日比野庵 本館

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 多民族国家の縁起レイヤー構造(縁起のレイヤーが結ぶ世界 その6)

<<   作成日時 : 2008/01/22 10:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 3


ある意味中国もそうなのだけど、多民族国家、つまり母国語や伝統文化が異なる集団を持った国家を纏めていくのは難しい。下層レイヤーでは、それぞれ異なる色合いの縦糸で出来た布があって、それを寄せ集めて、互いにツギハギして下位レイヤーが出来ている。それら「こま切れ」の下位レイヤーの布に上位レイヤーの一枚布を覆いかぶせて何とか国家の呈を成している。

画像


上位レイヤーの布を下位レイヤーとズレないように止めているのは、縦糸と横糸の交点に刺さっている「国民」という名のマチ針。

もしマチ針が上位レイヤーの布から抜けたら、国家を維持できなくなっていく。下層レイヤーごとにバラバラになってしまうから。

アメリカは国として歴史がなくて、民族も他民族からなる人工国家。だから元々縦糸には頼れない。せいぜい建国の精神くらいしかない。自由と平等、そしてフロンティア・スピリッツ。

だから建国の精神とその原則をとても大切にする。たとえ、それが制度疲労を起こしても止めるわけにはいかない。自由を求めてやってきた移民を拒絶すればアメリカでなくなる。

画像


アメリカは横糸がうまくいっているうちはいいけれど、横糸が切れればあとは縦糸の強さだけが頼り。だけど歴史がないから、縦糸の拠り所は建国の精神だけ。結構危うい構造。

国家、特に人間道以上の段階にまで進んだ国家は、国民の国家への帰属意識を高めて、なんとか上位レイヤーにまで針を通して貰うことに気をつかう。

国内にチャイナタウンだとか、なんとかタウンだとか民族ごとに固まった地域共同体の集まりがあってレイヤーの布の色がそれぞれ違っていたり、地域や会社単位で多民族が在籍していて、縦糸一本一本が異なった色でレイヤーの繊維が出来ていたりするのが多民族国家。

そんな縁起レイヤー構造を持つ国は、レイヤー間の分離や食い違いが起きるのを避けるために、建国神話の縦糸で統一を図るか、国家法や国家運営という横糸で束ねるしかなくなってしまう。

画像

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
米流時評「バグダッドの街に雪が降る」
    ||| バグダッドの街に雪が降る ||| ...続きを見る
米流時評
2008/01/21 19:51
続・政界再編の可能性を探る【後編】(2008年世界情勢を考えるための12の視点:その8-2)
兼ねてから心配されていた「決断力のなさ」が 福田の足を引っ張った。 さらに「ガソリン税」問題で見せた「KY」ぶりは、 政治家としての「やばさ」も露呈してしまった。 福田内閣はやっぱりダメだった。 担がれただけの御輿に見切りをつけたパトロンが ついに福田の下から離れ始めたのだ。 ...続きを見る
途転の力学
2008/02/01 21:54
児童虐待と「人権擁護」
● 児童虐待は犯罪です! 『児童虐待の防止等に関する法律』、通称:児童虐待防止法第三条で謳われているのは 、 「 何人も、児童に対し、虐待をしてはならない 」 こんな当たり前のことが、いまだに判らない人々もいます。 また事実を隠して、虐待を「可愛がっていた」と強弁する者もいます。 普通の人間はもちろん、政治家や医師などの所謂“社会的地位の高い”者ほど、こんな事をしてはならないのは当たり前でしょう。 こんな輩に限って、インターネットを利用してHPで自分の考えを述べたり、営業したりしているくせに、事... ...続きを見る
賭人の独り言
2008/02/04 00:57

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
日比野さん、
こんにちは。
フランスなども他民族国家で、しかも帝国主義的締め付けはあるらしいのですが、それでもバラバラにならないのは文明そのものの魅力があるからでしょうか。たとえばアルザスのドイツ系国民は、ドイツ語教育が許される現状には満足しているようです。独仏の密接な縦糸の絡まりあい、ということもあるのでしょうが、ドイツよりもフランスのほうが食物は美味しいし衣類のセンスもよろしい、というわけで、わたしがもしアルザス人なら、やはりフランスに留まりたい、と思うでしょう。

シナのいわゆる「少数民族」たちも、上記のような上位文明としてのシナ文明に憧憬を抱き主体的にシナ化する、ということもあったのです。これについては幾つかのエントリーで述べておきました。

米国もやはり(物質消費)文明の魅力がいまも多数の移民をひきつけているはずです。

この視角からすると、現代シナの劣位はあきらかで、いわゆる「少数民族」をこれ以上留めおくものは政治軍事的締め付けになるのは、まあ当然なのでしょうね。
マルコおいちゃん
2008/01/21 18:57
マルコおいちゃんさん。こんばんは。

おっしゃるとおりだと思います。
ヨーロッパなどの歴史のある国々の多くは先進国であり、人間道以上に達していることから、上位・下位レイヤーとも活性化しています。さらにそこの最上位レイヤーである思想レイヤーは、その国の伝統文化はもちろん、歴史の風雪に耐えた、普遍的・世界的文化も縦糸で伝達します。

下位レイヤーレベルでは、民族大移動やら、侵略と破壊によって縦糸がところどころで寸断されてはいるのですが、最上位レイヤーで侵略者をも魅了し、破壊しえなかった伝統・芸術・文化が縦糸に流れています。無論侵略者の文化がその時代時代で横糸として編みこまれ、その中でさらに普遍的なものが後世へと受け継がれます。

日比野
2008/01/21 22:36
>つづきです

ヨーロッパほどの歴史の厚みがある国々の最上位レイヤーの縦糸は結構強靭なものがあり、それゆえ魅力があり、帰属意識を高めるのだと思います。

ヨーロッパにおいてフランスは歴史的にも一大文明圏として主導的役割を果たした時期があり、そこで洗練された文化が縦糸になって残っていることが強さであり、魅力であろうかと思います。

現代シナの弱点はやはり、新しい文明文化を生み出せておらず、上位レイヤーとしての魅力に欠けるということだと思います。
日比野
2008/01/21 22:36

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文