国とカナダの問題にあまり触れておらず、話の重心は貿易分野にあったことを挙げ、CBCから中国とカナダの対立について質問を受けた際も、「カナダの気持ちと憂慮は分かる。慎重に意思疎通をしたい」と述べるにとどめたと紹介。

カナダのメディアが日本を引き込もうとしたが、つれない態度を取られたと報じています。

カナダが日本を引き込めたのか引き込めなかったのかは、これから分かることで、今とやかく言っても仕方がないことです。それに石兼大使は、このインタビューの中で中国に「自らの態度を明らかにせよ」と注文しているのですね。

これは、以前、河野太郎外相が中国の王毅外相との初会談の場で「中国には大国としての振る舞い方を身につけていただく必要がある」と毅然と言い返したのと同じ文脈です。

環球時報は、石兼大使が中国とカナダの対立について、慎重に意思疎通をしたい云々と述べた事は伝えても、中国に国際社会の中での振る舞い方を身につけよ、と注文したことを伝えていないのなら十分とはいえません。単に自分の都合のよいところだけ報じているだけです。

逆に言えば、それだけ中国が孟晩舟副会長の引き渡しに敏感になっているということです。

トルドー首相が、中国の顔色を伺うことを止め、きちんと向き合うと腹を括ったとするならば、必要な味方を増やそうとするのは、当然な成り行きですし、国力差を考えれば自然なことです。

中国とカナダの貿易の肩代わりを全部日本が受け持てとはいいませんけれども、少し貿易額を増やすだけでも全然変わって来ます。むしろこの機会に日本の方から、カナダをより一層環太平洋圏に引き込むように動いてもよいと思いますね。
 

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