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help リーダーに追加 RSS ディオゲネスとボヘミアン (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その3)

<<   作成日時 : 2007/10/17 00:01   >>

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精神の自由を確保するためには、執着から遠く離れていないといけないと言ったけれど、これは多分に主観的なもの。過去には、お金にまったく心が囚われなかった人々がいたのは事実。

ギリシャの樽の中の哲学者、ディオゲネスはその代名詞。彼は物質的快楽をまったく求めず、粗末な上着のみを着て、樽を住処とし、乞食のような生活をした。

アレキサンダー大王がディオゲネスに会いに行き、日向ぼっこしていたディオゲネスに、何なりと望みを叶えるから、何か希望はないかと聞くと、「あなたにそこに立たれると日陰になるからどいてくれ」とだけ言った逸話はあまりにも有名。

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執着が生まれる金銭の額は人によって違うもの。全く執着が生まれない人も、時として存在してる。

また、限られた額をいかに使おうかと知恵を働かせて精神の自由を確保していった人々もいる。経済力がなくても、生活を最低限にきりつめ、知的生活を優先していった人々。

19世紀のイギリスの思想家P・G・ハマトンはその著書で、高尚なボヘミアニズムとして、これらの人々を紹介している。

ボヘミアンとは15世紀にボヘミアからフランスにやってきたと考えられるジプシー達をあらわすフランス語から派生した言葉で、放浪生活をしたり、社会の習俗を無視して自由奔放な行動や生き方をした人々のこと。

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ハマトンは様々な実例をあげて、ボヘミアンには、知的生活を優先するために、物質的快楽に禁欲的な高尚なボヘミアニズムと、逆に物質的快楽にのめりこみ、知的生活に関心を持たない俗物主義的な最低のボヘミアニズムがあるとしている。少し長くなるけれど高尚なボヘミアニズムについて引用してみる。
 

−− ボヘミアンは自分のもてるわずかのものをまず第一に実際にどうしても必要なもののために使いました。

   次に、本当に自分に喜びを与えてくれるもののためにつかいました。社会の慣習だからといって使うようなことはまずありませんでした。このようにして自らの欲するものを得たのです。

   ボヘミアンたちの持っている本は古本で今にもバラバラになりそうな代物でした。しかし、彼らは確かに本を自分のものとし、読んだのです。彼らの身につけているものはみすぼらしいものでしたが、身体を暖めるには充分でした。

   あらゆる方法を利用して、金をかけずに旅行しました。徒歩で旅することも少なくなかった。大都会のうらぶれた片隅で生活しながら、多くの美術品や自然や人間の営みを見て暮したのです。 −−

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高尚なボヘミアン達は、精神と肉体の自由のどちらを選ぶかに際して、文句なく精神の自由を選んだ。

より高次なもののために、低次なものを切り捨ててゆくストイックな生き方にもまた、精神の自由を確保する道がある。

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