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help リーダーに追加 RSS 主観的職業威信(格差について考える その8)

<<   作成日時 : 2008/08/06 10:00   >>

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プロとは違って、普通の社会人からみた場合に働きたい職種は、やりたいことができるか、安定しているかは大きなポイント。安定を目指せば大手を選ぶのはだいたい共通する選択だけれど、やりたいことの内容は個々人ひとりひとり違うもの。

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そこには一般社会でなんとなく通用している、職業威信スコアとは別に、個人の価値観やその職業にたいする主観的な誇りともいうべき、「主観的職業威信」なるものが存在していることを示してる。

東洋英和女学院大学の岡本浩一教授のグループは、消防官を対象に、主観的な職業威信に対する調査・研究を行っている。

この調査は、消防学校専科教育訓練を受講していた消防官73名に対して「消防の仕事をやっていて良かったと思う経験」について自由記述による回答を求めたもの。

その回答を分類した結果「お礼・感謝されたとき」が41名で圧倒的多数を占め、一般市民との結びつきが誇りの高さに影響を与える可能性があると分析している。

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また、同じく消防学校専科教育訓練を受講していた消防官187名を対象とした主観的職業威信の調査によれば、消防官は自分の職業が「いかに周囲の人々から認められているか」や「いかに周囲の人々に関わっているか」あるいは、仕事に対して「自分自身で価値観を見出すこと」によって、自分で自分の職業を評価していると報告している。

この報告はもともと企業の不祥事に対する防止策の検討の一環として、個人の職業意識の高さと事故の起こりにくさの関係に着目し、社会一般で通用する職業威信とは別に主観的な職業威信の存在を想定した上で行った調査だけれど、明らかに「主観的」職業威信がモラルに大きく影響することを示す結果となった。

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これは、社会の安定をもたらすという意味において、安定した収入の他に、企業としての自社の社員に対する(主観的)職業威信を高める努力が必要だということを示してる。

逆にいえば、プロ契約する世界でスーパースターとなって大金を稼ぐといった収入の魅力以外に、職業そのものに対しても魅力は見出し、創り出し得るということ。


本シリーズエントリー記事一覧
格差について考える その1 「格差とは何か」
格差について考える その2 「職業選択と職業観」
格差について考える その3 「職業の格付け」
格差について考える その4 「職業威信と収入の関係」
格差について考える その5 「健全な日本社会」
格差について考える その6 「年収300万円の世界」
格差について考える その7 「市場原理が働くプロの世界」
格差について考える その8 「主観的職業威信」
格差について考える その9 「職業の魅力」
格差について考える その10 「派遣会社の職業威信」
格差について考える その11 「中途採用と専門性」
格差について考える その12 「自己評価と他己評価」
格差について考える その13 「わが道を行く栄光なき天才たち」
格差について考える その14 「好きこそものの上手なれ」
格差について考える その15 「今を変える、未来を変える」
格差について考える 最終回 「祝福のこころ」


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