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help リーダーに追加 RSS 祝福のこころ(格差について考える 最終回)

<<   作成日時 : 2008/08/14 10:00   >>

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『なぜ人を妬んだり、うらやんだりするかといえば、「自分にも同じことができる」と思うからなのだ。人は自分が絶対に不可能なことを成し遂げた人に対しては賞賛や尊敬こそすれ、嫉妬することはない。』

第十七世名人の資格を持つプロ棋士、谷川浩司九段の言葉。

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嫉妬心が起こるのは、それが自分の理想の姿だから。だから、嫉妬心を持つということは、自分で自分の理想の姿を否定していると同じ行為。もしも自分の理想へと導く手が差し伸べられることがあったとしても、嫉妬心を持っていると、自分で自分の理想を否定しているのだから、その導きの手を自分で払いのけてしまうことにもなりかねない。

それよりは、その理想の姿をしっかりと肯定するべき。自分の理想を積極的に認めるべき。自分の理想を体現している人を祝福する姿勢が大切。

自分の理想をいつも肯定し、願い続けていればこそ、救いの導きを素直に受け取ることができる。祝福は、祝福を送る相手だけでなく、自分の心をも潤してゆく。格差が気になるのは、それが自分の理想だから。だからこそ、その相手を妬むのではなくて祝福する。そうやって祝福のこころで自分自身を満たしてゆけばいい。

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境遇はどうであれ、たとえ無一物であったとしても、他人に分け与えることのできるものを、みんな持っている。

それは、自分の人生という名の希望。

いかなる環境においても、自分で納得できる自分だけの人生を生き切ること。それこそが誰にでもできる、後世への最大遺物。

客観的、世間的評価が高いから幸せになるのだという考えではなくて、自己信頼と客観的自己省察によって、主観的に世間的評価を超えて、社会をより良くしてゆく生き方をしてゆくこと。

あなたの生き方に感銘を受けた人がどんどん幸せになっていったとき、あなたは幸福の生みの親であり、成功者の世界の住人なのだ。




本シリーズエントリー記事一覧
格差について考える その1 「格差とは何か」
格差について考える その2 「職業選択と職業観」
格差について考える その3 「職業の格付け」
格差について考える その4 「職業威信と収入の関係」
格差について考える その5 「健全な日本社会」
格差について考える その6 「年収300万円の世界」
格差について考える その7 「市場原理が働くプロの世界」
格差について考える その8 「主観的職業威信」
格差について考える その9 「職業の魅力」
格差について考える その10 「派遣会社の職業威信」
格差について考える その11 「中途採用と専門性」
格差について考える その12 「自己評価と他己評価」
格差について考える その13 「わが道を行く栄光なき天才たち」
格差について考える その14 「好きこそものの上手なれ」
格差について考える その15 「今を変える、未来を変える」
格差について考える 最終回 「祝福のこころ」


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格差を生み出すゆとり教育
 秋葉原の通り魔事件から始まり八王子の通り魔事件に至るまで、一部の事件の動機を格差社会に結び付けようとする報道がなされている。仮に格差社会の敗者であって社会に対しやりきれなさを持っていたとしても、無差別殺人を行うという行為の間には深い溝がある。したがって.... ...続きを見る
凪論
2008/08/25 22:54

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
数週間前から拝見させていただいておりました。
本日の内容には非常に感銘を受けました。また、谷川9段の言葉にも。
今、仕事の面で悩んでいる時期であり、少し目標が見えてきた気がします。
今回の文章を読むために、導かれた気がします。
かぶとむし
2008/08/14 08:12
おはようございます。かぶとむし様、コメントありがとうございます。目標が見えてきたのですね。良かったです。拙記事がかぶとむし様のお役に立てたようで嬉しく思います。

谷川九段の言葉は、九段の著書「構想力」P.157、"嫉妬は可能性の表れである"の章から引用しました。谷川九段も7冠達成時の羽生善治名人に嫉妬心を抱いていたそうなのですが、それを克服していったそうです。
私にとっても、この言葉はとても感銘を受けた部分です。

今後ともよろしくお願いいたします。
日比野
2008/08/14 19:17
興味深い記事だと思います。
一つはジニ係数についてで、平成11年というのは少し古いと思います。
ジニ係数は90年代以降増え続けているようです。

また、給与は生産性や社会的貢献度によって決められるのは当然の部分でありますが、ならば大事でない仕事をしているからと言って(生活できるかできないかの)低所得なのは許されるべき問題なのか、という論点もあります。そこに踏み込んでいないことは残念なところです。また、政治において税の再配分効果を減らしている動きもあります。

2008/08/18 23:23
さらに精神の面にまで踏み込んでいるのが今回の格差に関する論考で特に素晴らしいところですが、一方で「弱者の嫉妬」と「強者の競争願望」は共に同根からくるものであるとも言えるのです。ともに収入や地位など自己の外的条件に固執している点は同じです。いくら収入を得ようと、外的条件にこだわる人は満足しませんし、満足しないからこそ政治に(格差を容認する動きとして)期待する面もあるのです。
いろいろと語ってしまいましたが私も格差について書こうと思っていたのですが怠慢により達成できていません。日比野さんも苦労されたように、この問題は社会の全般にかかわっているため、なかなか容易ではありません(笑)。

2008/08/18 23:24
耕さん、御無沙汰してます。コメントありがとうございます。
ジニ係数については、アップしてから新しいものがあることを知りました。ちょっと直す暇がなかったのでそのままにしてましたが。。
さて、ご指摘のとおり、低所得なのは許されるべきなのか問題ですが、これは、政治における税の再配分(効果)の問題でもあります。
これについては半ば意識的に触れませんでした。というのも、当ブログに翻意にしていただいている、「途転の力学」さんで格差問題に触れておられ、そこで、政治における税の再配分効果に論じておられるので、こちらでは外した、という(内輪な)事情です。(笑
日比野
2008/08/19 00:23
ということで、私はより個人に焦点を当てる形でのアプローチを試みたわけですが、これもご指摘のとおり、個人の価値観にかなりの部分左右される問題でもあるわけです。かと言って、私は共産主義にすべきだというつもりもありません。
金自体は善悪中立ですが、やはり、どう稼ぐのかと稼いだ金を如何にして使うかの問題だとも思っています。
その意味では、問題になっている「派遣」というのも人を単なる労働力として考えるのか、後の有為な人材を育てるための場として存在するのか、といった考え方でその結果は天地ほども違ってくるはずです。そのあたりは本シリーズエントリーの、その10(派遣会社の職業威信)で触れました。

とまれ、この問題には、金とか価値というものを如何に考えるかという問題が横たわっているのではないかと個人的には思っています。
日比野
2008/08/19 00:24

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