軍備という兵站と抑止力

 
更に、関連の話題を極々簡単に…

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9月3日の抗日式典について、中国版ツイッター・微博で、軍事パレードの生中継に日本製の設備が使用されていたことを指摘する投稿があり少し話題になっているようです。

投稿は、「テレビの生中継には日本のソニー製が使用され、オープンカーのマイクもソニー製だった。カメラはキヤノンが3台、ニコンが2台だ。日本製品ボイコットをしたら、今日の軍事パレードは見られなかっただろう」というもので、それに対し、「日本がいなければ俺たちは何も見られなくなるのか…」、「全国人民代表大会の代表者の送迎車はトヨタのコースター。政府ビルの空調はパナソニック。ボイコットしろよと言いたい」、「それでも日本製品と日本人はボイコット」などなど、日本の民生品が中国中枢に当たり前のように浸透している現実にボイコットすべしとのコメントが並んでいました。

けれども、現実問題としてそれができるかというと難しいのが実態です。

例えば、中国メディアの「頭条前瞻」によると、「iPhone」の部品の3割が日本メーカー製であることを素紹介し、「強大なアップルも日本製品などから逃れることは無理で、ましてや中国はどうだというのだ。…中国人が言うところの『日本製品ボイコット』は現実的ではなく、夢物語に過ぎない」と、日本の部品がないとスマホも作れないとして、中国人が認めたがらない「日本メーカーへの依存」を直視すべきだと論評しています。

他国の国家中枢奥深くにまで自国製品が浸透することは、やり方によっては強力な抑止力にできる可能性があります。

以前、「日本というファウンデーション」というエントリーで、今の日本を取り巻く情勢は、アシモフの代表作「ファウンデーション」で描かれたセルダン危機とそっくりだと述べたことがありますけれども、第二セルダン危機の際、ハーディはアナクレオンが差し向けた旧銀河帝国の巡洋戦艦を修理する際に仕掛けを施し、その機能をシャットダウンし、武装解除させています。

これと似たようなことは、今の技術でもできると思うんですね。

例えば、スマホでもパスワードロック機能とかありますけれども、一部の部品に仕掛けをしておいて、特別な周波数の電波や暗号コード、あるいは「健康と美容のために、食後に一杯の紅茶」といった他愛もない合言葉を受信したら、即座に機能停止するとか。



一番簡単なのは、部品に極少量の炸薬を仕込んでおいて、緊急時に爆発させて、周辺回路を焼き切ったり、破損させたりして使えなくするなどが手っ取り早いかもしれません。

現代戦争では、通信網がやられたら、相当なダメージとなりますからね。現にサイバー戦争は既に現実のものとなっています。以前、中国が自国製の電子タバコやアイロンにPCウイルスを仕込んでいたなんてことが明らかになって少し騒ぎになったことがありましたけれども、同じ手でやり返すことだって有り得るということです。

まぁ、実際はこれ程あからさまな仕掛けをしなくても、自国で生産している武器や装備を他国に使わせることができれば、それだけでも相当な抑止力になります。なぜなら、一朝事あれば、部品供給をストップしてやればいいからです。要するに軍備における"兵糧"を断ってしまうということです。それほど、兵站は大事なんですね。

世界中の武器を日本製にする、なんて言おうものなら、野党を始め大騒ぎになると思いますけれども、そうではなくて、その中の重要パーツを抑えていく。日本製でないとどうしても出来ない部分を増やしていく。

キーパーツの兵站を握るという大戦略の下に抑止力を持つ。そういう考えもあっていいと思いますね。
 

この記事へのコメント

  • 白なまず

    部品にチマチマ仕掛けるのもいいですが、現実にはEMP爆弾で代用できるので、、、米軍、ロシア軍、イスラエル軍あたりは装備していると思います。日本も、クリーンな爆弾として持つのも良いでしょう。そして、日本製の武器はEMP爆弾でも壊れない様に作れば尚良い。

    【EMP ( 電磁パルス ) 発生装置】
    https://www.youtube.com/watch?v=tIlGJD2s2g0

    【次世代の爆弾】
    http://japan.discovery.com/episode/index.php?eid1=858518&eid2=000000
    未来の戦場で使用されるだろう、恐るべき最新兵器を元ネイビー・シールズのマックが紹介するこのシリーズ。今回は、EMP爆弾とLRAD兵器だ。EMP爆弾は、炸裂すると目に見えない電磁パルスがすべての電子機器を破壊し、大都市を暗黒の世界にしてしまう。LRAD兵器は、低周波ノイズによって人間をダウンさせる。そして強力なレーザー光線が爆弾や銃弾に取って代わり、目標に照射することで破壊することができるのだ。
    2015年09月07日 02:09
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    重要パーツを作っているから強いというのは幻想に過ぎない.
    何故なら, それぞれのパーツは民間が作っているのであって,
    売れなければそれぞれの民間会社が潰れるだけだ.
    とすれば, 国が命令しなければ売らないという選択はあり得ない.
    しかし, 特定の国に売るなと命令すればそれは宣戦布告である.
    従って, 国内需要の多くない現状では, 買う側が強いのは
    理の当然だと思う.

    武力を持たない商人は情けを乞い願うしかないのは世界的常識だ.
    ベネチアの商人が強かったのはベネチアが強い軍隊を持っていたから.
    2015年09月07日 13:15
  • 泣き虫ウンモ

    米国の歴史観の問題もあり、白人からバッシングされるというか、マスコミによるネガティブ・キャンペーンをやられるおそれもあるので、そういう消極的な意味での日本企業の部品供給は、正しかったのかなぁと思います。

    外から見えないので、叩きづらいということですかね。

    まぁ、はやい段階で生き筋を見いだした感がありますよね。

    ただ、これからは・・・という問題ですかね。
    2015年09月07日 23:05

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