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zoom RSS 日本政府は領土領海保全の為の必要な処置を取れるか

<<   作成日時 : 2016/06/20 10:00   >>

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今日はこの話題を極々簡単に……

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先日、中国海軍のフリゲート艦が尖閣諸島周辺の接続水域を航行しましたけれども、日本政府が抗議の為中国の程永華駐日大使を外務省に呼び出した際に領海に侵入した場合は「必要な行動を取る」と伝達していたことが明らかになりました。

必要な行動は何かというのはありますけれども、普通は海自による海上警備行動です。

海上警備行動とは、海上保安庁の対応能力を超えていると判断されたときに、防衛大臣の命令により発令される治安維持行動で、自衛隊法82条、自衛隊法93条に規定されています。次に引用します。
(海上における警備行動)
第八十二条  防衛大臣は、海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる。

第九三条 警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

2 海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

3 海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第二十条第二項中「前項」とあるのは「第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

4 第八十九条第二項の規定は、第一項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。
海上警備行動の発令に当たっては、閣議を経て、内閣総理大臣による承認が必要になりますけれども、更に相手船舶が日本への攻撃の意思を明らかにして、海上警備行動でも対応できない場合は、防衛出動が発令されます。防衛出動になると、防衛大臣に命令権がなく、内閣総理大臣が直接発令します。

去年の5月、政府は、治安出動や海上警備行動を迅速に発令するため、閣僚に電話で了解を取り付ける閣議決定の方式を導入していますから、そうした事態になって、閣僚を集めて会議して、なんて時間のロスを無くすようにしています。

実は既に、中国軍艦が領海内に侵入すれば、海上警備行動を発令すると日本政府が中国に通達していた可能性があります。

今年の1月12日、中谷防衛相が尖閣周辺の日本領海に中国軍艦が侵入した場合の対処について、「海上保安庁などの対応が困難な場合、海上警備行動で自衛隊が対応することは一般論としてある。……外国軍艦について、切れ目なく対応すべく関係省庁間で連携する態勢を構築している」とコメントしています。この時、中国に伝えたかどうかについては「外交上の話であり、答えを差し控える」とコメントしませんでしたけれども、今回は伝達したことを公表しています。要するに警告レベルを上げた訳ですね。

ただ、いくら海上警備行動が発令されたとしても、その行動には規制で雁字搦めになっています。先の海上警備行動を規定している自衛隊法93条では、其の行動は警察官職務執行法第7条が準用されると規定しています。

警察官職務執行法第7条で、武器の使用を次のように規定されています。
(武器の使用)
第七条  警察官は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することができる。但し、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第三十六条 (正当防衛)若しくは同法第三十七条 (緊急避難)に該当する場合又は左の各号の一に該当する場合を除いては、人に危害を与えてはならない。
一  死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁こにあたる兇悪な罪を現に犯し、若しくは既に犯したと疑うに足りる充分な理由のある者がその者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとするとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、又は逮捕するために他に手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理由のある場合。

二  逮捕状により逮捕する際又は勾引状若しくは勾留状を執行する際その本人がその者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとするとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、又は逮捕するために他に手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理由のある場合。
このように海上警備行動といっても、あくまでも警察行動だということです。つまり、今、海保がやっていることを海自が代わってやる、ということですね。

今回の中国軍艦の領海侵犯について、日本政府がどんな「必要な措置」を取ったのか分かりませんけれども、海上警備行動を発令しても、警察活動の延長であり、公務執行妨害相当でなければ武器が使用できないとう制限の中で、どれほど効果がある抑止力を発揮できるのかちょっと不安が残ります。

この辺りの法案も見直す必要があるのではないかと思いますね。

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