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help リーダーに追加 RSS 心を浄化する文章(文章の格調について考える 最終回)

<<   作成日時 : 2008/12/14 10:00   >>

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詩を例にとるまでもなく、文章には心を浄化する力がある。心が浄化を必要とするときというのは、心が曇っていたり汚れていたりするとき。

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心が曇ったり汚れている状態というのは、心に余計なものがべっとりとくっついて離れないこと。つまり迷いや悩みや悪しき想いで一杯のとき。その一点に心が留まっている。

何かの問題を解決しようとして、色んな人の意見を聞いてみたり、あれこれ考えてみたりするけれど、前後左右、どこをみても、それぞれもっともらしい結論や意見が転がっていて、どれも一理あるようにみえてしまう。この中の一体どれが本当なのか、どれが正しい道なのか分からない。目の前に散らばっている「分析知」の山を前にどうしたらいいのか分からない。それが迷い。

だけど、「統合知」になると違ってくる。翼を広げて遥かなる天に舞い上がり、空から地上を眺める視点になる。無限とも思え、どれも正解にみえ、どれを選べばいいかわからなかった「分析知」の群れが、全部見えるようになる。それぞれの分析知の生成理由、立ち位置、はたまた分析知同士の関係なんかが、ひと目で全部わかる。地上でどれを選ぶかで迷うのではなくて、空からみていっぺんに全部わかる感覚。それが「統合知」。

文章が心を浄化するとはどういうことかといえば、その悩みで塞ぎこんだ心が自由になること。目からウロコが落ちて、急に視界が開けて、そういうことだったのかと得心する。心がスッキリする。あの感覚。


高度な認識力による統合知。

深い人間理解に基づいた、心揺さぶる詩人のたまゆら。

世界を識り、真理を悟り、光あふれる言霊の智慧。


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そんな言葉で綴られた文章。それこそが悩みを断ち切り、迷いを晴らす智慧と希望。

心を浄化する文章とは、統合知をそなえ、凝縮された良き言葉の式神が、癒しの音律を奏でる文章。

そんな文章とめぐりあい、問い、求め、思索することで始めて得られる智慧。そのプロセスは、悩みから心が開放されてゆくプロセスと同じ。

思索の中の、叡智へ向かうプロセスを心に映して美しく表現するとき、迷いを解き放つ「浄化力」があふれだす。

自らの悩みや苦しみを解決し光に向かうとき、貴方の心は、他人をも浄化する言霊にみちみちている。

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本シリーズエントリー記事一覧
文章の格調について考える その1 「ウェブ2.0革命」
文章の格調について考える その2 「「知の性能」が目に見えてくる社会」
文章の格調について考える その3 「集合知という市場」
文章の格調について考える その4 「集合知の構造」
文章の格調について考える その5 「集合知の二つの性質」
文章の格調について考える その6 「日本語文章の論理」
文章の格調について考える その7 「意味の多様性」
文章の格調について考える その8 「文章の効果とは何か」
文章の格調について考える その9 「アスキーアート」
文章の格調について考える その10 「言葉のニュアンスと意味の圧縮」
文章の格調について考える その11 「1/fゆらぎの文章」
文章の格調について考える その12 「詩人の言葉」
文章の格調について考える その13 「式神と言霊」
文章の格調について考える 最終回 「心を浄化する文章」



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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
お久しぶりです。シリーズエントリ、繰り返し読ませていただきました。こちらで考え続けている事と深く関連していて、いろいろと予想外の範囲について考えさせられ、とてもエキサイティングでした。

1/fゆらぎへの着目は意外でした。このゆらぎの一節を「式神」と考えても面白いですね。言葉というのは、自・他を分ける境界であったり、A・Bの区別(定義)をつけたり…などという働きがあるので、「境界を仕切る神・敷く神」=「敷き神」=「式神」という連想が働きました。

案外、日本人は昔から言語感覚がとても鋭くて、無意識のうちにそういう意味深な連想を辿って、新しい言葉を作り続けていたのかも…と想像しています。「式神」というのは、「言霊」の中世的な解釈であったのかも知れませんね。

※師走の仕事で無理がたたったみたいで、ちょっと風邪気味なので、頭がクラクラしています。不思議な内容に傾いていたら、済みません(笑)^^;
美月
2008/12/18 20:03
こんばんは。1/fゆらぎは、文章の韻律やリズムについて考えて、資料を探していたときに偶然見つけたものです。見つけたときは私も興奮しました。もともと美月さんから紹介いただいた本のなかで、「こと」は言葉を叙述することで言=事になる、という部分にヒントを得ています。本当はこの部分を書きたくて、想を練っていたのですが、どんどん遡っていって、結局、集合知から話を始めることになってしまいました。(笑)

御風邪とのこと、ご無理なさいませぬよう。ご快癒お祈り申し上げます。
日比野
2008/12/19 01:26
日比野さんへ
この記事の文章、素敵だと思いました。
何だか、スラスラと心に溶け込んでいって・・・。文章や言霊ってそのような浄化の作用もあるのですね〜。
これまで、その作用については、実は考えたことが有りませんでした。
言霊として、言葉には霊力があり、実際、想いが叶ったり、心に訴えかけるような響きがあるとは、思っていましたが、まさか浄化作用もあるなんて。。。
ということは、いかに、日々美しい言葉の数々を聞いたり思ったりするべきか!っていうことですよね〜。
有難うございます。
この浄化作用という言葉で、なんか、また一段と良い人生が送れそうな気になってきました。
とても単純な私のようですが、良いことを教えて頂いたような気がします。有難うございます!
それから、音楽の方も聴かせて頂きました。有難うございますね。この記事にピッタリのとても良い音楽でしたよ。
やっぱり、音楽って良いですよね〜。私も毎日お気に入りのCDを聴いて、家の中で過ごしています。
心が、それこそ浄化されるようで、日々の癒しの源となっています。

たんぽぽ
URL
2009/02/19 22:50
たんぽぽ様へ

早速のコメントありがとうございます。

なにかで悩んでいるときに、ふとした文章で解決方法が見つかったり、勇気付けられたりすることはどなたにも経験があることかと思いますが、その感覚こそが「浄化されている」といって良いと考えています。それこそ、スッキリした、というあの感じですね(笑)

この最終回の曲は、雅楽師の東儀秀樹氏の曲で、NHKの「銀河宇宙オデッセイ」に使われたテーマ曲です。

雅楽(篳篥)とオーケストラのコラボが素敵な曲です。

私は、記事の写真や曲に時々意味や意図を篭めることがあります。

今回の記事で文章の知の要素として「分析知」と「統合知」があるのではないか、としましたが、この曲は、そうした知を東洋的な雅楽「統合、和=統合知」と西洋的なオーケストラ「分析=分析知」のコラボでもある、という意味も託してこの曲を選んだりしています。もちろんこの曲自身のイメージがぴったり、ということもあるのですが。

今後ともよろしくお願いいたします。
日比野
2009/02/20 03:41
たんぽぽです。
こちらこそ、早速のお返事を有難うございます。
音楽のご説明、どうも有難うございます。
雅楽とオーケストラのコラボだったのですか〜。それは、素敵な音楽のはずですよね〜。
しかも、そのような意味があったなんて・・・。素晴らしいです!ご説明頂いて初めて分かりました。有難うございます。
これまで、分析知と統合知についてなど、考えたことも無かったのですが、何かまた新たな知識を頂いたような気がします。
これは、心理学の分野に入るのでしょうか。
私は、これまで心理学の本は読んだことが無いのですが、もしそうなら、そのような本を読むのも、おもしろいかもしれないなあ。って思いました。
私がいつも心の中で湧き出す感情は、きっと、統合知だったのだと思います。そして、いつも、本屋さんで色々なメッセージを頂くのですが、あれは、分析知だったのでは?って思いました。
心の中の感情や現象が、統合知・分析知なんて、簡単な一つの言葉でまとまるなんて、思いもしませんでした。
また、私のような者の頭でも解りやすいように、ご指導下さいね。


たんぽぽ
URL
2009/02/20 12:39
こんばんは。たんぽぽ様、お返事遅くなり申し訳ありません。

分析知、統合知という言葉は、心理学に入るかもしれませんが、いろんな意味で使われているようです。私はどちらかといえば仏教的な智慧の顕れとしての「智」のイメージを持っています。

おっしゃるように、私も本屋で見かける多くの書籍はいわゆる「分析知」の要素が強いものが多く、「統合知」で書かれたものは少ないという印象を持っています。前者は頭で読んで、後者は心で読む本だと思っていますが、これは目に見え、手で触れることのできる、いわゆる五感で補足できるものを分類していく「分析知」と、五感にプラスして、五感で捕らえられないものまで含んで直覚しようという「統合知」の違いなのかもしれません。

日比野
2009/02/23 01:39

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