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<<   作成日時 : 2015/04/12 10:00   >>

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昨日のエントリーで戴いたコメントを受けて、補足的にエントリーします。

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昨日のエントリーのコメント欄でも指摘があったように思いますけれども、漢字という表意文字を捨てることによるデメリットも当然存在します。

それは、やはり、表意文字を土台にして構築されていた思考力を大きく奪ってしまうということです。この辺りについては、「思考は言語と言葉によって構成される」のエントリーで述べたことがあります。

漢字を使った単語には、それが指し示す"概念"を塊として保持すると同時にその"設計図"をも記録しているんですね。確か昨日のエントリーのコメント欄で、概念を漢字として使えるように"辞書化"した、というのがあったように思いますけれども、そういうことです。

そして、思考の一部でもある論理的思考は概念と概念の組み合わせ、要するに、「概念の数式化」ですね。それを行うことで構築していきますから、概念を端的に示す"単語"が豊富かつ多様であれば、それだけ複雑な思考ができますし、思考スピードも上がります。

例えば、トランジスタや、LSI(集積回路)といった専用部品をつかった製品と、抵抗とダイオードといった、基本部品からくみ上げた製品では、同じ機能でも、その大きさや部品点数、完成させるまで期間に、雲泥の差があります。特定の機能を果たすように最適化された部品を使って組み立てるのと、特定機能をその度に基本部品からいちいち組立てるのとでは、到底比較にならないですよね。

同じことは思考についても当てはまります。概念を端的に示す"単語"をトランジスタやLSIだと考えみれば、それらが多種多様にあり、好きに使っていいとなれば、より少ない部品数で、思考(製品)を組み立てることが出来ますね。

例えば、何かの思考で「電車」という概念を使う場合、「電車」という単語を使うことができれば、その概念は単語一つで済みますけれども、これが「雷の力で動く鉄の車」では、「雷」-の-「力」-で-「動く」-「鉄」-の-「車」という具合に5つの概念(部品)を繋ぎ合わせて回路を組んでやっと似たような機能ブロックを作ることになります。

同じ概念を示すのに部品1つで済むのと、5つ必要になるのとでは、思考の"面積"やスピードは大きく違ってくる。こういう利点を捨ててしまうことによる、思考面での損失は、後々大きく響いてくると思います。

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そして、漢字という表意文字の使用と、様々な概念の"単語"化は、情報の集積性を高めました。

こちらに、ツイッターを使って、各言語の「密度」を計算しみるという面白い書き込みがあるのですけれども、それによると、中国語・日本語・韓国語は同じ文字数でも英語と比較して2〜3倍多く書けるそうです。

これは、一つの概念を表わすのに何文字必要かを考えてみればいいと思うのですね。

英単語の平均アルファベット数は4.5文字とか5.1文字なのだそうですけれども、日本語の漢字の単語は大抵2文字か3文字、熟語でさえ大抵4文字で表記しています。ですから、単語ひとつに5文字使う英語と2文字で済む日本語で2〜3倍の密度差が出来るのは、ある意味当たり前だとも言えるのですね。

この書き込みの中で「ハングルも表音文字のはずなのに密度が際立って高いのはなぜだ」という興味深い書き込みがあるのですけれども、おそらく、既に概念の集積化が済んだ「漢字」、或は「漢字表記の単語」を、そのまま音として表記しているためなのではないかと思われます。要するに、最初から密度の高い単語を使っている、ということですね。

ただ、表意文字である漢字を表音文字であるハングルに置き換えた結果、同音異義語が爆発的に増えてしまい、即座に意味を取るのが難しくなったという欠点も生まれました。ですから、日本式表記を廃止して、韓国語表記にすることは、逆にハングルでの意味を取りやすくして、その欠点をある程度補ってくれる可能性があります。その意味では、昨日のエントリーのコメント欄にもありましたように、韓国語表記は、韓国にとって良いかもしれない、というのは妥当かもしれませんね。

日本語は、表意文字である漢字と表音文字である「かな文字」をミックスさせたユニークな言語ですけれども、三島由紀夫は「日本人にとって、文章に視覚効果と聴覚効果の二つを同時に考えるのは習性以上の本能である」と指摘しています。

以前、「文章の格調について考える」というエントリーで、この辺りも含めて、考察したことがありますけれども、文章に視覚効果と聴覚効果の二つを同時に考え、練りこめるというのは、脳への刺激にもなりますし、また語呂合わせといった聴覚効果における意味の多重化をも考えると、日本語は実に「脳みそ」を使う言語なのかもしれませんね。

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