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zoom RSS 海底熱水鉱床から亜鉛の製造に成功

<<   作成日時 : 2018/10/21 10:00   >>

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10月10日、石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、沖縄海域の海底約1600メートルに存在する海底熱水鉱床の鉱石から、亜鉛地金を製造することに成功したと発表しました。

石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、平成20年度から国が定めた「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」に基いて、海底熱水鉱床の鉱石を対象とした選鉱・製錬プロセス確立に向けた検討を進めてきました。今回の亜鉛地金の製造はその一環です。

海底熱水鉱床とは、海底下深部に浸透した海水がマグマ等により熱せられ、地殻から有用元素を抽出した「熱水」として海底に噴出。周辺の海水によって冷却される過程で、銅、鉛、亜鉛、金、銀等の各種金属が沈殿してできたものです。

海底熱水鉱床については、2012年のエントリー「養殖される海底資源と海底探査技術」で取り上げたことがありますけれども、今回の亜鉛地金の製造成功で、漸く資源として活用できる道が拓けたということです。

現在、亜鉛鉱石の主要な種類には次の4つがあるとされています。

(a) 閃亜鉛鉱(硫化亜鉛)
(b) 異極鉱(塩基性けい酸亜鉛)
(c) 菱亜鉛鉱(炭酸亜鉛)
(d) 紅亜鉛鉱(酸化亜鉛)

このうち、亜鉛の原料としては、閃亜鉛鉱が使われるのが殆どなのですけれども、天然の閃亜鉛鉱は、不純物として鉄が含まれていて、濃い赤から黒色不透明な鉱石です。中でも特に鉄含有量の多いものは鉄閃亜鉛鉱と呼ばれています。

日本でも亜鉛鉱が本格的に採掘されるようになったのは、明治36年以降のことで神岡鉱山、豊羽鉱山、北神岡鉱山、小坂鉱山、花
岡鉱山、細倉鉱山などの多くの亜鉛鉱山で採掘されたのですけれども、昭和47年以降の円高不況によって、相次いで鉛・亜鉛鉱山が閉山し、日本で亜鉛を採掘する鉱山は無くなりました。

現在は、亜鉛の原料である亜鉛鉱の全量及び亜鉛地金、再生亜鉛地金の一部を輸入しています。

亜鉛鉱があれば、そのまま亜鉛の地金が作れるかというとそうではありません。亜鉛鉱石には多くの他の金属が不純物として含まれているからです。

亜鉛鉱石からそれら不純物を取り除き、目的元素を含む鉱物を選択回収することを「選鉱」といい、回収された濃縮産物を「精鉱」、後に残る残渣は「尾鉱」と呼ばれます。

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「選鉱」では、鉱石に含まれる各種鉱物の比重、磁性、帯電性、色、鉱物表面の濡れ易さ等の差を利用しながら複雑な工程を経て、亜鉛を選択的に分離します。

けれども、一口に亜鉛鉱石といっても、不純物の含有量比が異なっていたりすることから、選鉱技術の確立には長い時間を擁してきました。

現在、地上の亜鉛鉱石については、なんとか選鉱技術が確立しているのですけれども、海水熱水鉱床の鉱石は、陸上鉱石と比べて非常に微細で、一部の鉱物は陸上鉱石にはあまりない鉱物種として含まれていることから、従来の選鉱手法では目的鉱物を回収することが難しかったのだそうです。

石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、海水熱水鉱床鉱物の特徴を検討した上で、亜鉛鉱物を効率的に回収できる選鉱手法について10年間検証を重ね、今回漸くその手法を確立したという訳です。

亜鉛鉱石の全てを輸入に頼っている日本として、国内で再び亜鉛を製造できる技術を確保していることは、安全保障の観点から見ても大事なことです。

今後はコストを如何に下げるか等々、実用化に向けた課題があると思いますけれども、政府は平成30年代後半以降に民間が参画する商業化プロジェクトが開始されるよう、資源量評価や採鉱・揚鉱技術開発、環境影響評価手法の開発等を推進するとしています。

開発の更なる進展が期待されますね。
 
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