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世界標準との戦い(北京五輪にみる日本のスポーツと文化 その3)
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作成日時 : 2008/08/29 10:00
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「ストライクゾーンがまったくほかの世界でやっているような感じだった。それで戸惑った感じだった。」
北京五輪でメダル無しに終わった野球の星野日本代表監督のコメント。
国際試合でも、何がしかのルールに沿って行われないと競技にならないから、ストライクゾーンとて、何か決められるもの。それは国際基準と呼ばれるもの。ボールだって、公式球を採用する。同じ条件での勝負でないと不公平だから、当たり前の話。
確かに選手は必死に頑張っていた。だけど選手はグラウンドでしかその力を発揮できないのだから、試合前の事前調査なり、選手選考を含む環境整備などは監督・スタッフ、ひいては協会の仕事。
尤も、宮本主将は、アテネと北京を比較してストライクゾーンに違いはあるかと問われて、そんな感じていないと答えているから、選手レベルでは十分対応できるレベルだったかもしれないけれど。
また、代表選手決定後にルール変更となって騒ぎとなった、タイブレーク制の導入や、試合1時間前のメンバー表提出後も2人まで選手交代可能となったことなども、協会ないしスタッフが注意していればもう少しなんとかなった筈。
タイブレーク制は全日本アマチュア野球連盟・松田昌士会長がIBAFのシラー会長に日本の社会人野球での同制度実施を紹介していたし、メンバー表提出後の選手交代についてもアジア予選の対韓国戦でやられた経験があるのだから、対策を立てておく時間はいくらでもあった。元々アマチュア発祥の大会にプロが出るのだから、プロとアマの垣根を取り払って風通しを良くしておくなんてのは、勝負以前の問題。
星野JAPANの敗退が決まった後、野球ファンの多くから非難の声が一斉に上がった。あれほど金メダルを取ると広言し、期待もされて、メダルなしになった途端にこれほど叩かれたという事実は、どれだけ金メダルを期待されていたかを物語る。
少なくとも国民の側もかなりの部分勝利至上主義になっているのかもしれない。日本のお家芸と目されている野球や柔道なんかは尚のことそうなのだろう。
国民が願うのが勝利なのか、内容なのか。なにがなんでも勝てば官軍とするのか、参加することに意義がある。オリンピック精神を発揮して恥ずかしくない戦いさせできればよいとするのか。結局は国民自身が何を望んでいるかによって、対応は変わって行かざるを得ない。
1992年のバルセロナオリンピック柔道で金メダルを獲得した総合格闘家の吉田秀彦氏は、北京五輪の日本柔道について、こう語っている。
「1回負けてしまうと、気持ちが切れて、やる気が出なくなるのは、自分も経験してるんでよくわかるんだけどね。金メダルじゃなきゃ、銀を獲っても、銅を獲っても一緒だっていう雰囲気が、最近の日本には出てますからね。逆に、欧米はメダルを目指して必死に闘ってましたよ。」
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