世界の命運を分けるロシアと台湾

 
昨日の続きです。

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画像「妖印刻みし勇者よ、滅びゆく多元宇宙を救え」連載中!

1月9日、退任を間近に控えた在日米軍トップのマルティネス司令官が都内で記者会見を行いました。

マルティネス司令官は、2年余りの在任中で最も驚いたことを「日本を取り巻く国々の変化のスピードだった」と振り返り、中国による南シナ海の軍事拠点化や北朝鮮による弾道ミサイル開発などを「変化」に上げ、「在日米軍の即応力の重要性はかつてないほど高まっている」と述べました。

中国については「技術革新を進め、兵器に投じる予算を大きく増額している……南シナ海や尖閣諸島周辺での行動はより攻撃的になっている」と指摘し、「在日米軍は抑止力をいつでも発揮できる必要があり、即応力はすべての土台だ」と述べました。

また、北方領土に米軍基地を置く可能性について問われ「現在、これらの島に戦力を置く可能性はない」とコメントしました。

在韓米軍撤退準備と在日米軍の使命」のエントリーで、昨年12月に在日米軍が「The Mission of US Forces Japan」という動画を公開していることを取り上げましたけれども、その中で、領土問題が起こっている地域として、南シナ海、尖閣諸島、竹島、北方領土を取り上げています。

その上で、自由と開かれたインド太平洋にコミットメントするとしています。要するに、これら地域にアメリカは軍事プレゼンスを発揮すると宣言しているということです。

昨日のエントリーでは、アメリカはシリアをロシアとイランに任せ、中国との戦いにシフトすると述べましたけれども、その中国との戦いにおいて、地政学的に重要だと思われる地域が二つあります。

それはロシアと台湾です。

昨日のエントリーで中国が中東に食い込もうとしていると述べましたけれども、中東からアメリカが撤退することで、ロシアの存在感がぐっと増すことになります。そのロシアが中国と組んだらどうなるか。

両国とも核保有国であることは元より、ユーラシア大陸の殆どがこの2国の影響下に収まってしまうことになります。

そんな事態を避けるためにはロシアを中国と組ませてはならないというのが大きな戦略ポイントになります。

昨日のエントリーで取り上げた国際関係ジャーナリストの北野幸伯氏は「リアリスト神ミアシャイマーさんや世界一の戦略家ルトワックさんは、『ロシアと組んで中国を封じ込めろ!』と主張しています。そして、ルトワックさんは、米ロが直でつながるのは難しいので、『日本がアメリカとロシアをつないでくれ』」といっているのです」と指摘しています。

トランプ大統領がこのルトワックの戦略に基づいて中国を封じ込めようとしているならば、ロシアをこちら側に引き込む必要があり、其の為に日本の存在は欠かせない訳です。

今、安倍総理がロシアのプーチン大統領と会談を重ね、ロシアとの平和条約並びに北方領土返還交渉を進めているのも、この文脈でみればその重要性がより明確になると思います。

中国もそれは警戒しているでしょうし、アメリカの封じ込め戦略に対抗する戦略も当然立てている筈です。そのポイントはやはり台湾です。

台湾を中国に取りこみ、名実共に台湾を手中に収めれば、その戦略的重要性は南シナ海の人工島の比ではありません。たちまち台湾を要塞化し、ASEAN諸国に圧力を掛けてくるでしょうし、台湾海峡を封鎖されでもしようものなら、シーレーンが切断され、日本の息の根が止まります。
ASEANが一斉に中国に靡き、日本が身動きできなくなる。そうなれば、日米が構想している「自由と開かれたインド太平洋」戦略に穴が空くことにもなりかねません。

1月4日、中国の習近平主席は軍の最高指導機関・中央軍事委員会での重要演説で「世界はこの100年間なかった大きな変化に直面している……予測が難しい様々なリスクや試練が増えている……軍事闘争の準備にしっかり取り組む」よう繰り返し、「有事の際には必ず迅速に対応できるようにせよ」と強調しました。

また、習近平主席は1月2日の台湾問題に関する演説でも「武力行使を放棄しない」と述べています。

マスコミは、アメリカとの対立が激しさを増すなか、強気な姿勢を見せることで軍の引き締めを図る狙いもあると報じているところもありますけれども、筆者は台湾、ないし南シナ海での小規模な軍事衝突も想定しているのではないかとも思うのですね。

中台間の軍事バランスが中国有利に傾いていることを考えると、今後、台湾を巡る攻防も活発化してくるのではないかと思いますね。
 

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この記事へのコメント

  • 金 国鎮

    ロシアと中国が協力しなくてユーラシア大陸の政治的安定がどこにあるのか?
    アメリカが言う理屈からユーラシア大陸にすむ多種多様な人々の顔が見えるのか?
    人間を見ろ。
    2019年01月20日 09:26
  • 消費税増税反対

    でも、日本が北方領土に拘っている限り、ロシアとのお話は進展しないと思います。
    逆に、領土問題にかかわらず、ロシアと提携を結んだら、一気に中国共産党は詰むと思いますよ。
    早ければ2020年には戦乱が予想される東南アジア。スピード勝負のこのご時世に、安倍さんに何処まで先見の明があるのやら。不安です。
    2019年01月20日 10:29
  • 金 国鎮

    中国の中央アジアの民族の対応が問題となっています。
    最近中央アジアに住むカザフ系民族に中国が非常に穏便な政策を打ち出しました。
    カザフ系民族がロシア領土のカザフスタンに移民できるという政策です。
    これがロシアからの中国の要請であれば中央アジアの民族問題は暫時解消していく。
    チベットにはロシアにチベット系民族が少ないという問題がある。
    2019年01月20日 23:01

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